海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「ザルカウイ、自爆攻撃について、師と衝突」と題する『シドニー・モーニング・ポスト』紙の記事。

2005年07月12日 | イラク問題
イラクにおけるアルカイダ指導者であるアブ・ムサブ・アル・ザルカウイは、イラクにおける自爆攻撃を批判されたことに対して、彼の精神的師を非難した。
アブ・モハメッド・アル・マクディシの通称で知られたイッサム・バラキは、先週、アル・ジャジーラ・テレビに対して、「イラクにおける無差別自爆攻撃は、正しくなく、シーア派を不信者であると宣言したり、ユダヤ人やキリスト教徒と同じだと言ったりするのは間違いだ」と述べた。
ザルカウイに指揮された「イラクにおけるアルカイダ聖戦組織」は、アメリカ軍やイラク政府軍やシーア派イスラム教徒に対するもっとも致命的な攻撃のいくつかを実行した。
「この批判は、私よりも聖戦を損なうものだ。聖戦の祝福は、目のある人なら誰にでも明らかである」とザルカウイの署名が書かれた声明は述べている。
「悪魔の足跡をたどるな、さもないとお前は滅びるぞ。我らの徳高き族長よ。神の敵の狡猾さに気をつけよ。戦士を分裂させるように誘惑されないように気をつけよ」とイスラム主義者のウェッブサイトに投書された声明は述べている。
ザルカウイは、自分はマクディシの信念のあるものには同意するが、「彼に盲目的に従わ」なかったと言う。スンニー派イスラム教徒の戦士は、聖戦のためにはそれはイスラム教によって許されると言って、過去に自爆攻撃において無辜のイスラム教徒を殺すことを弁護した。
ザルカウイは、アメリカ軍とイラクの高官によって、イラクにおける宗派間の内戦を挑発していると非難された。
先週、火曜日、ヨルダン政府は、テロ集団と接触しているという理由でマクディシを逮捕したが、彼はスンニー派の正統派に与していると言っている。彼が逮捕されたのは、六ヶ月の収監から解放された一週間後であった。
情報提供者は、マクディシがザルカウイの方法のいくつかは批判したが、ザルカウイとの関係を否定しなかったことに当局者が気分を害していると述べた。
イスラム学者達は、ザルカウイとマクディシがヨルダンの同じ監獄に入っていたとき、マクディシの教えがザルカウイに影響を及ぼしたと述べた。二人とも1999年に一般的恩赦によって、釈放されたが、マクディシは後に別の事件で再び拘留され、ザルカウイは、アフガニスタンに行った。
[訳者の感想]ザルカウイはもともとはただのならず者であったようですが、マクディシによって、彼はイスラム原理主義の思想の洗礼を受けたようです。
コメント (2)
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