田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

恵庭フットパス 旧島松駅逓とクラーク博士コース

2016-05-02 22:11:35 | フットパスウォーク & トレッキング
歴史を歩く「旧島松駅遁とクラーク博士」コース(11km) 

 島松川沿いの堤防、ルルマップ川沿いの散策路、そして旧島松駅逓所、クラーク博士記念碑と、変化に富んだコースは魅力たっぷりだった。 


 今日は予告していたとおり、恵庭市に赴いた。以前、拙ブログにしばしばコメントをいただいた恵庭市在住の「なまけ者鳥見人」さんから、「ぜひ恵庭市のフットパスコースを歩いてみてほしい」と言われていたことを気にかけていたのだ。
 恵庭市には5つのフットパスコースが設定されているが、今日はその中から島松駅をスタート&ゴールとする2つのコースを歩いてきた。
 本日はその中から、最初に歩いたコースをレポすることにする。

     
   ※ このコースのマップです。マップには短縮コースも記されていますが、私は本来のコースを歩きました。

     

 このコースは島松駅(JR室蘭本線)の西側一帯を巡るコース設定になっている。
 その中で、唯一「夢想館」だけが東側に位置し、そこを最初に訪れる設定となっていた。
 この「夢想館」は島松軟石で造られていて、旧農協倉庫だったようだが、現在は市民のコミュニティスペースとして利用されているようだ。中にはカフェも併設されていた。

     

 線路を渡り、西側へ向かうと住宅街はすぐになくなり田畑が広がってきた。
 畑の中にビニールで覆われた中で何かが栽培されていた。良く見ると、小さな植物が植わっていた。それはまず地面をビニールで覆い、そこに穴をあけられて植わっていた。その上にさらにビニールのトンネルが設けられている。
 私には何が栽培されているのか分からなかった。近くで農作業をしていた婦人に訊いた。すると「大根です」とのことだった。「へえ~、大根って、こんなに大事に育てられているんですか!?」と驚いたら、笑われた。

     
     ※ 農村風景というよりは、遠くの山を撮りました。右の山は恵庭岳?

     
     ※ このビニールの中で大根は大切に育てられています。

 コースは春の心地良い陽気の中、島松川に導かれた。島松川は見たところ、それほど大きな川とは思えなかったが、一応一級河川らしい。ただ、マップの説明では、江戸時代には東西蝦夷地の国境だったらしい。つまり、島松川を挟んで太平洋側の東蝦夷地は幕府直轄地、西側は松前藩が支配したという重要な川だったようだ。

     

 島松川沿いの堤防の上を淡々と進む。やがて民家がポツポツと見えてきた。「島松沢」である。両側から山が迫る谷底のようなところに明治維新前に集落が開かれたという。
 マップによると、この辺りに「島松川左岸のチャシ跡」があると記されていた。何か遺跡のようなものがないかと、付近にいた住民に訊いたのだが、はっきりしなかった。ただ、「洞穴を埋めたようなところがある」と言われたので、もしかしたらそれがチャシ跡の一部かもしれないと思い、カメラに収めた。

     

     
     ※ おそらく洞穴を後世の人たちが利用し、その後何らかの理由で埋められたのでは?

 国道と高速道をトンネルで潜ると、そこには「旧島松駅逓所」があった。
 マップには次のように説明されている。「函館と札幌を結ぶわが国最初の長距離馬車道が完成した明治8年に建てられた。駅逓では人馬の継ぎ立て、宿泊、食料の提供などの業務が行われた」
 ここで特筆すべきは、三代目の駅逓取扱人の中山久蔵である。実質的に彼が長い間駅逓取扱人を務めるのだが、彼が有名なのは、彼は苦労をしながら北海道での稲作を可能にさせた人として後世に伝えられる人なのである。駅逓跡には彼の顕彰碑、また水田跡も遺されていた。

     

     

 さらにこの「旧島松駅逓所」を有名にしたのは、札幌農学校(北大の前身)で教鞭をとっていたクラーク博士が帰国に際して学生たちと別れを惜しんだ場所として知られている。その際に、あの有名な“boys be ambitious”の言葉を遺したとされている。

            

 見どころの多いこのコースは、再び国道と高速道を今度は上から跨いで(橋が架かっていた)で「ルルマップ自然公園ふれらんど」に導かれる。
 この公園は市民の憩いの場として2012年にオープンした新しい公園である。散策路、市民農園、多目的芝生広場、パークゴルフ場などが点在している。
 私の目的は散策路である。ところがマップではイマイチその入口が分かりづらかった。コース設定関係者に一考を要してもらいたい点である。
 私は公園内の簡易食堂のようなところで、予定になかったそばを食し、そこのスタッフに訊いて、なんとか散策路に入ることができた。

     
     ※ 公園の入口のモニュメントとして島松軟石製のサイロが配されていました。

     

     
     ※ 散策路の途中にも島松軟石のベンチが。

     

 こちらの散策路はルルマップ川沿いに造成されていた。砂利などが敷かれていなく、ごく自然な散策路が足に優しかった。わずか1.5キロの短い区間だが、気持ち良い散策路だった。

 散策路を過ぎると、市街地に入りゴールの島松駅は直ぐだった。
 この日の午前中は、暑くもなく寒くもなく、まさにフットパス日和といったコンディションで、予想していたより楽しめたコースだった。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
歩かれたのですね (なまけ者鳥見人)
2016-05-03 02:51:30
お久しぶりです。
歩かれたのですね。
そうですね。
私もわかりづらいと思うのですが、恵庭市自体がウォーキングに力を入れるようで、予算も付くようなので、ちょっと数年かかりそうですが、もう一度コースを見直し、看板も整備するようです。
今年はその、コースを見直す年のようですよ。
Re:歩かれたのですね (田舎おじさん)
2016-05-03 20:40:50
 鳥見人さん、コメントありがとうございます。
 お久しぶりです。コメントはいただけなかったですが、拙ブログはチェックしていただいたのですね?

 今回、恵庭のコースを歩くにあたり、ウェブ上のマップでは少し不安だったので、恵庭フットパスの関係者に印刷したマップが入手できないか、問い合わせたのですが、すでに品切れとの回答を得、しかたなくウェブ上のマップをプリントアウトして臨んだのでした。
 件の方の話では、今年再びマップを増刷するといっていましたので、それを期待したいと思っています。

 今回は5コースのうち、2コースしか歩けなかったので、できれぱ今年中にすべてを歩きたいと思っています。よろしくお願いします。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。