34年4月29日生まれ・現在79歳。
朝鮮生まれ。
公式サイト
自分が高校生のころだったか、フジテレビが深夜に『アメリカの夜』という「映画的」教養番組を放送していました。
トリュフォーによる同名映画(73)をタイトルにしたこの番組は、
映画の自主制作に青春を捧げる少年少女、
さらにいえば、俳優よりも裏方さんに興味を抱いた映画小僧たちを対象にしており、
なんというか、その間口の狭さがいかにも深夜放送ですけれど、とても野心的で意義のあることだと思います。
撮影技法であるパンフォーカス、レンブラントライト、
編集技法であるモンタージュなどを分かり易く解説し、このとおり自主映画を撮ってみたという同世代の映画小僧も居るんじゃないでしょうか、
この番組のナビゲーターをしていたのが、宝田明(たからだ・あきら)さん。
ですから自分のなかでは、宝田さんといえば『ゴジラ』(54)のひとであり、『アメリカの夜』の楽しいオッサンである―そんな印象です。
かつては、歌って踊れる二枚目。
中国語・英語を話し、しかもユーモアセンスまであって。
モテたでしょうねぇ、まもなく80歳になる現在でもモテそうだけど。
現時点で、映画のキャリアは200本以上。
どの作品の動画を貼ろうか迷いましたが、変化球でこれを。
単純に楽しめたし、浜美枝が美しいので。
<経歴>
父親の仕事の関係で幼少期をハルピンで過ごす。(終戦後に引き揚げ)
高校卒業後、東宝ニューフェイス第6期生に合格。
同期には、のちに日活に移籍する岡田眞澄が居ました。
54年、東宝が満を持して放った・・・とはいえ、その「満、持し」感をはるかに凌駕する支持を集めた『ゴジラ』で主演デビューを飾る。
本多猪四郎の演出、円谷英二の特撮、伊福部昭のスコア―という具合に技術面で論じられることの多い映画ですが、宝田さんはもちろん、志村喬や河内桃子、平田昭彦など俳優陣も皆が好演しています。
ともあれ。
無名だった若者が「大当たり」映画に主演したわけですから、宝田さんは本人の魅力だけでなく「ツキ」のようなものも持っていたのかもしれません。
『獣人雪男』(55)、『美貌の都』(57)、
2度目の映画化となる『青い山脈』(57)で校医・沼田を演じる。
この沼田役、歴代俳優を並べてみると面白いです。
初代は龍崎一郎、3代目は二谷英明、4代目は村野武範、5代目は舘ひろし、、、ですよ。
ねぇ、なんか面白いですよね。
『暗黒街の顔役』(59)、『山のかなたに』(60)、『第三波止場の決闘』(60)、『ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐』(60)、『世界大戦争』(61)。
意外なのが、小津の『小早川家の秋』(61)に出演していること。
秋子(原節子)の同僚という、あまり大きな役ではありませんが、「小津的」映像と宝田さんが(あくまでも個人的に)結びつかなかったのですね、
実際に本編を観てみると、とても自然な感じに収まって? いたのですけれど。
なぜ宝田さんが小津映画に出ると違和感を覚えるのか―それは小津が松竹のひとで、宝田さんが東宝のひとだったから、、、それだけの理由のようです。
そう、『小早川家の秋』は小津が「唯一」東宝で撮った作品なのでした。
『私と私』(62)、
『香港の星』(62)など、アジア圏を対象とした合作映画にも数多く出演(=『ホノルル・東京・香港』、『最長的一夜』など)し、
ときどき原点に立ち返って? 『モスラ対ゴジラ』(64)、『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』(66)などで力演しファンを喜ばせました。
日本映画の斜陽期が訪れた70年代はテレビや舞台に活動の場を移し、
また、後進を育てようとミュージカル俳優を養成する学校などを設立。
90年代以降の映画出演作に・・・
『あげまん』(90)や『ミンボーの女』(92)、『マルタイの女』(97)などの伊丹作品、
『ゴジラVSモスラ』(92)、『ゴジラ FINAL WARS』(2004)などの原点作品、
北野武の『監督・ばんざい!』(2007)などがあります。
そして最新作は、来年公開予定の米映画『Godzilla』。
カメオ出演だそうですが・・・その前にハリウッドさん、こんどのゴジラは「大丈夫」でしょうね?
次回のにっぽん男優列伝は、田口トモロヲさんから。
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『黒く、塗りたかった。』
朝鮮生まれ。
公式サイト
自分が高校生のころだったか、フジテレビが深夜に『アメリカの夜』という「映画的」教養番組を放送していました。
トリュフォーによる同名映画(73)をタイトルにしたこの番組は、
映画の自主制作に青春を捧げる少年少女、
さらにいえば、俳優よりも裏方さんに興味を抱いた映画小僧たちを対象にしており、
なんというか、その間口の狭さがいかにも深夜放送ですけれど、とても野心的で意義のあることだと思います。
撮影技法であるパンフォーカス、レンブラントライト、
編集技法であるモンタージュなどを分かり易く解説し、このとおり自主映画を撮ってみたという同世代の映画小僧も居るんじゃないでしょうか、
この番組のナビゲーターをしていたのが、宝田明(たからだ・あきら)さん。
ですから自分のなかでは、宝田さんといえば『ゴジラ』(54)のひとであり、『アメリカの夜』の楽しいオッサンである―そんな印象です。
かつては、歌って踊れる二枚目。
中国語・英語を話し、しかもユーモアセンスまであって。
モテたでしょうねぇ、まもなく80歳になる現在でもモテそうだけど。
現時点で、映画のキャリアは200本以上。
どの作品の動画を貼ろうか迷いましたが、変化球でこれを。
単純に楽しめたし、浜美枝が美しいので。
<経歴>
父親の仕事の関係で幼少期をハルピンで過ごす。(終戦後に引き揚げ)
高校卒業後、東宝ニューフェイス第6期生に合格。
同期には、のちに日活に移籍する岡田眞澄が居ました。
54年、東宝が満を持して放った・・・とはいえ、その「満、持し」感をはるかに凌駕する支持を集めた『ゴジラ』で主演デビューを飾る。
本多猪四郎の演出、円谷英二の特撮、伊福部昭のスコア―という具合に技術面で論じられることの多い映画ですが、宝田さんはもちろん、志村喬や河内桃子、平田昭彦など俳優陣も皆が好演しています。
ともあれ。
無名だった若者が「大当たり」映画に主演したわけですから、宝田さんは本人の魅力だけでなく「ツキ」のようなものも持っていたのかもしれません。
『獣人雪男』(55)、『美貌の都』(57)、
2度目の映画化となる『青い山脈』(57)で校医・沼田を演じる。
この沼田役、歴代俳優を並べてみると面白いです。
初代は龍崎一郎、3代目は二谷英明、4代目は村野武範、5代目は舘ひろし、、、ですよ。
ねぇ、なんか面白いですよね。
『暗黒街の顔役』(59)、『山のかなたに』(60)、『第三波止場の決闘』(60)、『ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐』(60)、『世界大戦争』(61)。
意外なのが、小津の『小早川家の秋』(61)に出演していること。
秋子(原節子)の同僚という、あまり大きな役ではありませんが、「小津的」映像と宝田さんが(あくまでも個人的に)結びつかなかったのですね、
実際に本編を観てみると、とても自然な感じに収まって? いたのですけれど。
なぜ宝田さんが小津映画に出ると違和感を覚えるのか―それは小津が松竹のひとで、宝田さんが東宝のひとだったから、、、それだけの理由のようです。
そう、『小早川家の秋』は小津が「唯一」東宝で撮った作品なのでした。
『私と私』(62)、
『香港の星』(62)など、アジア圏を対象とした合作映画にも数多く出演(=『ホノルル・東京・香港』、『最長的一夜』など)し、
ときどき原点に立ち返って? 『モスラ対ゴジラ』(64)、『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』(66)などで力演しファンを喜ばせました。
日本映画の斜陽期が訪れた70年代はテレビや舞台に活動の場を移し、
また、後進を育てようとミュージカル俳優を養成する学校などを設立。
90年代以降の映画出演作に・・・
『あげまん』(90)や『ミンボーの女』(92)、『マルタイの女』(97)などの伊丹作品、
『ゴジラVSモスラ』(92)、『ゴジラ FINAL WARS』(2004)などの原点作品、
北野武の『監督・ばんざい!』(2007)などがあります。
そして最新作は、来年公開予定の米映画『Godzilla』。
カメオ出演だそうですが・・・その前にハリウッドさん、こんどのゴジラは「大丈夫」でしょうね?
次回のにっぽん男優列伝は、田口トモロヲさんから。
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『黒く、塗りたかった。』