平成22年6月8日 燃料油脂新聞「社説」より転載
申告絞り込みの効果を期待
(一)
全石連が不当廉売まがいの安値に対し対象を絞り込んだ申告方法を検討するという。
これまで申告数を増やして違反事例を積み上げ、公正取引委員会に実行出力の強化を求めていたが、対応の遅れに苛立ちを隠せず、強硬な方法に転換したと受け止められよう。
小売市場では不当廉売や不当表示など不公正取引が後を絶たない。
平成19年度以降の3年間だけでも、ガソリン等の不当廉売の申告に対し公取委は1354件(21年12月末)もの注意処分を行っている。
(二)
不当廉売の疑いありと申告しても効果の乏しい注意処分では「やった者勝ち」の印象が拭えない。
今年1-3月の申告数も改正独禁法の施行で143件と増えたが、警告や排除命相当は一件もなかった。
大半が注意にとどまるようでは販売業者の失望感は拡がるばかりだ。
SS間の競争が激しいとはいえ、不当廉売まがいの不公正取引が相変らず横行するようでは、販売業者はたまらない。
全石連が強硬な措置に転じるのは極めて当然である。
(三)
景気回復の遅れなどで少しでも安価なガソリンを求める消費者は増えている。
だが不当廉売まがいの身勝手な商法では地域市況は陥没し、結果的に適正マージンの確保も難しい。
公正な競争ルールを確立するためにも不当廉売に対し効果的な申告方法は欠かせない。
全石連は、申告事案の結果を分析し公取委に申告制度の実効性強化を求めているが、効果的な方法を早急に見出してもらいたい。
一部量販店の安値に抗しきれず、減販を強いられる販売業者へ迅速に対応すべきだ。
申告絞り込みの効果を期待
(一)
全石連が不当廉売まがいの安値に対し対象を絞り込んだ申告方法を検討するという。
これまで申告数を増やして違反事例を積み上げ、公正取引委員会に実行出力の強化を求めていたが、対応の遅れに苛立ちを隠せず、強硬な方法に転換したと受け止められよう。
小売市場では不当廉売や不当表示など不公正取引が後を絶たない。
平成19年度以降の3年間だけでも、ガソリン等の不当廉売の申告に対し公取委は1354件(21年12月末)もの注意処分を行っている。
(二)
不当廉売の疑いありと申告しても効果の乏しい注意処分では「やった者勝ち」の印象が拭えない。
今年1-3月の申告数も改正独禁法の施行で143件と増えたが、警告や排除命相当は一件もなかった。
大半が注意にとどまるようでは販売業者の失望感は拡がるばかりだ。
SS間の競争が激しいとはいえ、不当廉売まがいの不公正取引が相変らず横行するようでは、販売業者はたまらない。
全石連が強硬な措置に転じるのは極めて当然である。
(三)
景気回復の遅れなどで少しでも安価なガソリンを求める消費者は増えている。
だが不当廉売まがいの身勝手な商法では地域市況は陥没し、結果的に適正マージンの確保も難しい。
公正な競争ルールを確立するためにも不当廉売に対し効果的な申告方法は欠かせない。
全石連は、申告事案の結果を分析し公取委に申告制度の実効性強化を求めているが、効果的な方法を早急に見出してもらいたい。
一部量販店の安値に抗しきれず、減販を強いられる販売業者へ迅速に対応すべきだ。