自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々
婚活や
冬来たりなば
春近し
近くの公園で。
その日が来て
その日が過ぎて
その日が思い出となり
今はまだ香る
その思い出の匂いも
やがて消え失せる。
その始終を見ていた
カサブランカの
行方とともに。
そして
その思い出は
それぞれの思いの中で
自由に羽ばたく。
あるいは
羽を閉じて
眠りにつく。
カサブランカ〈ユリ科〉
小雪や
北から日ごと
雪だより
近くの公園で。
近づいてきた
ダイヤモンド大山。
12月の上旬ころ。
その写真を撮ろうと
カメラを持った人たちも
集まって来る。
寒い朝も
熱気でいっぱいに!
今朝の大山。
散歩より
温きところが
恋しころ
散歩の途中で。
大山の山頂は
もう白く
庭には
ひっそりと
菊の花。
家の中には
ストーブ。
日ごとに
山から
冬が降りて来る。
寒い
寒い
冬がやって来る。
菊〈キク科〉
のぞき見る
山の頂
白き朝
庭で。
過去に習った文字で
本を読むように
先のことを読むのも
過去に習った出来事。
過去の経験が
先のことを
読ませてくれる。
ただ、その認識は
正しくなければならない。
文字の正しい認識が
正しい情報を教えてくれるように。
昨日の朝日。
幸せは
どちらにしようか
秋深し
日野川土手で。
なんだかな
なんだかなあと
秋は過ぎ
散歩の途中で。
何を求めて
そんなに高く。
夏の向日葵よりも
もっと高く。
しかも
こんな秋の終わりに。
高くなれば
風当たりも強く
話す仲間さえいないのに。
何を求めて
そんなに高く。
冷たい風が
吹く時期に。
それゆえに
人は呼ぶ
皇帝ダリアと
敬意をこめて。
皇帝ダリア〈キク科〉
秋の日や
なんだか遠くに
去りにけり
近くの公園で。
今日の夜までは蕾だけど
明日はきっと花開く。
そして花は実を結び
新たな花を咲かせていくよ。
今日の夜までは蕾だけど
明日はきっと花開く。
明日はそんな日。
今朝の日の出。
露踏んで
見上げる空は
冬隣(ふゆどなり)
近くの公園で。
終わった恋は
ひとつの詩集。
ふとした折に
手に取って
パラパラめくる
こともある。
たとえば
小春日和の午後などに。
そうして
溜息などをついてみる。
たとえば
月が眩い宵などに。
そうして
ぼんやり眺め見る。
終わった恋は
ひとつの詩集。
いつもはひっそり
本の棚。
ヤツデ〈ウコギ科〉