Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(510)

2024-08-16 00:10:00 | コラム
そんぐ「ふぉー」→「ふぉー」る

ひとの数だけ、恐怖症がある―とまでいったら大袈裟か。
でも前世紀より現代のほうが、その数は確実に多いと思うの。

「先端」恐怖症とか「集合体」恐怖症なんてことば、聞いたことなかったでしょう?

いや、前から「そういうのがダメ」なひとは居たはずで。
それに名前を冠せられたのが、今世紀に入ってからであると。

という自分は、閉所がダメですね。
きちんと呼吸が出来なくなり、息苦しくなっちゃう。
「落ち着いて」「深呼吸して」とかいわれても、そういうの意識すればするほど、落ち着けなくなるし深呼吸のしかたも分からなくなってしまう…ここまでくれば、確実に閉所恐怖症でしょう。

B級映画とか、それこそQTの作品でもあったけれど、主人公が棺桶に閉じ込められてしまう、、、みたいな展開。
とっとと殺してくれよと思っちゃうよね、なに生かしたまま入れてくれてるんだよ!?っていう。

気持ち分かってくれるひとも多いのではないかしら?
それでも、
アンケートを取ったわけではないので実際のところは分からないが、おそらく閉所よりも高所がダメだというひとのほうが多いと思う。

自分?
大好きです、大好物です。

そりゃ、怖さはありますよ。
高所から下を見れば、身体は竦み、おちんちんが震えてくる感じを覚える。

でも、ダメではない。
怖いけど、平気。
むしろ、そのシチュエーションは歓迎。大歓迎。

バンジージャンプに挑戦する機会があれば、何遍だって挙手するし。
(実際、それで取材が大幅に遅れたことがあり。怖くて飛べなかったのではなく、楽しくて楽しくて、3度も4度も繰り返しやってしまったから!笑)

高所の恐怖。落ちたら終わり。
この点に特化した快作映画が、2022年に制作されました。

『FALL/フォール』


日本でもスマッシュヒットを記録、少し前にサブスク解禁されたものだから、SNSで「怖い」「生きた心地がしない」「めまいがする」「縮みあがった!」みたいな感想が沢山投稿されています。

フリークライミング中の事故により、夫ダンを亡くしてしまったベッキー。
1年が経過しても喪失感に苛まれる彼女を立ち直らせようと、親友ハンターは「あるクライミング」に誘う。

解体前夜にあるという、600mのテレビ塔。
その頂上からダンの遺灰をまこうというのだった…!!

究極の、荒療治。
この発想そのものが?????となるひとだって居るだろうが、クライミングを趣味とするものであれば、まぁそういうこともあるかもしれない。

観客がこの疑問に折り合いをつける時間も与えず笑、映画はサクサクと進む。
なんといってもこれは、ジャンル映画ですから。
前述したように、「高所の恐怖。落ちたら終わり。」―この点に特化した作品なのです。

なんとかして頂上には辿り着いたものの・・・ここからはもう、沢山の娯楽映画を提供しつづけてきたハリウッド産の面目躍如、

梯子が使えなくなり降りられない!
すぐに降りる予定だったから食料もなければ水分も切れかかっている!!
高過ぎてケータイは圏外!!!

次々と起こるトラブルに、彼女たちはどう対処していくのか―という物語なのだが、
可能なかぎり実際に撮影し、細部を特殊効果で補強、
高所好きであっても生きた心地がしないであろう疑似体験が出来る、最高の恐怖映像が完成した。

「そんなバカな!」という展開もあるにはあるが、またまた繰り返すがこれはジャンル映画、ある部分に特化した。
そういう意味では、完璧な出来なのではないかしら。。。

とりあえず、予告編だけでも観てみてね!
それから本編いけるかどうか、判断してみてもいいかも^^



次回のしりとりは・・・
ふぉー「る」→「る」っく。

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明日のコラムは・・・

『5年、がんばってくれました^^』
コメント (2)
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