旅人ひとりー大阪大学探検部一期生のたわごとー

とこしえの精神(こころ)を求めて、さまよ(彷徨)う旅人ひとり。やすらぎを追い続け、やがてかなわぬ果てしなき夢と知るのみ。

蝶と短歌・Ⅲ

2018-05-01 | 
年賀状の中で紹介した母の名を冠した新種のシジミチョウを歌に詠んでいただいて、とてもうれしい
  「シジミ蝶の新種にToshikoと母の名を」蝶に憑かれし従弟のたより


☆初夏の湖わたり(うみ)ゆく黄の蝶の波に触れつつどこまでも見ゆ

☆わが部屋は蝶の通ひ路うたた寝の胸にあはあはと影落としゆく

☆たんぽぽの花に危ふく取りすがる蝶を見てゐる発車するまで

☆溶岩流山麓に冷え氷河期のミヤマモンキ蝶はまぼろし

☆高原列車の車掌やさしも窓を開け烏揚羽に降りていただく

☆〈てふてふ〉は はひふへほの音 草の径てりかげりして はひふへほと飛ぶ

☆閑雅なる午後の食卓ティースプーンに降りて吸ひゐる黄の蝶があり

☆天平の屋根ゆ くらくら落ちて来しひとひらありき秋の黄の蝶



  夕焼けの小径の幅を揺れてゐし紋白蝶をふと見失ふ

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