海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「平和は来ないが、ビジネスはうまく行っている」と題する『ヴェルト』紙の記事。

2005年11月22日 | 外交問題
小見出し:千島を巡る争いが、東京での日ロ会談に影を落としている。
モスクワ発:ロシアと日本の間の千島列島を巡る紛糾した問題は、未解決のまま残っている。この問題については、昨日東京で行われたプーチンロシア大統領と小泉首相との間の会談も何も変えることができなかった。
二人の政治家は、改めて、この問題を解決するためにあらゆる努力をすることを保証した。「そのために自分は東京へ来たのだ」とプーチンは会談後の記者会見で言った。そのために日本の首相はモスクワに来るだろう。
プーチンの訪問は、ロシア側でも日本側でも激しい抗議に見舞われた。ユジノサハリンスクでの集会では、デモ隊はロシア大統領に「彼はロシア領土の返還をはっきり断るべきだ」と要求した。「千島列島は、昔からロシアの領土だ。小泉よ、第二次大戦の結果を変えようとするな。」とプラカードには書かれていた。プーチンは、東京では「イワンよ、ゴー・ホーム!」「秘密警察は帰れ!」という呼び声に直面した。
争いは、千島列島のうち、歯舞、色丹、択捉、国後の四島を巡って行われている。これらの島々は、1945年にソヴィエト連邦によって占領された。東京はこの四島の返還を要求している。昨年11月、セルゲイ・イワノフ・ロシア外相は、ロシアは、色丹と歯舞を返す用意があると言明した。但し、それ以前に、平和条約が締結されなければならない。日本人は、これまで彼らが「北方領土」と呼んでいる島々の部分的返還を認めていない。この問題に対する共通の文書は存在しない。「この問題を解決するために、われわれはあらゆることをするだろう」とプーチンと小泉は東京で改めて保証した。「ロシアと日本は、この問題に共同して信頼をもって取り組むことについて意見が一致した。」
プーチン大統領は、これとの関連して、平和条約がこれまで締結されなかったことがいろいろな関係に対して障害となっていることを指摘した。にもかかわらず、一ダースほどの経済協定は示すように、貿易と交流とは盛んである。その中には、ロシアが計画している石油輸送パイプについての協定がある。東シベリアのタイシェットから太平洋までの輸送管が建設される予定である。そこから原油は日本や東南アジア諸国へ輸送される予定である。
11月22日の記事です。
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