旅人ひとりー大阪大学探検部一期生のたわごとー

とこしえの精神(こころ)を求めて、さまよ(彷徨)う旅人ひとり。やすらぎを追い続け、やがてかなわぬ果てしなき夢と知るのみ。

わずか3日目の悲劇

2024-06-01 | 
筆者の自宅の中庭の白っぽい壁にアゲハチョウの前蛹を見つけたのは5月22日のことであった。


翌日には緑色型の蛹になっていた。


この家に住みだして6年足らずだが、庭の柚子の葉には毎年何回もアゲハチョウの卵が産み付けられ、幼虫が育っていた。でも蛹になる前に鳥に食べられるのであろうか、わずか数回、柚子の幹に付いた蛹から成虫すなわちアゲハチョウが羽化して飛び立つのを見ただけであった。
幹に着いた蛹はわかりにくいので、うまく鳥の目から逃れていたのだろうが、今回のように人の眼でさえ気づくところに蛹があるのでは危ないなと心配していたら、案の定24日の朝、壁に目をやると蛹の姿はなくなっていた。壁にはかすかに蛹の一部と思われる痕跡があった。


そして近くのエアコンの室外機の天板を覆っているカバーの端に鳥が蛹を食べ残したであろう跡が残っていた。


生存競争の結果とはいえ、蝶になって羽ばたくことも出来ずに命果てた蛹の冥福を祈らずにはおられなかった。

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