田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

明日の観光を考える Vol.1

2016-11-15 18:23:23 | 大学公開講座
 北大の公開講座「明日の観光を考える」が始まった。今回の講座は、講師から一方的に話を聞くだけの講演型ではなく、講師からの「宿題」に対して、受講者が任意で回答を提出し、その回答をもとに講師が再び解説するという講座だそうだ。第1回目、日本にも広がりつつある「ロングトレイル」についての講座だった。 

 北大の公開講座「明日の観光を考える」が11月10日(木)から始まった。講座は7回シリーズと公開講座の中では長丁場である。(12月22日まで続く)
 第1回目は、「大地を自ら歩きぬく『ロングトレイル』を楽しむ滞在」と題して、木村宏特任教授が担当された。

                    

 講座の概略は、最近日本でも注目され出した「ロングトレイル」についての解説と、その魅力を紹介するものだった。
 その中で、リード文にも書いたように、木村特任教授から私たちに「宿題」が出された。
 その宿題とは「札幌にロングトレイルを造るとしたらどのようなコースが考えられるか」というもので、そのコース設定にあたっての付帯条件も何点か付加された。

 そこで私は翌日に下記のような回答を書き送った。その回答から、講座の内容が類推することができるのではと考え、全文をここに掲載することにした。

                    
              ※ 今年7月末に全国公開されたアメリカ映画だそうです。残念ながら見逃しました。


北海道大学 観光学高等研究センター
        木 村   宏   様

 昨日の講義は私にとって思いがけなくワクワクするような素晴らしい講義でした。
 と言いますのも、私は軽登山、フットパス、そしてロングトレイルも趣味として楽しんでいるからです。
 私のロングトレイル体験は、北根室ランチウェイ(2泊3日)、熊野古道(3泊4日)、中山道木曾7宿(4泊5日)、富士山 0 to Summit(3泊4日)など、その他にも泊を伴わないロングウォークの体験がかなりあります。先生に紹介いただいた数々のロングトレイルコースも憧れのコースばかりです。
 加藤則芳氏のアパラチアトレイルを往くBSの番組も視聴していましたので「今回の講座で繋がったぁ!」という思いでした。

 さて、課題についてですが「札幌にロングトレイルコースを作るとすれば…」という問いをいただいたときに、すぐに思い浮かべたのが「札幌緑の回廊構想」という計画でした。何かの講座でその構想を記した厚い冊子をいただいた記憶がありましたので、帰宅して探したのですが残念ながら見当たりませんでした。
ネット上を検索してみると、確かにそうした構想は存在しているようです。
 構想としては札幌の周囲をぐるっと緑で取り囲むという構想です。ただし、その実現はかなり難しそうだなあ、というのが講義を受けたときの印象でした。
しかし、その緑の回廊構想と、札幌を取り囲むロングトレイル構想はリンクして考えるには夢のある話だと思います。

 次に思い出したのは、フットパス・ネットワーク北海道の代表の方が、やはり札幌を取り囲むようなフットパスコースを構想していることを耳にしたことがあります。

 もう少し実現性のあるプランとしては、札幌市内には札幌市(各区)が提唱する計130余りのウォーキングコース、また25のイヤーラウンドコースが設定されています。(そのすべてを私は歩いた経験があります)
 そうした既存のコースをうまく繋いでロングコースを設定するという方法もあるかと思います。
 コースの中には観光都市サッポロを見てもらうようなコースもあります。ただし、市内のウォーキングコース設定の主目的はあくまで市民の健康づくりに役立てようという目的なのですが、それをうまく転用・活用できると良いと思いますし、実現の可能性も高いように思われます。

 札幌市内に限るのではなく、札幌をスタートあるいはゴール地点とするコースとなると選択の幅はぐっと広くなると思います。
 札幌市内、あるいは近郊の道路や散策コースに熟知した人たちから情報を集めることによって魅力的なコース、チャレンジングなコースの設定が可能になるのではと思われます。

 問題は誰が音頭を取るのか、ということだと思います。
 〝歩く″ということに関して、既存の組織として私が認識しているのは、「札幌歩こう会」と「フットパス・ネットワーク北海道」があります。しかし、この二つの組織はその趣旨、目的に微妙な違いもあるようで、どちらかが音頭を取り、他方が協力するという体制は取りづらいのかな、と思われます。
 ここはやはり先生のような有識者が両組織、ならびに関係機関、あるいは興味のある個人などに呼びかけて、まずは雰囲気づくりから手を付けるべきかな?と思います。

 今春、熊野古道を歩いたとき、目に付いたのは日本人より欧米系の若者でした。熊野古道の場合は、その神聖性もあり外国人には人気なのかもしれませんが、それと同時に欧米人の健康志向が表れた結果だと思われます。
 我が国においても団塊世代がリタイアしたこともあり、街中には明らかに健康を意識したウォーキング族が目立つようになってきました。しかし、街中でポールを握ったノルディックウォーキングに取り組む姿を見るとなんだか物悲しい思いになってしまいます。けっしてそのことを非難するのではありませんが、同じウォーキングをするなら、もう少し自然豊かな中で取り組んだとしたらもっと楽しく、心地よい汗を流せるだろうに、と思ってしまいます。
 そうした方々にも身近に取り組めるトレイルコースがあるとしたら、きっと喜んでそうしたコースを歩く人が増えるのではないか、と思います。

 課題に対する回答になっているのかどうか自信はありませんが、先生にいただいた課題を私なりに考えてみました。

                           「明日の観光を考える」受講者  〇〇 〇〇


          
          ※ 日本のロングトレイルの代表格ともいえる熊野古道です。

 さて、木村特任教授は私の回答に対して、どのようにコメントしてくれるだろうか?
 いや、多くの回答が寄せられているとしたら、私の回答など相手にされないかもしれない。今週木曜日(11月17日)の講座が楽しみである。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。