Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

夜ごとの美女

2012-12-11 00:15:00 | コラム
「こんな夢を見た」ということばから始まるのは、
漱石の連作短編『夢十夜』と、黒澤のオムニバス『夢』(90)。

どちらも高校生のときに触れ、当時は「さすが文豪や巨匠となると、夢のなかまでゲージツ的だのぉ!」などと感心したものだが、
こんなキッチリした夢、見るわけないよね・・・と。
そのなかのワンショットくらいは実際に夢で見たものかもしれないが、基本は創作―という結論は、まさに夢のない話だが、凡人はそう思いたい。
(ところで『夢』は去年、意外な形で再評価されることになった。エピソード『赤富士』が、原発問題を扱っているからだ)


自分の見る夢は、まぁ十中八九がろくでもない。

家を出た途端、徐裕行(=オウム幹部の村井さんを刺し殺した男)に刺され、刺した当人は「あ、間違えた!」といってのけた夢。

塀から飛び降りる母親をキャッチしようとして失敗、かーちゃんは顔面血まみれ、、、みたいな夢。

なぜかゴーストバースターズになった夢。

まぁ最後のは楽しいが、友人がよく話す「アイドルとアンナコトコンナコトした」というハッピーな夢なんか、いちども見たことがなかった。
なかったのだが、先日、とうとうそういう夢を見ることが出来た。

それを話す前に―。
なぜそういう夢を見ないのかということを、阿呆みたいに真剣に考えたことがあった。

結論は5秒で出た。
自慰のやり過ぎである。

無駄な? 射精行為により、ザーメンもドーパミンも想像力も使い果たしてしまうため、生産が追いつかない、追いつかないものだから、性的妄想が脳内で映像化される余裕がないのだ、、、と。

エッチのやり過ぎであれば格好がつくが、そうでないところがつらい。

だからもう、性的な夢は諦めかけていたのだが、先日、初めて「それ系」の夢を見た。
といっても、誰々ちゃんとアンナコトコンナコト・・・というような、直接的なものとはちがう。

むしろ直接的なほうがマトモといえる、少しばかり歪んだ夢。


ももクロのメンバーはみんなまだ学生で、「いちおう」はちゃんと学校に行っているらしい。

リーダー「デコちゃん」こと百田夏菜子は登校中、信号待ちをしているとファンに囲まれてしまう。
学校に行くというのにステージ衣装というのが「いかにも」夢っぽいが、なぜか新聞配達をしている自分は彼女のボディガードとなり、彼女を無事に学校まで送り届けた。

話は、ここから。

デコちゃんのママはしっかりしているひとらしく、デコちゃんは「新聞屋さんに、改めて礼をいってきなさい」といわれる。

新聞販売所で、きったねー男どもが数人、チラシ折込をしていると・・・
そこに、真っ赤な衣装姿のデコちゃんがやってきて、

「牧野さん、居ますか」

男ども騒然、、、みたいな。


「いいのに、わざわざ。ここ出てから家に帰るまで、またパニックになるよ」

「でもママが・・・」
といって振り返った彼女の視線の先には、デコちゃんママが立っていた。

「それにあたしも、もういちどちゃんと、お礼をいいたかったし」

今度はママがついているから、パニックにもキチンと対処出来る―だから落ち着いて会話を楽しんでいたのだが、なんと新聞屋の同僚たちが狼のごとくデコちゃんに襲いかかってくる。


自分はデコちゃんを守るため、彼女を強く抱きしめた―それに感動したデコちゃんは、自分の頬にチュッと。
その瞬間、狼たちはどこかに消えてしまう。
だから自分も、お返しに、彼女の愛称の由来である「おでこ」にチュッと。

そうして、目が覚めた。


38歳の男の見る夢ではない。
つまり末期症状、ということなのだろう。

でもまぁいいや。

気持ちよかったし。

え?

この際、羞恥心は忘れてやる。

あぁそうだよ、起きて確認してみたら、ちゃんと勃起していたよ。ちゃんと。

わりーかよ。


※夢×黒澤×スコセッシ=ゴッホ




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明日のコラムは・・・

『初体験 リッジモント・ハイ(26)』

コメント (1)
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