~わさび農家の山しごと、山暮らし通信~

伊豆、下田のわさび農家です。
緑の山々と田畑の広がる、のどかな山里での暮らしを父ちゃんと母ちゃんが語ります。

秋の作物たち

2022年11月17日 05時40分15秒 | その他




わさびの種子蒔きからひと月半が経ち、本日、わさび田に植え付けしました。
しっかり育った苗、小さな本葉が瑞々しいです🍀

わさびは基本自家採種。
味、色、形の良いよりすぐりの種を選抜し、種子を取り繋いでいく。
⁡少しずつ少しずつ理想に近づけるように…。









合間に野菜の収穫。南瓜―ずっしり♡
落花生―豊作♡
赤山椒―スパイシーな強い香り!
そして鳴門金時さん、置きすぎてはち切れました…。
何事も見極め大事と学びました…。

母ちゃん
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ダキシメルオモイ

2019年04月16日 09時38分20秒 | その他


よく晴れた週末。
次男、春風邪?のため、珍しくしっとり。
窓の外から飛び込んでくる春の山の木々たち。
若芽色、若菜色、若草色、若葉色、萌木色、若黄色??
1本1本色合いの違う新緑に加えて、ヤマザクラや細い木々の梢が美しい! 
見事な借景にうっとりです。



午後からは南伊豆へ。
ダキシメルオモイ。
麻布に描かれた家族の絵は、温もりも儚さ感じて、心に残りました。
絵に宿った思いが溢れていて、
でも抱きしめても抱きしめても足りないような切なさもあって…。



ダキシメルオモイ。
ダキシメラレナイオモイ。

「行ってよかったね」。
会場ではちょんちょんしていた次男が帰り際洩らしたひとこと。
本当にそう思いました。

そして帰り道、寄らせてもらった知人のお宅で、
次男待望の「モミジ」と初対面!
「あったかくて、ふわふわしたものを抱きたい」→「飼いたい」。
怖々ながらの初だっこは、ぎこちなくもとろけるような笑顔。
さてさて、本当にわが家に雛を迎えられるか、お楽しみです~

                    母ちゃん
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クレマチスの丘

2017年04月24日 22時24分19秒 | その他


自然の中に佇む様々な男(ひと)の顔。
見る角度によって変化し、違った印象を受ける彫刻の数々。
日常から離れて、ふっと心が軽くなるひととき…。



週末、美術館に行ってきました~
静岡、長泉町にある「クレマチスの丘」には「ヴァンジ彫刻庭園美術館」と
「ベルナール・ビュフェ美術館」と「IZU PHOTO MUSEUM」の
3つの美術館があります。
美しい庭園の中に溶け込むヴァンジの彫刻。
ビュフェの絵、2000点の所蔵という世界一のビュフェコレクションを誇る美術館。
何とも贅沢な空間です。



この週末よりヴァンジ庭園美術館では開館15周年記念展「生命の樹」、
ビュフェ美術館では企画展「森―いのちのかたち」が始まりました。
ヴァンジ美術館「生命の樹」では本橋成一さんのバオバブを巡る写真が、
ビュフェ美術館「森―いのちのかたち」では
鈴木まもるさんの鳥の巣や絵本の原画が展示されています。
どちらも私たち家族にとって大切な方。
分野は違えど、その作品、その生き方からいつも力をいただいています。



これからクレマチスも見頃の良い季節。
是非、多くの方に足を運んでいただきたい美術館です!

                    母ちゃん
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別れ

2017年01月25日 23時00分52秒 | その他


雪のちらつく寒い日に、友人が逝ってしまった。
中高短大ずっと一緒で、いつもじゃれあっていた私たち。
”親友”では言葉が足りなくて、姉妹のように過ごした日々。
約一年半の闘病生活。辛いはずなのに彼女もご家族もいつも笑顔で…。

年明けに緊急入院して、駆けつけた病室でも相変わらず響く笑い声。
「みんな優しくて、私しあわせ…」と微笑んでいた。
痛くて、息苦しくて、心細くてたまらないはずなのに…。
「また会いに来るよ!」「うん、会いに来てね!」と抱き合って別れたその数日後、突然、逝ってしまった…。

頭は真っ白、胸にはぽっかり穴が開き、ぬぐってもぬぐっても涙が溢れる。
次々に浮かぶ彼女との思い出と、一緒に歩いて行きたかった…という思い。
そしてどん底でたまらず、映画『湯を沸かすような熱い愛』を観た。
様々な人や物に愛は注がれ、私は彼女のことを忘れる事はないし、ずっとこれからも私の中で生き続ける。死は無ではない、とやっと思えた。

離れていてもいつも近くに感じていた彼女の存在。それは今も変わらない。
「ありがとう、ありがとう」。
やっぱり言葉では足りないけれど、私の言葉、私の思いが届いていることを信じています。


                    母ちゃん
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在り処

2016年02月16日 23時46分12秒 | その他


日曜日、IZU PHOTO MUSEUM で開かれた写真展「本橋成一・在り処」
トークイベント本橋成一×関野吉晴に行ってきました。
写真集や写真展で幾度も目にしてきた本橋さんの写真。
炭鉱(ヤマ)、上野駅、屠場、サーカス、チェルノブイリ、
アラヤシキ、そして今回、初公開の雄冬、与論島。
そのどれもが強く印象に残る写真でした。
例えば、炭鉱で働く人のすす汚れた姿や
事故で無くなった人の葬儀の写真。
例えば、人々の熱気に溢れかえる上野駅。
例えば、退去命令の出たベラルーシの村に住みつづける人々の穏やかな表情。
モノクロのフィルム写真に写る人々は今にも動き出しそうな、
体温が伝わってきそうな不思議な感覚。
その時代、その場所に引き込まれるような芯があり、メッセージを放つ写真。
「豊かさとは何か…」。社会人になってしばらくして出会った
本橋さんの写真は、いつも私にそんなことを問いかけてきます。
この50年を経てある今。
今の私たちの在り処はどんな姿なのだろう…と思わずにいられません。



そしてトークイベント&レセプションでは、
20年来ずっと憧れつづけている関野吉晴さんの登場。
グレートジャーニーは強いものでなく、弱いものがはじき出されるように
残っていったという興味深い話。
次の探検の葦船(あしぶね)は、約10年前に下田での葦船作りをご一緒した
石川仁さんが設計、製作監修を担当しているという嬉しい繋がり。
わさびを手渡し、一緒に写真を撮ってもらったら、
もうドキドキ最高潮でほとんど話もできず…。
本橋さんと関野さん、いつまでも少年のような輝きを放つすごい大人たち。
暴風雨なんてなんのその。母、大興奮の一日でした。



広い公園やビュフェ子ども美術館もある魅力的な場所。
今度は天気の穏やかな日に、子ども達と行こうと思います。

                    母ちゃん
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早春のカフェ

2014年02月14日 01時13分24秒 | その他


週末のカフェに向けて新しいわさびスウィーツを試作中です。
地場産の卵をたっぷり使ったふわふわのシフォンケーキ。
横にはほんのりきみどり色のクリームを添えて…。
そう、これこそ”わさび”!
生クリームにわさびを入れてホイップした、わさびクリーム添え。
甘さのなかに辛みと香りが感じられるクリームです。
”春を告げる花・わさびの花”を添えた、春らしい新メニュー。
(わさび農家にとっては”農繁期を告げる花”ですが…。)
どうぞお楽しみに…。

                     母ちゃん
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おらほの牡蠣を食べてけろ〜石巻・長面浦の被災1000日

2014年02月13日 23時38分28秒 | その他


今週末2/15(土)、東京・東中野のポレポレ坐にて
「おらほの牡蠣を食べてけろ〜石巻・長面浦の被災1000日」が開催されます。

北上川の河口に位置する長面海岸は、白い砂浜と松林が弓なりに広がる美しい海岸でした。
周囲8kmほどの内海・長面浦(ながつらうら)には周りの山々から
栄養豊富な水が注ぎこみ、僅か7か月ほどで大粒の牡蠣が育つ。
家のすぐ前に広がる海で漁をし、庭では自給の野菜や色とりどりの花が育つ、
そんなのどかな日常がありました。
今から約10年前、まだ一人っ子だった長男と訪れてお世話になった自然体験民宿「のんびり村」。
早朝、漁の船に乗せていただき、海で獲れた魚介を炭火で焼きながら、
「のんびり村」の坂下夫妻と呑み明かした夜を忘れることができません。



東日本大震災で壊滅的な被害を受けた長面浦。
その長面浦を漁師の方々が中心となって再生しようとしています。
津波で家屋のほとんどを流され、電気も水道も復旧しないなか、
約20km離れた仮設住宅から毎日通い、復興を目指されています。

震災から3度目の冬を迎え、牡蛎が最高においしい季節。
ぷくぷくの美味しい牡蠣を食べながら、
長面浦の震災1000日とこれからを一緒に考えてみませんか?

■日時:2014年2月15日(土)11:30〜13:00(10:30開場)
■出演:漁師:小川滋夫、小川英樹、のんびり村:坂下清子
■料金:予約2,000円/当日2,500円(殻付き牡蠣2個+お茶付)定員40名
■予約:03-3227-1405(ポレポレタイムス社)E-mail : event@polepoletimes.jp
■主催:ポレポレタイムス社、一般社団法人長面浦海人(共催)

詳細はこちらに
わが家からは父ちゃんが参加させていただきます。

                     母ちゃん
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『ある精肉店のはなし』

2013年10月27日 00時41分47秒 | その他


『ある精肉店のはなし』 (纐纈あや監督)の完成試写会に行ってきました。
大阪貝塚市にある家族経営の精肉店の話。
牛の肥育から屠畜、精肉を代々続けてきた一家。
2012年春、長年続けてきた屠畜が最後のときを迎えます。

張りつめる屠場の空気。
くずれおちる牛。
皮を剥ぎ、、内臓を取り出し、肉を切り分けていく。
先ほどまで生きていた「生命」が、食べる糧「肉」へと変わっていく。
映像の美しさに、音の美しさにぐいぐいと引き込まれていく…。

家族四代で精肉店を切り盛りし、にぎやかに食卓を囲み、
祭りに燃え上がり、そして戦ってきた…。
時に笑い、時にほろりとし、そして温かさが満ちている映画。
「生きるとは いのちをいただくこと」。
見終えて一週間。まだまだ夫婦で余韻に浸っています。

上映は東京・ポレポレ東中野にて11/29(金)”いい肉の日”より。
ぜひ多くの方に見ていただきたいドキュメンタリー映画です。
わが家、今度は子どもと一緒に行きたいと思っています。


                     母ちゃん
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タイムスリップ?

2012年08月19日 07時35分04秒 | その他


わが家から車で10分ほどのところに、
伊豆急行線の最寄り駅、「稲梓駅」があります。
四方を山で囲まれた小高い丘の上に佇む駅は無人駅。
コンビニはもちろんのこと、売店も電話もなく、
乗り降りする乗客もまばら…。
特急電車が止まる事もなく、派手な観光施設もない…。
しかし、知る人ぞ知る鉄道写真の撮影スポットなのです。



伊豆急行線内で一番高いという高さ21m、長さ91mの鉄橋を通り、
駅に滑り込む電車。
山を抜ける風は涼やかで、セミしぐれが響き渡ります。
降り立ったと同時に田舎に帰ってきた事を感じさせるそんな素朴な駅。
私たち家族の大好きな場所なのです。



この夏、この懐かしくレトロな駅だからこそできる事をしてみようと
電車の「お見送り」をしています。
子ども達は白のランニングに麦藁帽子、むしかご。
父ちゃんは作業着に腰にはタオル。
母ちゃんは手ぬぐい頭巾にもんぺ姿…。
まるでひと昔前にタイムスリップしたかのような家族5人。



帰省や観光で下田を訪れ、再び東京に帰っていく人たちの乗った
「東京行き」電車に手を振ります。
「いってらっしゃい」「また来てくださいね」との気持ちを込めて…。

嬉しそうに手を振りかえす人。
驚いたような表情で見つめる人。
もちろん気づかない人も…。

ちなみに一昨日は下田に滞在していらした皇太子ご一家が夕方にご帰京。
家族揃って、稲梓駅での「お見送り」に行ってきました。
いつになく高速で駆け抜ける特急踊り子号。
果たして気づいていただけたか…、定かではありません。

人の心をホッとさせるようなぬくもり。
私たち家族が大好きな駅で、そのぬくもりを伝えられたら…。
ささやかな願いです。
家族の気が向いた時に神出鬼没に現れる「お見送り」。
稲梓駅を通る時にはどうぞご注意くださいませ。

                     母ちゃん
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「原発」県民投票・静岡、始まりました

2012年06月18日 20時47分41秒 | その他


梅雨入りし、ただいまアジサイの見頃です。
「原発」県民投票・静岡の署名期間が始まりました。
正式には、「中部電力浜岡原子力発電所の再稼動の是非を問う
県民投票条例の制定を求める」署名です。
今回、母ちゃんはこの署名を集める「受任者」となりました。

各地に原発が存在する日本ですが、静岡県にはどこの原発よりも
問題視されている「浜岡原発」があります。
御前崎市の海岸にある浜岡原発。
直下地震の確率が向こう30年で88%という、
いつ東海地震が起きてもおかしくない地に立地しています。
地震の際には高さ21mという津波が予想されており、
更に敷地内の地盤が非常に弱く、断層群の上を
冷却系配管が横断しているという事実。
そして風下には東京を中心とした大都市があり、20km圏内に東名・新東名、
新幹線などの大動脈が走っているのです。
今、もし東海地震が起こったら…。
考えただけで恐ろしくなる状況にあります。

県内の市町村では既に5/13~7/11の署名活動が始まっているのですが、
下田市では市長選挙が予定されていた為、
本日、6/18~の周回遅れのスタートとなってしまいました。
市長選挙も結局行われず、無投票となったのですが…。



2012年が明けてすぐに、東日本大震災で被災された知人の
お見舞いに行ってきました。
父ちゃんと母ちゃん、小3だった長男の3人で2泊3日、
車中泊しながらの旅でした。
岩手県花巻まで北上し、釜石に出て大船渡、陸前高田、気仙沼、
南三陸、石巻、仙台、名取、亘理と南下し、福島県に入る行程。

それまでテレビや新聞で見聞きし、理解しようと努力してきた
つもりでしたが、現実は想像をはるかに超えていました。
学校や住宅、商店、鉄道、道路のあったはずの町。
穏やかな日常があったはずの町が、跡形もなく消えている。
それが1つや2つの町ではなく、青森~福島の海岸線の数々の町が
もぎとられたように消えてしまっているのです。
凄まじい惨状に、発する言葉も見当たりませんでした。



上の写真は今から約7年前、長男が2歳だった時に訪れた
宮城県石巻市長面海水浴場での一枚です。
北上川の河口に位置する長面海岸は、
白い砂浜と松林が弓なりに広がる美しい海岸でした。
その長面地区は震災により地区全体が地盤沈下。
砂浜も松林も、ホテルも住宅も何もない、海になっていました。
そして海岸から車で5分ほどの北上川のほとりにある大川小学校では、
多くの児童が津波の犠牲となって亡くなりました。



その後福島県に入り、南相馬から先に南下する事ができなくなり、
飯館村を抜けて帰路へと向かいました。
「日本で最も美しい村」に認定されていた飯館村。
なだらかな丘陵が続き、冬、葉を落とした雑木林には
やわらかい陽の光が降り注いでいました。
かつて子ども達が駆け回り、
村人が稲作りや畑仕事に勤しんでいたのどかな村。
静まりかえった村の一角に人がいました。
小学校と思われる小高い丘の回りで、
白い防護服に身を包んだ人々が除染の為に落ち葉を集めているのでした…。
今でもその光景が頭から離れません。

放射能は目に見えないし、臭いもしない、体に刺激を感じることもない。
しかし人体へ計り知れない影響を与え続け、
土地へ降り注いだ放射能は留まり続ける。

東日本大震災を経験した私たち大人は
もっともっと考えなくてはいけないし、動かなくてはならない。
生き方に責任を持たなければならない。
本当に子ども達のことや、そのまた先に続く生命のことを思わなければいけない。

東北から帰ってきて半年。
息子は特別何も言わないし、私たちが聞く事もありません。
しかし感じるのです。
子どもは黙って見ている。
大人たちがどのように行動するかをじっと見ている、と。
だから、今できることはやらなければならない、と思っています。

                     母ちゃん
まるとうわさびH.Pへ

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