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やがて北海道ワインが日本を席巻する!?

2022-10-22 21:54:40 | 講演・講義・フォーラム等

 近年の北海道ワインの隆盛は目を見張るほどの盛況だという。道内各地に多種多様のワイナリーが次々と誕生しているそうだ。やがて北海道ワインが日本中を席巻するのでは?と講師は熱く語った。

   

 10月21日(金)午後、今年度第7回目の「ほっかいどう学『かでる講座』」が開催され参加した。今回の講師・テーマは、ワインソムリエであり、ワインバーも経営されている池田卓矢氏「北海道ワインの魅力」と題してお話された。

   

   ※ 講演をする池田卓矢氏です。

 池田氏によると、世界のワイン産地は緯度30~50度の範囲に集中しているという。そう考えるとワインの生産国はイタリア、ドイツ、フランス、アメリカのカルフォルニア、あるいはオーストラリアの中緯度地域といったところが頭に浮かぶ。さらに池田氏によると高級ワインは45度付近に集中しているそうだ。北緯45度となると、北海道は43度~44度の中に大半が含まれるというまさにワイン適地である。

 さらに追い風となるのが、国内におけるワイン消費量の増加である。20年前に比べて2倍以上の消費量だそうだ。とは言っても一人当たりの消費量はまだ3.6リットルで、欧米各国の消費量の1/10程度であり、まだまだ伸びる余地があるという。

 池田氏が面白いお話に言及された。それは道民のワイン消費量を伸ばした立役者はコンビニのセイコーマートだという。セイコーマートは全道に張り巡らした店舗網を活かし、安価なヨーロッパワインを販売して道民にワインを嗜む習慣を普及させたという。確かにTVコマーシャルなどで季節になると「ボージョレ・ヌーヴォー」なる習慣を根付かせたのもセイコーマートのようだ。

   

   ※ 池田氏はセーコーマートのワイン販売のアドバイザー役を担っているそうです。

 ここで池田氏は北海道のワイン生産の歴史に触れた。北海道におけるワインの本格的生産は何といっても池田町の公営ワインである。手探りでワインの醸造方法を探り昭和38(1963)年に自治体ワイナリーとしてスタートし、先駆者としての地位を確立した。民間としては浦臼町において嶌村彰禧氏が昭和46(1971)年にブドウ造りに着手し、悪戦苦闘の末、8年後の昭和54(1979)年に最初のワインの醸造に成功したのが最初だそうだ。

   

   ※ 池田町ワインの主力3種とスパークリングワイン2種です。

 以後の北海道におけるブドウ栽培、そしてワイナリーの増加は目を見張るほどだという。北海道をワイン用のブドウ生産適地と見て、続々と志望者が北海道に移住しているそうだ。そして2021年10月現在で道内のワイナリーは53ヵ所を数えるそうで、その後も増加を続け、池田氏でも現在数を把握できていないということだった。

   

   ※ 近年の北海道内に存在するワイナリーの分布図です。

 さて将来性に富んだ北海道のワインであるが、次のような文章を見つけることが出来た。

 北海道において、ワインづくりは農業のひとつ。北海道のワインの歴史は、山梨県には50年ほど遅れていますが、今から50年ほど前に、十勝にワイナリーが誕生して以来、北海道の気質である「開拓、挑戦」の努力を積み重ねることで、世界や国内の醸造技術が次々と短期間に運び込まれました。2000年の頃より、醸造技術の進化とともに個性溢れる豊かな味わいが質を高め、世界のワインファンを魅了し始めています。このように、自然条件と高い技術が整い、注目度が上がっている北海道のワインです。 

 “やがて北海道ワインが日本を席巻する” というフレーズは夢物語ではないようだ。ワイン醸造適地の北海道のワイン生産がますます盛んになることを願いたい。



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