田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

松山千春コンサートツアー2018 ファイナル

2018-12-26 17:36:34 | ステージ & エンターテイメント

 やや衰いたとはいえハイトーンの千春の歌声がhitaruの館内に響き渡った。千春節も健在で、まだまだ元気な松山千春を実感した。念願だった千春のホールコンサートを堪能できた2時間半だった…。

           

          ※ 大枚(?)8,100円を支払いゲットした入場券です。

 昨夜(12月25日)、新装なった札幌文化芸術劇場(通称:hitaru)で松山千春コンサートがあり、チケットを手配することができ楽しむことができた。この松山千春コンサート・ツアー2018『ことば』」は、10月18日埼玉県和光市から始まり全国15カ所で19回のコンサートを行い、昨夜がその最終回だったのだ。

              

            ※ 会場入り口には関係者から贈られた10数件の花輪が飾られていました。

 会場はもちろん満席状態だった。ということは2,000人以上の聴衆が詰めかけたことになる。座席はチケット購入にあたっては、主催者が指定する方式となっており、私は2階席の最後方(2LC-7列1番)というあまり恵まれた席ではなかった。千春自身も言っていたが、税込み8,100円というチケット代で1階前方の席と、4階の席が同額というのはちょっと不公平にも思えるが、それがこれまで取ってきた方式ということであれば止むをえまい。

 

 コンサートは今回のコンサートが「FM  NACK5 開局30周年記念」という冠が付いていることからだろうか?「On the Radio」から始まった。相変わらずの千春のハイトーンボイスが耳に心地よく伝わってくる。これがホールコンサートの利点かもしれない。しかし、高音部になるとかなり苦しいなぁ、というのが偽らざる印象である。この印象が、彼が初期に創った曲になるとさらに顕著になって聴こえた。

 とりあえず、昨夜披露してくれた曲を一覧にして紹介してみると…、

 ① On the Radio

 ② 涙 涙

 ③ 季節の中で

 ④ 銀の雨

 ⑤ 時のいたずら

 ⑥ 船

 ⑦ 旅立ち

  《 休 憩 》

 ⑧ クリスマス

 ⑨ 今日を迎える

 ⑩生命(いのち)

 ⑪ 雑踏

 ⑫ ことば

  《アンコール》

 ⑬ 長い夜

  ⑭ 俺の人生(たび)

 ⑮ 人生の空から

 ⑯ 窓

 ⑰ 大空と大地の中で

  《アンコール》

 ⑱ 明日のために

以上の18曲だった。

             

            ※ パーカーを被り、サングラスをした図は千春のイメージキャラのようですね。

 コンサートを楽しみながらも気になったのが、千春の声の衰えだった。現在63歳というから、もうけっして若くはない。彼の若いころのハイトーンはとても他人には真似のできない高いキーの曲だった。そんな声を今も再現することなど到底無理である。だから彼の初期の頃の曲を歌う時に特にそのことが気になった。すでに声を衰えは隠せないのだから、キーを下げて歌えば、と思うのは素人考えなのか?やはりプロの歌い手としての矜持なのだろうか?その思いは分かるが、聴く側としては例えキーが1~2度下がったとしても彼の澄んだきれいな声を聴きたいと思うのは私だけなのだろうか?

                  

                  ※ これらは入場時の配布されました。

 私はこれまで野外のコンサートでは3回ほど千春のコンサートを聴いてはいたが、ホールコンサートは初めての体験だった。

 数多い千春体験ではないが、いいオヤジがなぜに大枚をはたいてまで千春のコンサートに出かけるのか、この際にちょっとだけ考えてみたい。

 私が彼に魅力を感ずるのは、端的に言って彼の創る詩の素晴らしさと、他に類を見ない彼の高音域の美しさだと思っている。彼が紡ぎ出す詩はけっして難しい言葉を駆使したり、技巧に走ったりすることなく、自分のその時々の心情を率直に表現しているところにあるのではないかと思っている。それが多くの人たちの共感を呼び、名作が次々と生まれたのだと思う。

 多くのコアなファンにとっては常識的なことかもしれないが、昨夜のコンサートで、彼を世に送り出した恩人STVラジオの今は亡きプロデューサー竹田健二さんとの出会いと、突然の別れについて彼が語りだした。そして生まれたのが「旅立ち」だと初めて知った。

そのことを聞いてから聴く「旅立ち」は深い感動をもって聴くことができた。私はその詩から若い恋人たちが、それぞれの目的に向かって旅立つ様子を歌ったものだと思っていた。ことほど左様に彼は一つ一つの曲に彼のその時々の心情があふれ出ていることを、彼の冗長とも思えるMCの中から知ることができた。

 そして彼のもう一つの魅力は、なんといってもあの他人には真似のできないようなハイトーンボイスである。(それが衰えつつあるのは残念だが)それは天性といって良いものだが、それを活かしているのが彼の作曲能力であり、彼の優れた詩なのだろうと思う。

                

   ※ 退場の際に、千春から「クリスマスプレゼント!」ということで北菓楼のおかきの粋なプレゼントがありました。

 彼のもう一つの特徴である冗長とも思えるMCは、私は正直言ってあまり好きにはなれない。しかし、あの北海道弁丸出しで誰に対してもため口を叩く彼の言葉を、彼の紡ぎ出す歌とのギャップを楽しんでいるファンも多いのかもしれない。

 昨夜のMCはそれでも彼の価値観を押し付けるようなものではなく、彼自身の人生を振り返るような言説が多く、私も耳を傾けることができた。

 多くの疾病を抱えていることも隠すことなく語った松山千春だが、「生きている限り歌い続ける」と力強く語った。ぜひそうあってほしいと願いつつ、満ち足りた思いで会場を後にした…。



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