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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

札幌景観資産① 指定第1号 日本食品製造合資会社旧工場

2021-10-03 16:48:29 | 札幌景観資産巡り

 札幌景観資産として2001(平成13)年7月に第1号として指定されたのがこの「日本食品製造合資会社旧工場」である。周囲に高層マンションなどが立ち並ぶ中、茶色のレンガ色の建物が異彩を放ち存在感を示している。

   

※ 日本食品製造合資会社旧工場の正面玄関側です。

 コロナ禍が沈静化し「緊急事態宣言」が解除された今、「札幌景観遺産」巡りを行うことにした。当初は9月29日に投稿した「旧星野邸」を景観資産巡りの第1号としたが、「完全非公開」ということで景観資産のリストからも外れていることもあり除外して、この旧工場を資産巡りの第1号としてスタートすることする。

   

※ こちらは裏面側です。

 改めて「札幌景観資産」を整理すると、これまで指定されたのは全部で31件にのぼるが、指定後に解体されたり(「三谷牧場牛舎・サイロ」と「沼田家住宅旧りんご倉庫」)、「景観重要建造物」に指定替えになったり(「めばえ幼稚園」と「日本福音ルーテル札幌教会」)、あるいは「札幌市資料館」のように国の重要文化財に指定されたことを受けてリストから外れたものもある。先日レポした「旧星野邸」も当家が完全非公開を申し出たためにリスト外となったようだ。

   

※ 道路側に面した側面です。大きな窓、二階部分の明り取り窓が斬新です。

 したがって、これまで31件が指定されたが、現在リストに載っているのは25件ということになる。この25件をできれば雪が降る前に訪れることができればと考えている。

 さて前置きが長くなってしまったが、「日本食品製造合資会社旧工場」である。旧工場はJR琴似駅のすぐ近く、近くに近代的な高層マンションが聳え立つ中に2階建てで高さは低いもののレンガ色の落ち着いた佇まいで存在感十分に建っていた。建設年は1929(昭和4)年というから、間もなく築後100年を迎えようという歴史を感じさせる建物である。

   

※ 高層マンションの中に埋没してしまいそうですが、確かな存在感も感じます。

 中にはコミュニティFM放送局の「三角山放送局」がスタジオを構えているのと、各種のイベントを開催するホールになっている。ところが私が訪れた10月1日には扉が閉鎖されていた。放送局関係者は出入りしているのだろうが、ホールでは特別の催しなどが開かれていなかったこともあり、「緊急事態宣言」下の閉鎖が継続されているらしかった。残念ながらそのため内部の写真を撮ることは出来なかったが、私自身はここのホールで開催された映画会やコンサートライブなどに参加した体験があったり、ガラス張りの三角山放送局の様子を伺い知っていたので「まあ、仕方がないかな?」とあっさりと引き下がることにした。

   

※ 入口には残念ながらこのような告知があり、入館は叶いませんでした。

 建物の耐震化などがどうなっているのか?知る由もないが、できれば琴似地区のシンボルとしていつまでも保存されてほしい貴重な建物だと思う。

《日本食品製造合資会社旧工場 情報》

◇所在地 札幌市西区八軒1条西1丁目13-1

◇建設年 1929(昭和4)年

◇構 造 れんが造

◇指定年 2001(平成13)年7月31日

◇訪問日 2021年10月1日

 



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