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映画 暗くなるまで待って №323

2021-09-07 15:59:52 | 映画観賞・感想

 オードリー・ヘップバーンが盲目の人妻を演じ、自宅に隠されていると思われる麻薬を略奪しようとする一味と対決するというサスペンスミステリーである。盲人の役作りに熱心に取り組んだヘップバーンの熱意と、盲人ゆえに暗い中でも強みを発揮できるという設定が緊張感に富んだ映画になったと思われた。

             

 映画は1967年制作のハリウッド映画である。英語題は「Wait Until Dark」であり邦題はそのまま訳したものといえる。監督はテレス・ヤング、主演は出演当時38歳だったというオードリー・ヘップバーンである。私はB Sプレミアムで8月25日に放送されものを録画して撮りおいていたものを過日観賞したものである。

 ストーリーは盲目の妻スージー・ヘンドリクス(オードリー・ヘップバーン)の夫でプロ写真家のサム・ヘンドリクス(エフレム・ジンバリスト・Jr)が出張中に空港で見知らぬ女リサ(サマンサ・ジョーンズ)から人形を預かったことから事件が始まる。実はこの人形のお腹には多量のヘロインが隠されていたのである。リサは犯罪グループからそれを奪い独り占めしようと企み、サムを利用としようとしたのだ。

    

 スージーとサムはその事実を知らなかったのだが、その人形を自宅へ持ち帰ったために、ヘロインを取り戻そうというリサの一味と、ヘロインを奪われた犯罪グループの首謀者が、スージーの自宅でスージーを間に挟んで緊迫のシーンが次から次へと展開される映画だった。

 前述したように主演のオードリー・ヘップバーンは当時38歳とけっして若くはなく、往年の溌溂とした輝きは見られなかったが、盲目という難しい役を十分にこなしていたと観た。彼女はこの映画に出演するにあたり、視覚障害者の訓練を専門としている医師について学んだり視覚障害者の福祉施設で数週間にわたり目隠しをして訓練したりするなどして役作りに励んだという。

 そうした彼女の演技を観ていて、彼女は演技派女優としても十分ハリウッドでやっていけると思ったのだが、彼女はこの映画を区切りとして15年にわたるハリウッドでの女優生活に区切りをつけた。そして、その後は活動をユニセフ親善大使としての活動の軸を移し、数本の映画に出演したのみだったという。

       

 彼女の初老の演技、さらには年齢を重ねた老婆の役も観たかった気もするが、「ローマの休日」「マイ・フェア・レディ」などで魅せた溌溂とした彼女の華やかで爽やかなヘップバーンを記憶にとどめておくほうが映画ファンとしては幸せなのかもしれない…。



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