Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

みっともないオバケ

2016-05-10 00:13:40 | コラム
すごいドラマーと知り合いなんだ。

といっても、シシドカフカちゃん(トップ画像)ではない。

もっといえば、楽器使いですらない。

ものすごい貧乏ゆすりをするひと。

このひとはその癖を自覚している。
しているが、やめない・・・というか、たぶんやめられないのだろう。

それが、癖というものだから。

このひとがすごいのは、どんな状況でもドラマーになってしまうところ。

片足だったらドラマーなんて呼ばないよ。
そう、両足ガタガタやっているんだ。

そこそこ長い付き合いなのだが、先輩後輩の関係なので、はっきり注意したことはない。

「やんわり」であれば、いったことがある。
行為そのものではなく、その恥ずかしいネーミングについて。

「貧乏ゆすりって、ねぇ・・・」と。

そのことについては返さず、彼は澄ました顔で「じつは身体にいいらしい」と答えた。

それが本当だとしても、だ。
貧乏ゆすりを見てイライラしてくるひとも居るわけでね、あんまり上等な? 癖とはいえない。

自分はイライラしないが、先日、このひとが「地に足がついていない状態」で貧乏ゆすりをやってのけたので、さすがに驚いた。

背が高めのテーブルに飛び乗って腰掛け、足がぶらんとなっている状態。

女子が前後にぶらんぶらんやっているのであれば可愛いが、いつもの調子でガタガタし始めたときは、思わず引っ叩きそうになったよ笑


一昨日は、「舌打ち」じいさんに会った。

これまた、度を越した癖の持ち主である。

たいしたことではないのに、すぐに「ちっ!!」とやる。

冗談ではなく、60分のあいだに20回くらいやっていた。

癖だから、たぶん本人にとっても「たいしたことではない」のだと思う。

だとすれば、「たいしたこと」であったときは、どんな感じになるのか。


連続舌打ち?

音のでかい舌打ち?

あるいは、舌打ちではない「なにか」?


家庭持ち。
家ではどうなのか知らないが、この調子だと同じだと思う。

聞いているほうがストレスを抱え込みそうなので、奥さんや子どもを気の毒に思った。


自分だって、他者をイライラさせるであろう癖や習性があると思う。

そもそもが喫煙者だから嫌われるご時世だし、
どんな会話をしてたとしても、最終的にはエロで落とすから嫌いなひとは大嫌いだろうし。

まぁ癖というよりは、人間性かな。

一般的に嫌がられる傾向にある、「くちゃくちゃ音を立てながら食べる」とかいうのも、ない。

貧乏ゆすりも「くちゃくちゃ」も、ガキのころ、父親や母親から「みっともないことだから、そういうことはしないように」と注意を受けていた。

受けていた―ということは、「くちゃくちゃ」やっていたりしたのだろうか?

・・・・・。

そんな記憶は、ないなぁ。

まぁでも、そうやって注意されることによって「みっともないこと」と認識するようになったんだ、ありがたいことである。


※映画『恋しくて』のオープニング。
メアリー・スチュアート・マスターソンのドラムテクニック、なかなかだと思う。




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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(165)』
コメント (2)
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