海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「『氷点週刊』は復刊させるが、編集長は更迭」と題する『ワシントン・ポスト』の記事。

2006年02月18日 | 中国の政治・経済・社会
北京、2月16日発:中国共産党は、政治的に敏感な主題を報道したために刊行停止にした
『氷点週刊』を来月復刊するのを許可することに決定した。だが、共産党は、中国ジャーナリズムの中で最も大胆な発行物の一つにその記事を載せた二人の編集者を更迭した。
 この動きは、国営の『中国青年日報』の4ページの週刊付録「氷点週刊」を閉鎖するという先月の決定に対する批判をかわす党指導部の試みであると思われる。他方で、メディアに対する統制を強化するキャンペーンを押し進められている。
 付録の編集長李大同の言うところでは、官憲は、彼と『青年日報』の編集者のル・ユエガンは、彼らの地位を奪われ、『青年日報』の曖昧な調査部に異動させられた。彼が言うには、その上、「氷点週刊」は、発行停止の引き金を引いた論文の著者袁偉時を攻撃する記事を載せるように要求されている。
 「氷点の魂は消えた。からっぽの殻だけが残っている」と党宣伝部の活動に対する党の調査を請願した李は述べた。スタッフのあるメンバーは、3月1日に発行予定の「氷点週刊」の次号を製作するのを手伝うのを拒否するかもしれないと付け加えた。
 退職した官僚と学者の小さなグループが「氷点」を支持し、ブラックリストによって、新聞への統制を強化せよとする非合法で考え方の間違ったキャンペーンだと考えられるものを批判するアッピールを共同で公開した後で、党の決定は行われた。
 2月2日付けの公開書簡は、もし、共産党が新しいメディアが問題を暴露し、公的議論を促進するのを許さなければ、党が増大する社会不安に対応することはもっと困難になることがわかるだろうと主張した。この書簡に署名したのは、尊敬は得るが、もはや大きな影響力は及ぼさない党の改革派の重鎮、例えば毛沢東主席の元秘書だった李鋭やかって党の宣伝部長であったチュウ・フウチェである。
 最近、共産党は攻撃的なリポートで知られた他の三人の編集者を更迭した。この動きは、三年前から国家主席となった胡錦涛の政府によって企てられた長期的なメディア弾圧の強化をしるしづけた。
 「氷点週刊」は、1月24日に刊行停止となったが、その理由は、中国史における歪曲が危険なナショナリスト感情に油を注いでいると主張する袁偉時教授の論文を掲載したためである。だが、このセクションは、その積極的な報道に対して反対する党宣伝部の官僚によって圧力を加えられていた。
[訳者の感想]党の長老の中にも改革派がいて、胡錦涛の保守的路線に反対しているようです。
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