田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

金融経済教育フォーラム 1

2013-01-10 22:48:00 | 講演・講義・フォーラム等
 金融経済と教育というと、最も対極にあるように思ってしまいます。その経済や金融について学校で教育カリキュラムに入れていこうという動きがあるようです。証券知識普及プロジェクト主催の「金融経済教育フォーラム」に参加してみました。 

 ニュージーランド関連の話をひとまず置いておいて、最近参加したフォーラムについてレポートすることにします。
 1月8日、ホテルオークラ札幌(中央区南1西5)において表記フォーラムが開催されました。教育関係者向け、しかも中学・高校対象とのことだったが、無理を言って参加させてもらいました。

 参加の動機は学校教育においては耳慣れない金融経済についての教育とはどのようなものか知識として知っていて損はないとの思いからでした。
 フォーラムは多岐にわたっていたが、私が参加したのは次の三つの基調講演でした。

◇「“子どもたちに教えたい”激動する世界情勢と日本企業の底力」
                野村総合研究所 名古屋オフィス代表 奥田 誠 氏
◇「“伝える力”で経済の学習はもっと面白くなる」
                        札幌大谷大学教授 平岡 祥孝 氏
◇「なぜ金融教育を学ばなければならないのか」
                   北海道教育大学 札幌校 講師 濱地 秀行 氏

 
              
 これらの講演の中で、私がおおいに興味・関心を覚えたのは奥田氏の講演でした。
 氏の話は主として日本企業の将来について語るものでした。
 その話の概要は、家電業界の衰退が象徴しているように日本企業は諸外国の購買力を付けてきたローエンドと呼ばれる新興国のボリュームゾーン(2007年15億人)に対する価格競争で後れを取った。
 2025年の予測でいうと、ハイエンドが17億人、ミドルが7億、ローエンドが28億、その下のBOP(Base of the Economic Pyramid)が20億人と予測されている。
 そこで日本企業はハイエンドをターゲットとする高技術・高品質・高付加価値の製品を産出するとともに、一方でローエンド、BOPの大ボリュームゾーンに焦点を当てた企業戦略を取るべきだとする。日本では20~30年前に枯れてしまった技術・ノウハウでもそれを求めている新興国は多いという。
 また日本は少子高齢化をはじめ課題先進国だという。このことも見方を変えると、その解決策のノウハウを活用すれば、そこに大きなビジネスチャンスが生まれると奥田氏は説いた。

               
               ※ 奥田氏の顔写真をウェブ上から拝借しました。

 奥田氏の話を伺っていると、なんだか元気が湧いてくるようでした。経済には疎い自分だが、いつも新聞を眺めていると暗~い気持ちになっていたのですが…。
 あるいは奥田氏は専門家からはオプティミストと見られている方かもしれませんが、少なくとも権威ある野村総合研究所のアナリストが主張するのだから根拠のない話ではないと思います。
 学校の先生たちを通して、日本企業の底力を子どもたちに伝えたいと思ったものでした。

 奥田氏の話の概要をレポートするだけで本日の枚数は尽きてしまいました。次回に残り2人の話の概要をレポートします。