今、ここで(Now ,here) by 中村真生子

自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々

再会

2016-05-23 11:00:46 | 
古い友人に出会う。
新しい友として。

高校時代を
同じ学び舎で過ごし
そのあと違う道を行き
今、再び巡り合う。

建物はないけれど
同じ心の学び舎の門をくぐり。

新しい友に出会う。
古い友人でもあった…。


チガヤ〈イネ科〉

青い夢

2016-05-22 09:35:38 | 自然・植物
昼下がりの
原っぱで見た
青い夢。

あんなに
太陽はまばゆいのに
ここにあるのは
空に溶けてしまいそうな
はかなく小さな
青い夢。

それは遠い昔
かたくなに握りしめていた
はかなく小さな
青い夢。

そうして
ふと手を広げた瞬間に
消えてしまった
はかなく小さな
青い夢。


にわせきしょう〈アヤメ科〉

感謝

2016-05-21 10:18:04 | 
観光地とは名ばかりで
ゴミだらけの海岸を
きれいにしてくれている人と出会った。

毎日ゴミを拾ってくださるのだという。

地元の人ではなく
よそから移り住んできた人だった。

あまりの汚さに
恥ずかしかくなったという。

確かにメインの浜を少し離れると
犬の散歩も憚れるくらいの汚さだった。

久しぶりに降りてみた浜には
花盛りのハマヒルガオと
にょきにょきとコウボウムギ。


コウボウムギ〈ヤツリグサ科〉とハマヒルガオ〈ヒルガオ科〉夕方の皆生海岸にて。

綿毛

2016-05-20 10:56:49 | 自然・植物
空が茜に変わるころ
天使たちは羽を休めるよ
綿毛の中に忍び込み。

そおっと
そおっと
そおっとね。

うっかり綿毛が
飛んで行かないように。

そおっと
そおっと
そおっとね。

ひょっこり人に
見つからないように。

そおっと
そおっと
そおっとね。

空が茜に変わるころ
天使たちは羽を休めるよ
綿毛の中でゆっくりと。

明日も
幸せたくさん
運べますようにと。




オオジシバリの綿毛〈キク科〉

小満

2016-05-20 10:23:58 | 
草蹴りて
おやつの音に
まっしぐら



おやつを待つかれん。今日は二十四節気の小満(しょうまん)。万物が成長し、小麦の実りにほっと一安心(小さな満足)する頃。

おじいさんの白いシャツ

2016-05-19 10:16:30 | 
白いシャツに
麦わら帽子。

公園の
藤棚の下のベンチに
おじいさんが
ぽつり。

少年の日には
やはり白いシャツで
手には
釣り竿か
補虫網が
握られていたのか?

おじいさんの白いシャツは
初夏の光に眩しくて
その白い背中で
想い出が
かげろうのように揺れている。

白いシャツに
麦わら帽子。

おじいさんの他には
だれもいない公園。

白いシャツに包まれ
おじいさんの心の中で
想い出が
かげろうのように揺れている。


雨上がりに草むらで。

難所

2016-05-18 10:52:47 | 気持ち
心の中にもある
いくつもの
超えて行かなければならない難所。
それが道の一部である『以上
自らの一部である以上。

超えてしまえば
またいつもの道が続き
振り返れば
輝かしい景色の一つに。



マロウ〈アオイ科〉