2019年8月14日に発行された日本経済新聞紙の朝刊一面に掲載されたコラム「エネルギーバトル」の見出し「中国席巻、風力も太陽も」を拝読しました。
このコラム「エネルギーバトル」は、風力発電や太陽光発電などの再生エネルギーを巡る実用化の実態のリポートです。日本での風力発電や太陽光発電などの再生エネルギー利用が遅れていることを、4回にわたって検証しています。
第一回目の同コラムでは、リードでは「エネルギーを巡る世界の構図が大きく変わっている。太陽光や風力などの再生可能エネルギーが普及期に入り、温暖化対策に向けて化石燃料は転機を迎えた。再生エネとシェールガスの伸びは中東に依存した供給の構造も転換する。一方で日本の戦略は原子力政策をはじめとして停滞が目立つ。再生エネに進む世界を前に、日本も立ち止まってはいられない」と日本が遅れている実態を伝えています。
サブ見出しでは「量拡大、技術でも先行」と、日本が取り残され始めた実態を伝えています。
日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞 電子版では、見出し「中国席巻、風力も太陽も 技術でも先行」と報じています。

このコラムの記事は「中国・上海にあるオフィスビルの一角。風力発電機で世界5位の中国企業エンビジジョンは、日本全体の規模にあたる合計1億キロワットの再生エネルギー機器を数10人のオペレーターが監視していると伝えています。
この記事に添えられた2008年時点の風力発電機の販売量シェアのグラフが興味深いです。
2008年時点での、風力発電機の販売量シェアの上位は、デンマークのヴェスタス社、ドイツのタッケ社、スペインのガメサ社などと欧州企業が上位に並んでいます。
これに対して、2018年時点になると、第一位のデンマークのヴェスタス社は変わりませんが、第2位には中国のゴールドウインド、第5位に中国のエンビジジョンが並んでいます。
中国では、、2018年までの10年間で、風力の発電容量が22倍に、太陽光発電が700倍へと急拡大しています。
中国のハイテク産業育成策「中国製造2025」では、再生エネルギー重点分野に位置づけ、風力発電と太陽光発電を併せた比率を、2018年の1割弱から2030年には3割弱まで拡大する育成方針を掲げて実行しています。
ここで、話を太陽光発電に変えると、中国の上海市郊外には、ロンジソーラー社の太陽光発電機器の製造工場があります。シリコン部材やガラスパネル、ケーブルなどをつくる工場が集積しています。
このロンジソーラー社1社で日本の太陽光発電機器の需要の7割をまかなえる能力があります。中国製の太陽光発電パネルの価格は、日本製に比べて3割から5割も安いことが実態です。
太陽光発電パネルの技術開発は、日本の公的研究機関や企業が2000年ぐらいに確立し、仕様も決めました。当時は、シャープや三洋電機、京セラなどが事業化を進めていました。
2011年3月11日に起こった東日本大震災による福島原子力発電所の事故以降は、風力発電や太陽光発電などの再生エネルギーを増やすとの政府の方針でした。
このコラム「エネルギーバトル」は、日本が風力発電や太陽光発電で事業モ技術開発も遅れ始めた実態をリポートしています。
この先の近未来を考えると、日本の実情はかなり深厚な問題になっています。あまり楽観できる状況ではありません。技術立国日本が足元から揺らいでいます。
(追記)2011年3月に起こった東日本大震災による福島原子力発電所の事故以降、政府は2012年から固定価格買取り制度(FIT)を、太陽光大規模発電事業などを支援する目的で始めました。10年間から20年間ほど、再生可能エネルギーとして発電した電気を高値で買い取る制度です。この事業の資金は、通常の電気料金に上乗せされ、国民負担になっています。
政府は、このFIT制度を大きく見直すと発言しています。その具体的な中身はまだ公表されていません。
このコラム「エネルギーバトル」は、風力発電や太陽光発電などの再生エネルギーを巡る実用化の実態のリポートです。日本での風力発電や太陽光発電などの再生エネルギー利用が遅れていることを、4回にわたって検証しています。
第一回目の同コラムでは、リードでは「エネルギーを巡る世界の構図が大きく変わっている。太陽光や風力などの再生可能エネルギーが普及期に入り、温暖化対策に向けて化石燃料は転機を迎えた。再生エネとシェールガスの伸びは中東に依存した供給の構造も転換する。一方で日本の戦略は原子力政策をはじめとして停滞が目立つ。再生エネに進む世界を前に、日本も立ち止まってはいられない」と日本が遅れている実態を伝えています。
サブ見出しでは「量拡大、技術でも先行」と、日本が取り残され始めた実態を伝えています。
日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞 電子版では、見出し「中国席巻、風力も太陽も 技術でも先行」と報じています。

このコラムの記事は「中国・上海にあるオフィスビルの一角。風力発電機で世界5位の中国企業エンビジジョンは、日本全体の規模にあたる合計1億キロワットの再生エネルギー機器を数10人のオペレーターが監視していると伝えています。
この記事に添えられた2008年時点の風力発電機の販売量シェアのグラフが興味深いです。
2008年時点での、風力発電機の販売量シェアの上位は、デンマークのヴェスタス社、ドイツのタッケ社、スペインのガメサ社などと欧州企業が上位に並んでいます。
これに対して、2018年時点になると、第一位のデンマークのヴェスタス社は変わりませんが、第2位には中国のゴールドウインド、第5位に中国のエンビジジョンが並んでいます。
中国では、、2018年までの10年間で、風力の発電容量が22倍に、太陽光発電が700倍へと急拡大しています。
中国のハイテク産業育成策「中国製造2025」では、再生エネルギー重点分野に位置づけ、風力発電と太陽光発電を併せた比率を、2018年の1割弱から2030年には3割弱まで拡大する育成方針を掲げて実行しています。
ここで、話を太陽光発電に変えると、中国の上海市郊外には、ロンジソーラー社の太陽光発電機器の製造工場があります。シリコン部材やガラスパネル、ケーブルなどをつくる工場が集積しています。
このロンジソーラー社1社で日本の太陽光発電機器の需要の7割をまかなえる能力があります。中国製の太陽光発電パネルの価格は、日本製に比べて3割から5割も安いことが実態です。
太陽光発電パネルの技術開発は、日本の公的研究機関や企業が2000年ぐらいに確立し、仕様も決めました。当時は、シャープや三洋電機、京セラなどが事業化を進めていました。
2011年3月11日に起こった東日本大震災による福島原子力発電所の事故以降は、風力発電や太陽光発電などの再生エネルギーを増やすとの政府の方針でした。
このコラム「エネルギーバトル」は、日本が風力発電や太陽光発電で事業モ技術開発も遅れ始めた実態をリポートしています。
この先の近未来を考えると、日本の実情はかなり深厚な問題になっています。あまり楽観できる状況ではありません。技術立国日本が足元から揺らいでいます。
(追記)2011年3月に起こった東日本大震災による福島原子力発電所の事故以降、政府は2012年から固定価格買取り制度(FIT)を、太陽光大規模発電事業などを支援する目的で始めました。10年間から20年間ほど、再生可能エネルギーとして発電した電気を高値で買い取る制度です。この事業の資金は、通常の電気料金に上乗せされ、国民負担になっています。
政府は、このFIT制度を大きく見直すと発言しています。その具体的な中身はまだ公表されていません。
日本は、太陽光パネルのシリコンパネルやその機構などの技術開発は先行し、2000年ぐらいまでは、世界のトップにいました。
しかし、事業化が始まった途端に、米国、欧州、中国の企業に事業化では遅れをとりました。
技術立国日本は、いくつかの分野ではもう幻です。ここをしっかりと理解しないと、近未来はありません。
でも、この記事によると、予定したほどには、事業化はうまく行っていない様子です。
何が原因なのでしょうか・・
コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。
2000年ぐらいまでは、日本の企業は太陽光発電パネルの開発などで、世界をリードしていました。
ところがその事業化が始まると、欧米や中国の企業が事業化で先行し、事業利益を上げ、日本企業は後塵を拝する事態になりました。
本当に「日本は技術で勝って、事業で負ける」という事態が進んでいます。
コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。
最近は地方の山あいに行くと、ある程度の太陽光発電パネルが並んでいます。このパネルの中身は、中国製が多いと言われています。
そればかりか、ソーラー発電事業者の実態は実は海外企業というケースも増えているとうわさされています。
実際には、中身は中国製の太陽光発電パネルなどが日本各地に設置されているようですね。
日本企業の事業下手には困ったものです。
コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。
日本経済新聞紙のコラム「エネルギーバトル」は4回にわたって、太陽光発電事業などの再生可能エネルギーの技術開発と事業化で、日本は欧米、中国などに遅れをとっていることを解説しています。
とても残念な事実なのですが・・
このソーラーパネルの中身は中国製が多いという事実もあまり知られていないようです。
コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。
日本の各地に太陽光発電事業者のソーラーパネルが並んでいます。その事業採算性はよく分かりません。
特に、今後は政府は固定価格買取り制度を大幅に見直します。その影響はよく分かりません。