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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

雲上の十勝岳連峰を往く 1 (上富良野岳 37)

2013-08-01 22:15:50 | 北海道低山紀行 & Other
 今年も山は微笑んでくれなかった…。昨年の大雪山縦走も雲の中を往く縦走だった。しかし、自然を相手にする登山では、その時々の気象の変化に順応しながら登山を楽しむことの大切さを教えられた十勝岳連峰縦走だった。

 
 7月31日、午前4時過ぎに起床し、窓の外を見ると雲が空全体を覆っていた。しかし、雨は降っていなかった。
 午前6時、ホテル(白銀温泉)からバスで30分ほど移動し、今回の登山口である十勝岳温泉登山口に降り立った。

          

 私たちAグループは登山ツアー参加者が16名、リーダー4名、ツアー引率者1名の計21名の登山パーティーだった。年齢層はざっと見るとかなり高いようだった。しかも女性の姿が目立った。
 まずは登山に備えて準備体操を行い、チーフリーダーが「ゆっくり、ゆっくり、とてもゆっくり行きますから安心してついてきていください」と参加者を安心させてくれた。
 午前6時35分、標高1,280mの十勝岳温泉登山口から登山を開始した。
 最初は融雪期や大雨の時などはおそらく川の流れ道に変身する思われるガレ場を延々と登る。30分ほど登ると周りの緑が消え、茶褐色の土肌が剥き出しのところ出たなと思ったところが「安政火口分岐」だった。安政年代というと1850年代である。爆発から150年以上経っても草木が育たないということは、悪性のガスなどが噴出しているということだろうか?

          

          
          ※ 登山者の上方にあるのは火山活動を監視するカメラだそうです。

          
          ※ 写真の奥の方向に安政火口があります。

 この安政火口分岐で一休止した後、息つかせぬような厳しい岩登りが始まった。その途中に雲間から眼下に畑地が垣間見えてホッと一息つく。
 しばらく行くと小さな雪渓に出会った。そこが富良野岳に向かうコースとの分岐点「上ホロ分岐」だった。この時7時35分だった。 ここからがいよいよ今回の山行の一つの山場と私が考えていた上富良野岳まで380mの標高差を登る厳しい上りが始まる。
 コースはかなり高度が上がっているのに階段が整備されているのに驚いた。階段登りが嫌いな私であるが、ここの階段は段差が大きくなく身体への負担が少ないのが救いだった。

          
        
          
              
          

 かなり標高が上がってから、リーダーが予告していたようにコースの脇に次から次と高山植物が花時を迎えていた。(高山植物の写真は後日まとめて紹介します)標高が低いところでは北海道の高山地方の名物チングルマがすでに花の時期を終え、羽根状の長い毛が生えた状態になっていたが、標高が上がったことで花時に巡り会えたようだった。

          
          ※ 写真の左上方の雲に隠れたところが「富良野岳」山頂です。

          
          ※ 標高が上がったコースから「安政火口」を上から望むことができました。


          
      
 延々と上りが続き、私の息遣いも激しくなってきたが、幸いなことにMAXまで辛い思いをせずに登り続けることができた。このことは、私の体力がそれなりについてきたからだろうか?それもあるだろうと思われるが、それ以外の要因も考えられた。そのことについては後日考察してみたい。

          

 コースが上富良野岳の山頂に近づき、尾根上のところに出た。すると、強い風が私たちを迎えた。
 そして9時10分、私が想像していたほどに辛さを感ずることなく「上富良野岳」(1,893m)の山頂に立つことができた。周りは霧が立ち込め、眺望は全く効かなかった。

          

(以下は明日に続きます)