恥ずかしながら私は「COOL CHOICE(クールチョイス)」という言葉をこの日聞くまで知らなかった。COOL CHOICEとは「賢い選択」を意味するそうだ。何を賢く選択するのか?それがこの日の講演、実践発表のテーマだった。
11月25日(日)午後、琴似のレンガの館ホールにおいて「地球にやさしいトーク&コンサート」なるイベントがあると知り、コンサートに魅かれて参加してみることにした。
※ 「地球にやさしいトーク&コンサート」の会場・レンガの館ホールです。
私のお目当てはフォルクローレコンサートを聴くことだったのだが、その前段のトーク部門も興味深かったので、コンサートについては明日レポすることにして、講演・実践発表についてレポしてみたい。
賢明な諸兄はもうお分かりのことと思うが、「COOL CHOICE」とは、地球の温暖化対策、あるいは地球環境保護のために、賢い選択をしましょう!という環境省が呼びかける合言葉のようである。
その呼びかけに応える形で開催されたのが「地球にやさしいトーク&コンサート」ということである。
そのトーク部門の構成は次のようになっていた。
◆講演「家庭のごみをいかに減らすか~おうちのごみの減らし方」リサイクルプラザ宮の沢 東飛郎氏
※ 講演をされたリサイクルプラザ宮の沢の東飛郎氏です。
◆地域活動の実践発表
◇「発寒北商店街振興組合の活動」発寒北商店街振興組合 副理事長 大友亨氏
◇「西園小学校の環境教育活動」札幌市立西園小学校 教諭 西尚美氏
◇「三角山ボランティア整備登山」山の手まちづくりセンター 所長 小澤秀弘氏
◇「12/2西区こども環境広場について」西区地域環境課 佐藤優子氏
という盛りだくさんの内容・構成だった。
「リサイクルプラザ宮の沢」では実に多彩な活動を展開している。その一例をあげると、リサイクル家具などの展示・提供、リユース食器の貸し出し、市民交流広場での啓蒙、ごみ減量・分別・リサイクルの呼びかけ、教室・講座の開催、施設見学、等々である。
※ リサイクルプラザ宮の沢では、環境保護のためのさまざまな活動を展開しているとのことでした。
そして東氏は既に広く知られた言葉であるが「3R」について改めて説明された。3Rとは、「Reduce(リデュース)」減らす、「Reuse(リユース)」繰り返し使う、「Recycle(リサイクル)」再資源化する、の3つのRの頭文字をとった言葉である。
リサイクルプラザ宮の沢の活動の主体は、すでにRecycleよりReuseに移っていると言われた。そうであるなら名称を変えることに躊躇する必要はないのでは?とも思われるのだが…。名は体を表すとも言われることだし…。まあ外野があれこれ言う問題でもないかな?
地域の実践発表では「発寒北商店街振興組合」の実践が素晴らしいと思った。「40年後、札幌で一番住みやすい街へ」と目標を明確に掲げ、多彩な環境保全活動に取り組んでいる。
※ 発寒北商店街振興組合(通称:ハチキタ商店街)では目標を定め、そこへ向かって多彩な活動を展開しています。
そう言われてみると、商店街の活動が良く新聞に取り上げられているのが発寒北商店街だったような気がした。発表された大友副理事長の自信に満ちた表情が印象的だった。
次に「三角山ボランティア整備登山」についての発表で、三角山の整備とは主として登山道にはびこるオオバコの抜き取り作業だという。「あれっ?オオバコって外来植物だったろうか?」と思ったが、そうではないという。路傍でどこでも見られる雑草(?)である。このオオバコは三角山には生育していなかった雑草らしいのだ。それが登山者の靴底などで運ばれ繁茂することで、三角山の植生が変わってきたことに危機感を抱いた人たちが抜き取りのボランティアをしているということだ。
発表された山の手まちづくりセンターの小澤所長は外来種でもないオオバコの抜き取りについて理解を求めたいと述べた。う~ん、難しい問題でもあるような気がするが、絶滅を期しているわけでもないので、適正な植生に戻すということであれば許されることのような気がするのだが…。
その他の二つの実践発表もそれぞれ地域の環境保全の取り組みとして、素晴らしい実践をされていることをお聞きし、私もまた学び、そして啓発された思いだった。
COOL CHOICE…、私もCOOL(賢く)にならなければ…。
多々教示されました。
そして基本としての3Rとは、
「Reduce(リデュース)」減らす、
「Reuse(リユース)」繰り返し使う、
「Recycle(リサイクル)」再資源化する、の3つのRの頭文字をとった言葉・・。
こうした中、地域活動の実践として、特に「リサイクルプラザ宮の沢」は感銘させられた次第です。
私の住む調布市でも、ごみの減量と資源のリサイクルを推進するため、
やむなく10数年前より有料制度で減量しています・・。
http://www.city.chofu.tokyo.jp/www/contents/1176118935037/files/gomidashi.pdf
調布市の公式サイト:家庭『ごみ出し基本ルール』
最近、私は改めて『食品ロス』の実態を少しばかり学び、憂いたりしています。
《・・食品ロス632万トン──。
これは日本で1年間に捨てられる、まだ食べられる食品の量だ。
世界全体の食料援助量の2倍に相当するという。
大量の食べ物が廃棄される背景について、
『賞味期限のウソ』の著者で食品ロス問題専門家の井出留美氏はこう指摘する。
「食品業界には『3分の1ルール』という商慣習があり、まだまだ食べられる食品が廃棄を余儀なくされています」
製造日から賞味期限までの期間のうち、
最初の3分の1が小売店に届ける「納品期限」、
3分の2が店頭に並べられる「販売期限」とされているのだ。
慣習なので義務ではないが、納品期限が過ぎた食品は小売店から拒否され、
販売期限を過ぎたら店頭から撤去される。
海外にも似たような慣習はあるが、「日本は極端に納品期限が短い」と井出氏は指摘する。・・》
こうしたことが、いつまでも食品業界、そして国民が選択していれば、
いずれは日本はみずから滅びる・・、と憂いたりしている次第です。
リサイクルプラザ宮の沢はほんとうにいろいろな活動を展開しておりました。そしてその活動はリサイクル(再資源化)というよりは、リユース(繰り返し使う)に活動の重点が移行しているように思えました。講演をうかがっていて、なるほど再資源化のためには、そのためにエネルギーが必要となりますが、リユースの場合はほとんどエネルギーを必要としないで有効活用が図ることができるというより省エネ的な活動ということが言えそうですね。
食品ロスの問題については、夢逢人さんご指摘の通りだと私も常々感じております。私たちの世代はひもじい時代も経験しておりますが、現代の生産世代の方々はそうした経験もない時代に育ったいますから、そうした矛盾に気づくことがなかなかできないのかとも思います。
世界的な大きなショックに見舞われるなどしたとき、いったい日本はどうなるのだろう、ととても心配になります…。