Cape Fear、in JAPAN

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映画監督別10傑(17)ジャッキー・チェン

2018-06-04 00:10:00 | コラム
~ジャッキー・チェンのキャリア10傑~

よくいわれることとして、
「格闘家とミュージシャンの引退宣言は信用しちゃいけない」
というのがあるけれど、ここに「ジャッキー(以下、成龍)のアクション引退宣言」も加えておこうかしら。

格闘家やミュージシャン、成龍をバカにもコケにもしていない。

彼ら彼女らがやめられるわけないじゃん、真性のキチガイなんだから! ということ。

成龍、64歳。
さすがに昔ほどのキレはないかもしれないが、身体を張ることを欲するマゾヒスト・アクターなわけで、きっと死ぬまでアクションをやりつづけてくれることでしょう。


度々言及してきた、チャップリンとの類似性については割愛。

きょうは、彼が抱えていた「文盲」について、少しだけ記しておきたい。


成龍は、けっこうな年齢まで字を読むことが出来なかった。

孤児院育ち―ここでユン・ピョウ、サモ・ハンと出会う―という背景ゆえだが、初めて彼女が出来たとき、彼女がこころをこめて書いた手紙を読めなかった。

その手紙を手にしたとき、成龍は初めて人前で泣いたという。
過酷な境遇や京劇の厳しい稽古でも泣かなかったのに・・・。

そうして懸命に、字を覚えたと。


成龍ほどの体験をしたわけではないけれど、なんか分かるなぁ。

劇的な心的変化をもたらすのだから、恋って偉大だ!


以下が、監督作10選。(1本だけ「非」監督作)


(1)『奇蹟/ミラクル』(89)

ハートウォーミング・ストーリーとアクションを強引に笑 融合。

これを1位にすると意外と思われるようだが、成龍にとって映画とはなんなのかが、なんとなく見えてくる佳作。



(2)『ポリス・ストーリー/香港国際警察』(83)

成龍はもちろんだが、ヒロインのマギー・チャンも体当たり演技。

究極的な意味で、真の平等主義者だと思った。



(3)『プロジェクトA』(85)

アンケートを取れば、当然のようにこれが1位になると思う。

監督としても一流であることを証明した傑作。

(4)『プロジェクトA2 史上最大の標的』(87)

スケールは小さくなったかもしれない、しかし演出力はレベルアップ。


何度もリンクしているが、この予告編は映画制作の素晴らしさを捉えている名作かと。



(5)『サンダーアーム/龍兄虎弟』(86)

撮影中の事故を伝える第一報を、訃報だと勘違いして涙した記憶あり。

(6)『ドラゴンロード』(82)

なぜかうまくいかないハリウッド進出、その傷心を母国で癒そうとした会心の「スポーツ」アクション映画。

脚立やテーブル、椅子を使ったのちの超絶アクションの原点が、この作品にあったのかも。

(7)『ヤングマスター 師弟出馬』(80)

ゴールデンハーベストに移籍後の初主演作にして、初監督作。

15分超におよぶ対決のシーンが見もので、これはたぶん30分つづいても飽きなかった。


※埋められているのが成龍・笑



(8)『ポリス・ストーリー2/九龍の眼』(88)

正直、物語はあまり覚えていない。

ただ九龍を中学生がきちんと「くーろん」と読めるのも、成龍のおかげなんだ。

(9)『プロジェクト・イーグル』(91)

『サンダーアーム』の続編だが、つづきに思えないほど洗練された絵作りになっている。

そこが逆に、らしくないともいえるのだが。。。

(10)『シティーハンター』(93)

監督作ではないが、成龍の意向が強く反映されている(ように見える)ので。

ともあれ。
やっちまった感が満載ではあるものの、映画化しようとした勇気を称えたいのと、ジョイ・ウォン&ゴクミがあまりにも美しいので甘い採点を。



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明日のコラムは・・・

『スキンではありません』
コメント (1)
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