旅人ひとりー大阪大学探検部一期生のたわごとー

とこしえの精神(こころ)を求めて、さまよ(彷徨)う旅人ひとり。やすらぎを追い続け、やがてかなわぬ果てしなき夢と知るのみ。

和歌山市万葉館で見かけた「蝶と花」の絵はがき

2021-06-01 | 
万葉集の中には和歌山を旅した歌が107首あり、和歌浦を始め万葉和歌に詠まれた地名が今に伝わっている。
和歌山市の片男波公園にある万葉館を訪ねた時、館内の売店で見かけた「蝶と花」の絵はがき。万葉集の中には蝶を詠んだ歌はないのに、なぜこの万葉館で花と蝶を組み合わせた絵はがきが並んでいるのだろうと不思議に思えた。2019年春の筆者のブログにその謎を解くヒントらしきことを書いたので、下にもう一度掲げることにする。
万葉集には蝶を詠った歌は存在しないと聞いていたので、下に掲げた朝日新聞の「ナカニシ先生の万葉こども塾」の記事の「蝶」の文字が目に留まり、興味津々たる思いで読み進んだ。

ギフチョウの仲間は日本には2種(我が国特産のギフチョウと北海道・東北、中部地方及び国外では朝鮮・満州・極東シベリアに分布するヒメギフチョウ)生息している。富山県に分布しているのはギフチョウなので、中西先生の文中にあるように堅香子の花のまわりを飛びかっていたはずなのはギフチョウに違いない。
この歌の解釈では・・・清純なおとめたちの姿を堅香子の花になぞらえている・・・とされるのが普通なので、中西先生のように堅香子の歌と蝶を結びつける解釈は僕には新鮮でとてもうれしかった。想像の世界をもっと広げて歌を楽しめばいいのだ !!と思いいたった。

以下は万葉館で入手した絵はがきである。

カタクリとギフチョウ


ハマユウとアオスジアゲハ


ヤマユリとジャコウアゲハ


ついでに「万葉恋歌 ああ、君待つと」をお聞きいただいて、かの時代にこころを馳せていただければ幸いである。

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