海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「医師たちは治療費を配分しようとしている」と題する『ヴェルト・オンライン』の記事。

2008年05月19日 | 健康
ディスカバリーチャンネル CGで甦る王家の谷

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ドイツの健康保険制度は具合が悪い。健康保険組合には金がない。患者には、私的な健康保険をかけている人と公的な健康保険をかけている人との格差社会が迫っている。「だが、状況はもっと悪くなろうとしている」と「連邦医師会」の会長ホッペは心配し、健康保険制度を維持するために、医療行為の配分を要求した。
ヴェルト紙:ホッペさん、「医師たちは、わずかに配分医療の執行者にすぎない」とおっしゃいましたね。あなたは、なぜそんなに機嫌が悪いのですか?
ホッペ:それはわれわれが自分の職業を実行する際の枠条件のせいです。医師と患者の最善の関係が問題なのではなく、ものすごい官僚制と戦っているのです。
ヴェルト紙:いったい「枠条件」という言葉であなたはどんなことを意味しているのですか?
ホッペ:健康保険組合と政治とはたくさんの規則を作成しました。それは医師たちに治療する際に何をすべきか、患者はどのように振る舞うべきかについての規則です。ほとんどすべての逸脱は経済的な制裁を受けるから、ほとんど活動の余地はありません。
ヴェルト紙:医師たちが幸福になるためには、どうしなければいけないのですか?
ホッペ:この規則医学は、もっと少なくならなければなりません。医師たちは、患者が特定の治療は受けられない場合に、それを言わなければならないという役割から解放されねばなりません。
ヴェルト紙:それでは、誰がそれを患者に宣言したらいいのですか?
ホッペ:それはもっと高いところで決定され、公的に議論されなければいけません。保険組合が特定の治療行為をもはや支払えないということが知られた場合、そのことは、患者が医者は自分たちに薬剤を出すのを拒んだという印象を持つ場合とは別の性質をもっています。
ヴェルト紙:このより高度の場所とは、あなたが提案したところでは、「健康保険評議会」であるべきだということですね。それは結局新たな官僚制ではありませんか?
ホッペ:われわれには、たくさんの「専門家評議会」があります。
ヴェルト紙:その通りです。
ホッペ:私たちはその代わりに、「専門家委員会」を要求しているのです。そこでは、事実上病気の世話をしている医師と法律家と経済学者と倫理学者が審議するのです。この審議会は政治家たちに、どの患者が医療行為を受けるべきかについて推薦してほしいのです。
ヴェルト紙:つまり、どの治療が必要で意味があるか、どの治療は患者に対して補助金が支払われるべきでないかが問題なのですね。
ホッペ:そうです。厳格な支出制限のために、もはやすべての人に対してすべてが支払われなくなっています。つまり、治療行為の配分という形式が不可避であるということです。だが、この配分は透明でなければなりません。それは治療している医者によって決定されるべきではないのです。
ホッペ:これまでは、あなたはいつも配分には反対でした。どうして意見が変わったのですか?(以下略)
[訳者の感想]いったいどんな基準で治療を施したり拒んだりするのでしょうか?たぶん後期高齢者は、高い治療費が自己負担できない場合には、特定の治療は受けられなということになりそうです。日本でもそのうちこのような議論が始まるものと予想されます。
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1 コメント

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お久しぶりです・・・ ()
2008-05-20 00:14:28
こんばんは、medicusさん。

お元気でご活躍のことうれしく思いました。
身近なことで如何に知らないことが多いのかとこの歳になって知ることばかりですが、もっぱら近場のウォーキングを楽しんでいます。
こちらこそよろしくお願いいたします。

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