fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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安房直子さん再読中~花豆が煮えるまで

2020年02月05日 | 日記
 思うところあり、安房直子さんを再読中です。
 『初雪の日』『声の森』『安房直子コレクション』『花豆が煮えるまで』
 ほとんどが、偕成社から出ています。一人の作家を一つの出版社が大事にしていた時代だったのですね。

 私が童話を書き始めたころ「安房直子さんが好きだからといって、安房直子さんのような作品を書いてもしかたがない」とアドバイスをいただきました。それは本当にそうで、すでにある作品と似たものを書いてもしょうがないのです。今の時代を感じて、新しいものを書いていかなくては。
 
 でも、最近思うのは、根底に流れるもの、大切にすべきことは、いつの時代もいっしょ。そこを押さえておけば、決して同じ作品にはならないのではないか、と。
 安房直子さんの作品、どこか怖さを感じるものも多く、私は特にそこに惹かれます。冒頭に出したコレクション以外の3作品がそうです。
 コレクションは、安房さんのエッセイも載っていて、そこにも、書き手が大事にすべきことが書かれています。
 
 『花豆がにえるまで』を読み、豆が煮たくなりました。花豆は、スーパーになかったので、金時豆ですが・・・。
 煮豆は真空パックのものが、100円程度で売っています。十分おいしいものです。

    
 でも、こうして煮るということによって、触発されるものが、確かにあると思いました。

 おしむらくは、味戸ケイコさんの挿絵が、少々古い感じがすること。味戸ケイコさんは、ある種「怖さ」を描ける方なので、このような言い方は大変失礼かと思いますが、描かれたのが、大分前。今描かれたら、別な絵になるのではないでしょうか。
 今の子が読んでも、十分よさが伝わる本なので、ジャケ買いできるデザインで、また出していただきたいです。
 


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