田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

Sea to Summit を振り返る 6

2016-09-01 19:33:38 | 北海道低山紀行 & Other
宿泊先について 

 「富士山 登山ルート3776」は3拍4日での登山を勧めている。ということは道中、3泊の宿泊先を確保しなければならない。これが今回、私にとってはけっこう難しかったり、不安だったりした点だった。 

 ガイドマップでは、一泊目が大淵にある「薬草湯の宿 よもぎ湯」を、二泊目は「表富士グリーンキャンプ場」を、三泊目は富士山六合目にある山室「宝永山荘」、「雲海荘」をそれぞれ紹介している。これ以外の紹介はない。
 ところが、一泊目の「よもぎ湯」は4月段階で予約しようとしたら満杯で断られた。また、二泊目の「表富士グリーンキャンプ場」の予約センターの電話は何度トライしても全く通じなかった。
 唯一スムーズに予約できたのは、三泊目に推奨された「宝永山荘」や「雲海荘」ではなく、その先にある新七合目の「御来光山荘」だけがすんなりと予約することができた。

 さて、一泊目であるがウェブ上を繰ったところ「よもぎ湯」から少し離れていたが、同じ大淵集落に農家民宿「やまぼうし」という宿を見つけた。ところがここは農業体験をしながらの宿泊する人を対象とする宿のようだった。
 大淵集落での宿泊が不能となれば、計画自体を断念しなければならない。私は「廊下でも、どこでも屋根のついたところであればシュラフ持参なのでぜひ泊めてほしい」と懇願するFAXを送信した。すると、宿の方から「歓迎する!」との嬉しい返事をいただいた。

          
          ※ 一泊目の農家民宿「やまぼうし」のエントランスです。

 二泊目の「表富士グリーンキャンプ場」である。その後も日をおいて何度もトライしたがダメだった。夏休み中なので、キャンパーで賑わいダメなのだろうか?と半分あきらめ、その先にある「西臼塚駐車場」の東屋での野宿を覚悟した。
 それでも不安である。ダメもとで、出発三日前だった。予約センターではなく、直接キャンプ場のフロントに連絡を入れてみた。すると、すんなりと予約が取れたではないか!なんということだ!
 でも、これで三泊とも見通しが立ち、安心して出発することができた。

          
          ※ 二泊目の「表富士グリーンキャンプ場」のセンターハウスです。

 さて、それぞれの宿泊先についてそれぞれの印象を記したい。
 一泊目の農家民宿「やまぼうし」である。ここについては、ライブレポでも「かなりあたりです」と記した。私にとっては、ここでの宿泊が今回の旅の中でも最も印象深い宿泊先となった。
 私が炎暑に苦しみながらようやく到着したとき、オーナー夫妻をはじめ、オーナーの友人知人までもが揃って私を歓迎して迎えてくれた。 それからの対応も、およそビジネスライクではなく心から歓迎してくれていることがビンビンと伝わってきた。
 ライブレポでも触れたが、篤農家らしく建物も立派で、食事も素晴らしかった。私は広い部屋を二間も使わせてもらった。

          
          ※ 農家民宿「やまぼうし」の玄関を入ったところの「上がり框(かまち)」の様子です。

 私が「やまぼうし」のオーナーがビジネスライクではない、と感じたのは翌日の台風上陸を非常に心配して何度も情報を入れてくれたことだ。そして、翌日出発する私に「何かあったら、遠慮せずに電話してほしい。どこでも迎えに行くから」と心強い言葉をいただいた。そして、オーナーからは、その後2度にわたって私の安否を心配する電話をいただいたことからも、その温かな心づかいが伝わってきた。

          
          ※ 上がり框にそなえられた豪華に生け花が目立ちます。

          
          ※ 庭のスペースに備えられたテーブルとチェアです。

          
          ※ 翌朝、私を見送ってくれたオーナーのご主人です。          

 二日目の「表富士グリーンキャンプ場」である。ここでの宿泊について、スタッフの好意に甘えたことはライブレポで触れた。
 台風襲来で一日中降り続いた中をキャンプ場のセンターハウスに辿り着いた私に、「こんな状況の中で、テントでのキャンプをお勧めするわけにはいかない」と言って、同じ料金でキャビンの使用を認めてくれた。
 台風のために利用客の大半がキャンセルしていたことも幸いしたが、この措置には本当に感謝した。何せ6人用のキャビンを一人で使用するのだから、濡れた衣類などを部屋いっぱいに広げることができた。濡れた地面に直接触れるテント泊から逃れることができたことは何にも増して嬉しかった。

           
          ※ 何度もお見せした、私に提供された6人用のキャビンです。

 三泊目はガイドマップが推奨する六合目の山室ではなく、その上部に位置する新七合目の「御来光山荘」に宿泊することにした。これは翌日の負担を少しでも軽減することを狙ったものだった。富士山の山室に多くを期待することはできない。お腹が空かない程度の食事が提供され、仮眠がとれるだけ場所と心得ていた。
 前回、吉田口の八合目で止まった某山室など、一人分が畳半分程度しかスペースがなく、とてもゆっくりと寝ることできる状況ではなかった。もっとも、その時は高山病のため一睡もできず、早々と寝るところから逃れてしまったのだが…。
 今回の「御来光山荘」は予約状況が好ましくなかったようだ。私は4人分のスペースを一人で使用することができた。そのためここでも濡れた衣類を乾かすために広げることができた。
 宿泊客が少なかったこともあり、スタッフともいろいろと話をすることができ、いろいろと情報を得ることができた。

          
          ※ 三泊目に利用した「御来光山荘」の前です。
          
          
          ※ 「御来光山荘」の内部です。

 と結果として、三泊ともに幸運に恵まれていた今回の「富士山Sea to Summit」の宿泊だったと言えるだろう。
 しかし、「富士山 登山ルート3776」を推奨する富士市としては、一泊目、二泊目について、複数の宿泊先を確保するべく改善策を模索してほしいと思う。特に、今後私のように単独で踏破に挑む人たちのことも考慮したルート整備をお願いしたいと思った。



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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ありがとうございます😅。 (やまぼうし、室伏)
2016-09-02 22:23:53
お久しぶりです。旅の疲れは取れましたか?。
度重なる台風で、北海道の方も大変な被害のようでお見舞い申し上げます。
お褒めのお言葉を頂きありがとうございます。
ネットをやらないあるじに成り代わりお礼申し上げます。
大変な状況でしたから当然の対応ですが、根っからのお人好しのところも確かにあります😁。「一度来たら、みんな親戚😊」
みなさん居心地の良さを感じられて、リピーターでお出で下さってます。丸尾さん、今度は是非奥様と如何ですか❣️。
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Re:ありがとうございます😅。 (maruo5278)
2016-09-02 23:23:50
ブログに書いた思いは私の率直な思いで、今回の旅で「やまぼうし」のご夫妻、そして山伏さまご夫妻に出会えたことが、とても旅を豊かに、思い出多いものにしてくれました。
おっしゃるように、妻にもそのことについて詳しく話をしているのですが、何せ出不精な人なので実現の可能性は低いかと思いますが、語り続けたいと思っています。
ところで、すでに見られたかもしれませんが、室伏さまが掲載したフェイスブックの写真を無断で借用してしまいました。事後了承の形になり申し訳ありませんが、お許しください。
今回の旅では本当にお世話になりました。
山本さまご夫妻にもくれぐれもよろしくお伝えください。フェイスブックの方も頑張ってください。ときどき覗かせていただきます。
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名前を間違えました (田舎おじさん)
2016-09-03 00:29:17
 スミマセン。
 山伏さまなどと記載してしまいました。
 伏してお詫び申し上げます。
 山伏などというと修行僧みたいですね。そうではなくてオリンピックメダリストと同名の室伏さまと記憶すべきですね。
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