グラスワンダーが亡くなりました。30歳だそうです。
あのグラスワンダーが30歳と聞いて、驚きとともに、改めて自分も年を取ったのだと感じます。
この馬には個人的に2つ大きな印象が残っています。
朝日杯のパドックを見て「この馬絶対に勝つよ」と思った数少ない馬です。
パドックを見ただけで、これは物が違うと確信級の自信を持てた馬でした。
あの朝日杯の唸るような強さは今でも忘れません。
そしてもう一つ思い出すのは、阪神競馬場での朝日杯を圧勝した愛馬サリオスの強さを見て『この馬、グラスワンダー級の馬になるんじゃないか?』と本気で思ったものでした。
私の中で朝日杯の勝ち馬の名馬というとまずはグラスワンダーということになっているのだと思います。
実際にサリオスは毛色も似ていたし、かつて朝日杯を圧勝したということもあってサリオスをグラスワンダーになぞらえてしまったわけです。




私はグラスワンダーの子供には1頭しか出資していませんでしたが、父の迫力には遠く及びませんでしたが毛色は似ていましたね。
その馬はシルクエリタージュ。シルクメビウスと同期なんです。



なかなか渋い馬でしたが、ヤナガワ牧場の生産馬だったと記憶しています。
ヤナガワ牧場の社長や息子さん(今の社長さん)も当時のシルクの天栄ツアーには毎回顔を出してくれていましたね。
社長はとにかく腰の低い方で、ヤナガワ牧場の馬に近寄って見に行くと、目を細めて「頑張ってくれると思いますよ。出資お願いします」と言ったやりとりをさせて頂いたのを思い出します。
本当に応援したくなる、そんな馬達ばかりでした。
やっぱり昔のシルクは本当に楽しかったし、良かったな・・・。
グラスワンダーはなぜ社台スタリオンに繋養されなかったのでしょうかね?
今でも疑問です。当時はいろいろな意味で排他的、閉鎖的だったのでしょうか。
テイエムオペラオーにしてもグラスワンダーにしても怪物級の強さを持った馬が種牡馬としてどちらかと言えば不遇だったことは本当に勿体ないと思っているのですが、いかがでしょう?
それでもしっかりとスクリーンヒーロー→モーリス→ピクシーナイトと繋げているのは立派です。
こうなるとやはりグラスワンダーの血を継いだモーリス産駒にはさらに期待せざるを得ませんね。
偉大なグラスワンダーの血をいつまでも残せるように頑張ってもらいたいものです。
ありがとうグラスワンダー。ゆっくりと休んでおくれよ。大好きなタンポポが天国でもたくさん咲いていますように。