今、ここで(Now ,here) by 中村真生子

自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々

いわし雲

2016-07-24 12:48:52 | かれんと一句
いわし雲
ご飯のおかず
群れ泳ぐ



皆生海岸にて。いわし雲? いわし雲が出ると、いわしが大漁になるという言い伝えがあるそうな。うろこ雲、ひつじ雲との見分けが難しい。ただひつじ雲は秋しか出ないらしい。さば雲というのもある。

犬と人と

2016-07-23 11:30:18 | 「かれん」
かれんの母犬が死んだ。

人と比べると
犬の寿命は短い。
5分の1ほどである。

100歳まで生きる人は長寿といわれるが
20歳まで生きる犬はかなり長寿だ。

かれんの母犬は
誰にも看取られず
ひっそりと死んだという。

その2,3日前から
気のせいかもしれないけど
落ち着きがなかったかれん。

子だくさんだった母犬は
亡くなる前に
ひとりひとりに会いに来たのだろうか。

犬の生の短さを思えば
犬への愛しさは募るばかり。

けれど
宇宙の時間を考える時
人の生もまたしかり。


犬の生 思えばいっそう 愛しけれ

朝に咲き 夕べにしぼむ 花なれば



昨日の夕焼け。

向日葵

2016-07-22 14:48:43 | 自然・植物
通るたびに
撮りたいと思っていた
きみの写真。

犬を誘ってそばに行き
今朝やっと
カメラを向ける。

満開のものもあれば
まだ蕾のもあれば
もう種を宿しかけているもののある。

きみたちがすっかり首を垂れ
もう太陽を
追わなくなったころ
夏はいたたまれなくなって
旅支度を始める。

また来年会えることを
願いながら。


向日葵や 夏に恋して 子だくさん

向日葵や 背伸びして撮る きみの笑み



向日葵〈キク科〉

十五夜の夜に

2016-07-21 15:36:51 | 自然・植物
時は移れど
所は変われど
同じ月。

昔の人も
遠くの人も
同じ月。

満ちては欠ける
同じ月。

あの人の空にも
同じ月。

欠けては満ちる
同じ月。


十五夜や 時空を超えて 旅に出る

月明り 思い出照らす ほんのりと



昨日の十五夜。日野川河口近くにて。

緑のドレス

2016-07-20 22:09:00 | 物語
グラジオラスの姉妹たち
ひいふうみよ…みんなで7人。

お城のパーティー招かれて
かあさん、ドレスづくりに大忙し。

長女には赤いドレス
次女には黄色いドレス
三女には白いドレス
どんどん仕立てて六女まで
きれいなドレスの出来上がり。

さてさて最後は七女の分。

そこでかあさん
はたと気づいた。

もう布が残っていない。
余りの白と赤で六女のドレス
布はすっかりなくなった。

そこでかあさん
はたと気づいた。

自分の葉っぱを
チョキチョキ切って
緑のドレスこしらえた。

かあさんほっと
胸なでおろし
七人そろってパーティーへ。

色とりどりの娘たち。
目移りしていた王子さまの
目に留まった緑のドレス。

なんだかとっても新鮮で
着ている娘もかわいくて
王子はすっかり気に入って
七女はお城にお嫁入り。


葉の化身 グラジオラスの ライム色

花緑 はっと目を引く 赤よりも


グラジオラス〈アヤメ科〉

母、逝く

2016-07-20 11:00:22 | かれんと一句
母さんが
逝きし夕べの
白き月


かれんの母親が亡くなりました。離れてから、数度会いましたが、母子であることがわかったかどうかはわかりません。でも、ここ数日、なんとなく落ち着きがなかったかれんです。日野川河口近くで。

月夜

2016-07-19 23:02:28 | 自然・植物
振り向くと
山の端に白きもの。

丸い大きなお月様。

ゆうゆう
空へ駆け昇り
ようよう
川面には銀の道。

こんな月夜に
しょしょしょじょう寺では
ぽんぽこぽんのぽん。
たぬきも和尚さんも
腹づつみ。


山の端に ぬうっと出でたる 白き月

月昇り 川面にゆらゆら 銀の道

月の庭 生きとし生ける もの踊り 


大山に昇る月。日野川土手より。

合唱

2016-07-18 10:30:44 | 
子たちが歌えば
春の野となり
タンポポや白爪草の花が咲き

大人たちが歌えば
秋の野となり
萩や桔梗の花が咲きほこる。

深い霧に包まれた
山寺の御堂にて歌聴けは
心は素足で
花咲く野辺を駆け巡る。


山寺や 歌と歌とが 合掌し

歌聴けば 野辺となりしや 花の咲く


白爪草〈マメ科〉


カワラナデシコ

2016-07-17 10:27:19 | 自然・植物
カラスノエンドウはとうに終わり
ねじばなも終わって
ピンク色の花がなくなっていた野に
咲き始めたカワラナデシコ。

夜の星のように点々と。

その花弁は
線香花火の輝きのようにも見え。



なでしこや 緑の原の 一等星

なでしこの 線香花火 野にもゆる



かわらなでしこ〈ナデシコ科〉