Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(116)

2015-03-30 05:49:45 | コラム
ぐっどふぇろー「ず」→「ず」っとすきだった

AVの人気シリーズに『出会って○秒で合体』というのがあったが、
惚れた女子には惚れた直後に「好きだー!」といってしまうタイプなので、「ずっと好きだった」なんていう告白はしない。

あ、いや、昔はそんなことなかったかも。
いまのように恥も外聞もない、、、わけではない? ので、まぁ暗かったし、引っ込み思案だったし、「どうせ俺なんか…」と考えるタイプだったし、
だからそんなヤツが思い切って告白する場合、「ずっと」をつけていた・・・かもしれない。

それにしても斉藤和義の『ずっと好きだった』は、よい曲だ。




カラオケで、好きなひとの前で歌ってみたいものである。

でも ♪ 教科書の落書きは、ギターの絵と、きみの顔 ♪ とあるからね、ギター弾けるひとのほうが自然に歌える曲なのだと思う。


物語の世界における「ずっと好きだった」は、なんといっても漱石の『それから』だ。

あさって4月1日より、朝日新聞紙上で『それから』の全文再掲載が始まる。
それらを切り取って貼り付けられる『それからノート』も発売されるらしいが、イマドキ漱石なんて誰が買うのか、、、だって??



買うがな、自分が。

好きだった三千代を、親友の平岡に譲った高等遊民の代助。
「喰うために働くのは愚である」が口癖の彼が人妻の三千代に「ずっと好きだった」「ボクの人生には、君が必要だ」と告白し、「喰うために働こう」とする物語。

とくに、目に入るものがすべて赤く見えるという描写が好きでねぇ、繰り返し繰り返し読んだ。

森田芳光による映画版(85)も悪くはないが・・・



とくにキャスティングは抜群であったが、このラストシーンを描かなかったんだよね、視覚的描写に溢れた文章だったのに。


「ずっと好きだった」の、王道中の王道は米産の青春映画『恋しくて』(87…トップ画像)。

学園のマドンナに夢中の主人公に対し、ボーイッシュなメアリー・スチュアート・マスターソンは「キスの練習相手」を買って出る。

練習相手でもいいんだ、だって「ずっと好きだった」んだもん・・・という彼女の想いが切なくてねぇ、演出が抜群だなぁ!! と。

もう少しポピュラーなものを挙げれば、『フォレスト・ガンプ』(94)だってそう。

ガンプはジェニーのことが好き、ずっと好き。
ヒッピーになろうが、エイズに侵されようが、好きなものは好き。


個人的に最も印象的だった「ずっと好きだった」は、役所広司と渡辺謙が共演した『絆』(98)。

自分の血は穢れて・汚れているから「商売女しか抱かない」という役所に対し、ヒロインの麻生祐未は「だったらあたし、商売女になる!」とまでいう。

そういわれるほどに愛されても、彼女を抱かない。

しかし「ある決断」をした役所さんは、最後の最後に「ずっと好きだった」と告白し、彼女を抱き寄せるのだ。

死ぬことを覚悟したからこその、告白。
罪な男だが、だからこそドラマになる。

格好いいとは思うけれど、けっしてマネは出来ないねぇ。。。


次回のしりとりは・・・
ずっとすきだっ「た」→「た」いたにっく。

…………………………………………

本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『もう四十郎だがな。』

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2 コメント

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あなたが ずっと好きでした (夢見)
2015-03-30 09:09:41
小説の登場人物には言わせられても 
現実には使うことなくー


斎藤和義さんの歌は あのストレートさがいいなと思います 

ずっと好きだったんだよ 


使えそうで使えないー
だけどその素直さがいいなと
返信する
こんばんわ~(^o^)丿 (ゆみ)
2015-03-30 22:06:18
ず~と好きだったんだ・・・といわれてみたいです~(^^
夫婦は初めは好きで結婚しますが40年以上一諸に住むと好きという気持ちがなくなり空気みたいな存在になります~(--

言われてみたいけど、もう~無理・・・気持ち悪い・・・・
返信する

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