まさるの一口馬主日記

「一口馬主」の視点から毎週の競馬を楽しんでいます。
*画像等についてはクラブより使用許可を頂いています。

堀宣行調教師について

2020年04月21日 05時18分08秒 | 今日の日記
サリオスは惜しくも皐月賞2着に破れ、戴冠とはなりませんでした。
個人的に皐月賞は大チャンスだと思っていたので、負けた事はショックでしたが、交わされても食らいついたサリオスの強さに感じいって、心はさほど乱れませんでした。
単なる一口会員でまだまだ素人レベルではありますが、ミホノブルボンのダービーがら競馬を熱心に観てきた私なりの自負もありました。
サリオスは歴代の朝日杯勝ち馬でトップクラスにあたるレベルの馬だと言ってきました。
毛色からもグラスワンダー級じゃないかと思っていました。そのくらいの期待をかけている馬です。

しかし、私なんかより遥かにこの敗戦を悔しがる人がいました。

堀宣行調教師です。

私は昨晩の仕事帰りに電車の中で、クラブから配信されていた公式コメントを見ましたが、堀調教師の熱い思いと、サリオスにかけていた期待の高さを改めて感じ入り、読んでいて涙が出てきました。

<以下クラブ公式コメント>

サリオス[父 ハーツクライ : 母 サロミナ]
 4/19(日)中山11R 皐月賞(GⅠ)〔芝2,000m・18頭〕2着[3人気]

まずまずのスタートからスッと行き脚を付けて、道中は中団グループの前目に位置します。馬群の中で脚を溜め、直線に向いてから満を持して追い出すと、外から脚を伸ばしてきた勝ち馬との一騎打ちとなり、惜しくも半馬身及ばなかったものの、後続を3馬身以上引き離し2着を確保しています。

堀宣行調教師「結果を残すことが出来ず申し訳ありませんでした。レーンさん(D.レーン騎手)は『久々に乗せていただきましたが、競馬に向けての雰囲気は良かったですね。3コーナーでラインベックが動いた時、一緒のタイミングで動いてしまうとまだ早いと思ったので内で我慢しました。ただ、それで馬場が悪いところを通らされることとなってしまったのが、一つのターニングポイントとなったように思います』と話していました。厩舎としては、ああいった一騎打ちとなった時にはこれまで勝ち切ってきた自負がありますし、勝ち馬は強かったものの、あの形で敗れてしまったのは本当にショックではあります。ただ、決して楽ではない流れの中で、馬場の悪いところを通りながら動いて行く厳しい形になったことを考えれば、条件が異なっていれば、また違う結果になっていた可能性もあるのではないかというのが、レースを終えてすぐの思いでもあります。サリオス自身も敗れたのが悔しかったのか、レース直後は少し気負ったようなところが見られましたが、上がりの様子に特に異常は見当たりませんでした。タフな競馬になりましたし、まずはトレセンに戻ってよく状態を確認させていただきたいと思います」





20年以上やっていても、なかなか堀厩舎の馬に出資する事は出来なかったのですが、運良くサリオスに出資できたのが実は初めての出資です。
堀厩舎の最初の出資がこのサリオスですから本当にラッキーでした。
確かに堀調教師はマスコミには殆ど露出しないし、受け答えもぶっきらぼうな感じもしますし、コメントは大抵は助手に任せている感じもしますし、昨年のJRA最優秀2歳牡馬のタイトルは、トラックマンにあまりウケが良くないから逃したなどの揶揄する掲示板の書込みは私も見ていました。
私にはコントレイルの走りよりもサリオスの強さの方が贔屓目なしに光っていたから、最優秀2歳を逃したことは皐月賞を負けたことよりもショックでした。

話が少しズレてしまいましたが、ここで断言しましょう。


堀調教師は本物の調教師です。


最高の調教師として藤澤、角居、音無を個人的に御三家と考えていましたが、堀調教師もこのメンバーに加えて四天王とさせて頂きます。
皆さんも是非、堀厩舎の馬に出資して下さい。
なかなかチャンスは無いと思いますが、出資馬が走ってくれたらきっとこの気持ちは分かります。半端じゃないですよ。
競馬文化の中ではマスコミに上手に情報発信する事も大切だと思いますが、こうした職人気質の本物の調教師が居てもいいじゃないですか。
堀調教師は本物の調教師なのです。馬を育て、鍛え、レースで結果を出す調教師です。


近時の調教師は競馬環境の変化により馬を育てるという意味合いが薄れており、馬房のやりくりや馬集めが大きな仕事になってしまったと言われることがあります。外厩を中心にトレーニングをして競馬の前だけ厩舎に入れて、レースを使い終わったら外厩や放牧に出す。この繰り返し。

堀先生は美浦トレセンより近いノーザンファーム天栄を使わずに、しがらきを使っている事でも有名です。
なぜにトレセンから遠い外厩を使うのか、馬の負担はあると思いますが、このあたりにも堀調教師の職人気質を感じます。
きっとノーザンFしがらきには信頼するスタッフがいるのでしょうね。


今回の皐月賞でもサリオスは10本の追切を経て完璧に仕上げられていました。
やや太いのではないかとネットでは揶揄されていましたがとんでもない。完璧でした。
現地でサリオスを見られなかった事が残念なくらいに素晴らしい出来でした。
堀厩舎渾身の仕上げでした。赤い栗毛にも光るサリオスに私は菊花賞の時のミホノブルボンを思いました。
競馬ブックの林茂徳トラックマンはサウジアラビアRCの時、サリオスを「日本のビッグレッド」と称したそうです。

これからはサリオスと共に堀調教師も熱心に応援していきたいと思います。
今後、マイルカップでも、ダービーでも堀先生の考えるサリオスのローテーションを支持したいと強く思いました。
この先生ならば、サリオスをグラスワンダーやミホノブルボンのような名馬にきっと育ててくれると強く思ったからです。