海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「中国の反仏デモで、サルコジ大統領は、仲介者を北京に派遣」と題する『シュピーゲル』の記事。

2008年04月21日 | 中国の政治・経済・社会
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パリ・北京発:「状況は切迫している」とカルフールの支配人であるジョゼ・ルイ・デュランは述べた。既に数日前から、憤激した人々が中国にあるカルフールの店の前で、デモをしている。フランスのダライ・ラマ支援に対して抗議するためである。デモはとっくに公然たる乱暴狼藉に転化した。それゆえ、中国政府は市民に秩序ある抗議行動をするように警告した。デュランによると、彼の企業はこれまでにさしたる売上損失を蒙らなかった。
 カルフールは、抗議する中国人にとってはフランスを代表している。丁度、マクドナルドが過去においては反米抗議の標的となったのと同じである。カルフールはチベットの自由運動を支持したことはないという主張は役に立たないように見える。
 ともかく、ジョゼ・ルイ・デュランは、目下、政治からの助けを期待できそうだ。フランス大統領サルコジは、緊張した関係を変えるために、二人の大使を人民中国に派遣する。ピエール・ラファラン元首相は、水曜日にサルコジとシラック元大統領の書簡を持って北京に行く予定である。過去20年間にしばしば中国を訪れたラファランは、木曜日に温家宝首相と会談する予定である。サルコジの外交顧問であるジャン・ダヴィッド・レヴィットは、今週末に大統領の書簡を持って北京へ行く予定である。
 これがフランスに対するかなり多くの中国人の嫌悪の増大にブレーキをかけるかどうか、見てみないと分からない。中国の広範囲な降雨と大量の警官導入にもかかわらず、先週末には、西北部の西安では、カルフールの支店の前に約1千人の人間が集まった。東北地方のハルビンや東部の済南でもデモがあった。中国東部の青島では、AFPのカメラマンは、あるカルフール支店の駐車場に50代以上の警察車両が停まっているのを目撃した。
 湖北省の武漢では、数百人がカルフールの店の前に集まった。彼らは中国国旗と毛沢東の肖像を担いでいた。目撃者によれば、約千人の参加者は、「チベット独立反対、オリンピック賛成」、「フランスの商品にノーを言え」と書かれた横断幕を見せていた。
 安キ省の合肥では、デモ参加者がある百貨店で騒動を起こした後、国営の新華社通信は、中庸のとれた理性的行動をするようにとの呼びかけを放送した。中国では政治的なデモは許可されない。過去には、警察は、政府の路線に従った抗議行動には寛容だった。(以下略)
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