田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

多元中継による学習講座を体験!

2016-12-05 21:28:02 | 講演・講義・フォーラム等
 旭川、函館、帯広、そして札幌を結んで、4会場で同時に同じ講師のお話を聴き、さらには各会場からそれぞれの実践の発表があり、それを交流するという、私にとっては初めての貴重な体験をすることができた! 

 11月30日(水)午後、かでる2・7において北海道生涯学習協会が主催する「遠隔通信機を活用した学習講座・実践交流(兼 学習成果実践講座 in 函館)」というちょっと長い名前の講座に参加する機会を得た。

 遠隔通信機とは、リコーが2011年に開発・販売を開始した「リコー ユニファイド コミュニケーション システム P3000」という機器である。このP3000とは、インターネット回線を利用して通信が可能な手軽な双方向通信システムとして優れものだそうだ。

               
                 ※ 遠隔通信機P3000を使用した講習会、学習会などのイメージ図です。

 会場に入ると、会場前面にスクリーンが設置されていて、そこには札幌以外の3会場の開会前の様子が映し出されていた。(札幌会場の様子も映し出すことができる)そして、各会場の担当者同士が機器の最終点検を、P3000を使いながら行っていた。

               
               ※ 会場には4つの会場の様子が映し出されました。左上~帯広、左下~函館、右上~旭川、右下~札幌の各会場です。

 今回の講座のメイン会場は函館だった。プログラムの最初は、函館会場から、函館湯の川温泉旅館協同組合事務局長の川崎研司氏による「日本の旅行業界について ~これからの日本人の海外旅行の見通し・新幹線開業後の変化・インバウンド~」と題しての講演があった。
 川崎氏は東急観光(トップツアー)に長く勤められた経験のある方で、話は日本人の旅の歴史から始まったのだが、そこは割愛して講演題に挙げた三つの要素については、次のように話された。
日本人の海外旅行の見通しについては、1946年の海外渡航自由化以来右肩上がりで増加してきたが、ここ10年くらいは1,600万人前後で推移し、大きく変わることはないのではないかと予想した。
 新幹線開業効果については、一応の効果は認められるものの、期待したほどの効果とは受け止めていないようにうかがえたのだが、はたしてどうなのだろう?
 インバウンドについては、明らかな増加傾向が湯の川温泉でも認められているようだ。中国をはじめとして韓国、台湾、香港など東南アジアの海外旅行ブームは湯の川温泉だけでなく、国内の旅行業者を大いに潤したことが各種の調査から明らかだった。

                
                ※ 川崎氏の講演時は函館からの画面が大写しされました。

 さて、肝心のP3000の効果だが、正直に言って「まだ、発展途上かな?」という感じだった。
 そう感ずるのは、画像の解像度というのだろうか、人の動きをスムーズに追いかけることが出来ず、画面がぎこちないところがあった。さらに音声も今一つで、クリアな音声とは言い難く、講師の活舌がイマイチだったこともあってか、それとも機器が発展途上ということもあってか、聞き取れない場面がけっこうあったのは残念だった。
 というように、遠隔通信機としてはさらなる進化が待たれるところであるが、遠隔地の方々と一緒に同じ講演を聴くことができたのは貴重な機会だった。(調べてみると、メーカーではすでにP3000は生産を中止し、2014年に後継機P3500を発売しているようである)

                
                ※ 札幌会場の様子です。画面をよく見えるよう窓には暗幕をしていました。

 講演の後は、4会場から道民カレッジを通して学んでいる各地の受講生の会(グループ)がそれぞれ自分たちが取り組んでいる実践の様子を交換し合った。
 その際も、聞き取りづらいところがあったのは残念だった。
 しかし、機器の発達は日進月歩である。きっと、近い将来まったくストレスを感ずることなく、遠隔地の講演を聴いたり、遠方の地域の方々と普通に語り合える日が来ることだろう。