Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(249)

2018-06-07 00:10:00 | コラム
つば「さ」→「さ」いたま

『サザエさん』『ドラえもん』問題というべきか、
長寿アニメーションの宿命みたいなものだろう、『クレヨンしんちゃん』の主人公・野原しんのすけの声を担当していた矢島晶子が「喉の限界」を理由に降板することが発表され、ファンのあいだで動揺が広がっている。

「あの声しか考えられない」という思いと、
だからといって、次の声優さんが「矢島テイスト」でやるのはちがう! という思い。

分かるなぁ。


『クレヨンしんちゃん』の舞台は、埼玉県春日部市。

行ったことがなくても、このアニメーションのおかげで親近感を抱いているひとは多いはず。


最近は「自虐性」を売りに群馬県を舞台にした映画や漫画も増えたけれど、埼玉県を舞台にしたもののほうが「圧倒的に」多い―と感じてしまうのは、地域性を全面に押し出す『クレヨンしんちゃん』の印象が強いから、、、という理由も3割くらい含まれているのではないかしら。

昔は、「ダサいたま」なんていわれていたのにね!

現在は、そんな感じがまったくしないもの。


東京都心にちかい、というのもあるし。
さいたまスーパーアリーナもあるし。
(これは個人的な趣味だが)益若つばさに菜々緒、こじはる、川島海荷、菊田真衣子などなど、美人タレントやモデルを沢山輩出しているし。


そんな、埼玉県を舞台とした映画の代表作がこちら。


『キューポラのある街』(62)…川口市




鋳物工場による直立炉(キューポラ)が立ち並ぶ町を舞台にした、青春物語。

サユリストでない自分でも、この映画の吉永小百合は素晴らしいと思うし、現代っ子が観ても元気をもらうであろう物語の「強さ」が素晴らしい。


『鬼畜』(78)…川越市

清張×野村芳太郎による大作。

主人公(緒形拳)と、その妻(岩下志麻)、さらに妾(小川真由美)。

ほんとうの鬼畜は誰なのか? というお話。


『鉄塔 武蔵野線』(97)…新座市・所沢市・三芳町・川越市・狭山市・日高市

日本ファンタジーノベル大賞受賞作を映画化、「武蔵野線 1=原子力発電所」を目指して旅をする少年の物語。



伊藤淳史の初主演作であり、はっきりいうが、いまとはちがってわざとらしくない演技を披露していて好感が持てる。


『SR サイタマノラッパー』(2009)

そう、埼玉には入江悠が居る。
2000年代のインディーズで、最も成功を収めた映画監督。

出身は横浜だが、青春時代を送ったのは埼玉。

土着性の強い物語でありながら、その視点はとてつもなく広くて感動する。




あすのしりとりは・・・
さいた「ま」→「ま」んしんそうい。

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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(250)』
コメント (3)
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