昭和30年代後半、阪大の学生だった頃、犬養孝先生を中心にした大阪大学萬葉旅行之会があった。1961年11月の奈良山萬葉旅行に参加した時のパンフレットに「ふるさと」という題の歌詞がプリントされていて、昼食時に世話役の学生が参加者に歌唱指導をしてくれた。誰もが心に抱くふるさとの情景が浮かび上がってくるような美しい詞とのどかなメロディーにとても惹かれた。
この歌のルーツを知らぬまま、その後折に触れては口ずさんでいた。
ずっと後になって、TVで1951年松竹作品、木下恵介監督、日本初のカラー映画で高峰秀子主演「カルメン故郷に帰る」を見ていたら、なんと聞き覚えのある歌が流れだした。多少歌詞に違いはあったが、まさしくあの歌であった。「そばの花咲く」という主題歌であったことを初めて知って感慨深いものがあった。You Tubeにアップしたので鑑賞していただければ幸いである。