海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「独裁者ムガベは、自分が民主制を打ち立てたと主張」と題する『ヴェルト・オンライン』の記事。

2008年04月19日 | アフリカの政治・経済・社会
「中国問題」の内幕 (ちくま新書 706)
清水 美和
筑摩書房

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 議論の的となった三週間前のジンバブエの大統領選挙以後初めて、ロバート・ムガベ大統領は、直接、国民に顔を向けた。「イギリス人ではなくて、われわれが民主主義を打ち立てたのだ。人種差別と性差別を拒否し、人権を追及する民主主義だ」と彼は独立28周年記念に、首都ハラレの郊外にあるハイフィールドのスタジアムで演説した。
 彼は反対派を以前の白人の植民者のための「あぶみ持ち」と呼んだ。南アの放送によると、人権侵害に対する外国からの批判を、彼は不当だと拒否した。
 政府は生活のすべての領域で困窮を和らげるよう努力していると彼は述べた。「われわれは、もっと多くの食料があり、飢えが少なくなるように、農民がもっと沢山生産できることを望んでいる。それゆえ、われわれは彼らにトラクターや他の農業に必要な道具を与えたのだ」と彼は数千人の群集を前にして語った。元イギリス領のローデシアは、1980年に独立した。それ以来。ムガベは、ジンバブエの国家元首である。
 3月29日に行われた大統領選挙の結果は、まだ、公表されていない。反対派の見解では、ムガベは選挙で負けた。今週土曜日に予定されている23の問題のある選挙区で投票数の数えなおすことを、ムガベの党が押し通した。金曜日の午後、裁判官は、数えなおしを禁じてほしいという反対派の請願を却下した。
 大量の警察官投入で、独立記念日のお祝いの安全が守られた。目撃者によると、首都ハラレでは、新たに暴力グループが反対派の支持者を殴打した。そのあとで、ハラレ郊外のグレンビューでは、約40名の兵士が、家から引きずり出された人たちを殴った。選挙後、地方からは反対派支持者の虐待についての報道がなされている。
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