AKira Manabe ブンブン日記

enjoy eating fun to cooking

マックの凋落の要因

2012-12-08 00:41:29 | Weblog
◆◆マックの凋落

大前研一さんが書いたマクドナルドの凋落に対する提言です。

なるほど!と我々の経営にも生かすことができる考え方です。

私たちも顧客のバリュー(価値)の提供が重要ですね。


◆◆大前研一さん

創業者・藤田田氏は生前、「我が社の競争相手は(同じハンバーガーチェーンやファストフード店ではなく)コンビニだ」と看破していたが、その“予言"どおり、いまマックの最大のライバルはコンビニだ。

最近のコンビニのイノベーションは凄い。セブン‐イレブン、ローソン、ファミリーマートの大手3社がしのぎを削り、弁当も惣菜も味が格段に良くなったうえ、創意工夫を凝らしたバラエティ豊かな商品が並び、1週間連続でコンビニを利用しても、違うメニューを食べて飽きずに暮らすことができそうだ。

中食(=コンビニ)シフトはその結果であって、原因ではないし、原田社長がいうような震災後の現象ではない。

また、やはり「中食」需要を創出する多種多様な総菜を取り揃えた「デパ地下」人気の高まりも、マックにボディーブローのようにじわじわと効いていると思う。

対するマックは何をイノベーションしてきたのか?

値段を上下したり、肉(パティ)の量を増減したり、海外のご当地バーガーを発売したりしているが、基本的な部分で、味や商品の革新はほとんど見られない。

しかも、ライバルは「中食」だけではない。かつての競争相手である牛丼チェーンに加え、近年は値段の安い天丼、カレー、ラーメン、うどん、とんかつ、中華料理など、ファストフード店のカテゴリーが雨後のタケノコのように増えている。

もはや外食産業の中でも、マックの優位性はなくなってしまったのである。

もともとマックはプライシング(値付け)が歪んでいる。

ハンバーガー単品の値段は100円~490円でそれ相応だが、そこに原価が安いコーラなどのドリンク(M)とフライドポテト(M)を付けた「バリューセット」になると、途端に480円~790円に跳ね上がる。

実は「バリュー(価値ある)セット」とは、マックにとっての「バリュー」でもあるのだ。

それに対してコンビニでは、おにぎり、サンドイッチ、弁当、麺類、惣菜、デザート、飲み物などの様々な商品の中から、自分の好きなものを「バリュー+バリュー+バリュー」の組み合わせで選択できる。

この「自分で選べる贅沢」が、今は欠かせない要素であり、価値に対する価格もコンビニのほうが勝ってきている。