masumiノート

何を書こうかな?
何でも書こう!

販売業者の声2019 「SSネットワーク崩壊に危機感」

2020年01月29日 | ガソリンスタンド5

本日の読売新聞より
全石連会長 「国のため」声届ける



「(´へ`;ウーム
消費者目線でないのが残念です。
「国のため」とか「献金も必要」では、消費者の反感を買うのではなかろうか?

それに、「声」は政治家ではなく消費者に届けた方が良い結果に繋がる。

同じ販売業者でも2者店と3者店ではだいぶ事情が違いそうです。

経営実態調査 自由記述に280件の声(1月8日ぜんせきより)



1月24日ぜんせきより

経営実態調査 販売業者の声 (上)
14年度調査から開始し今回で6回目。
各地で依然地場業者の仕入れ値を下回るような売値が散見される状況に対し、不信感が高まっているほか、低マージンの常態化で、人材確保難や後継者が不在となるなど、石油製品の安定供給確保の基盤となっているSSネットワーク崩壊に危機感が高まっている。


低マージンが常態化 後継者問題・人手不足深刻さ浮き彫り 

◆低マージン

・安売り店が進出する中、低マージン販売が常態化してきているが、最低賃金が上がり、働き方改革などに対応するには業界全体が適正マージンを確保してマージン率を少し上げなければ健全経営(人件費や施設の維持など)ができなくなっていく。(北海道)

・量販特約店の発券店値付けカード増販により、当社優良大口メンバーが切り替え経営が大変厳しい。災害時に地域住民へ安定供給するためにも、継続できる手数料(10円以上)を即時お願いし、後継者夫婦家族に希望を与えたい。(東北)

・ハイブリッド・EVこそ税金を上げべきだと思う。燃料を使わないということはガソリン税が減少することになる。ガソリン消費量が減少すれば低マージンのうえに販売量も減少し経営も困難になり人材確保も出来ず廃業に追い込まれる。マイナス要因しかない気がする。災害時だけ頼られても、人員もいないし限界がある。セルフスタンドしかない地域は大変なことになる気がするし、危険物取扱者の資格の価値が下がる。今後、設備等が老朽化すれば事故の危険性が増える気がする。(関東)

・税金は当たり前に代金に10%をかけて徴収していく。しかし我々は相変わらずリットル7~8円の粗利益しか取れません。本当に悲しいとしか言いようがない。世の中ポイントにしろ手数料にしても%で物を考えるのに、この業界だけなぜ何円なんだろう。本当に残念。(中部)

・発券店値付けカードのマージンの低さ。(近畿)

・人材確保が困難な状況である。1つには、ガソリンスタンドで働くことが最終の目標ではなく、「下積み時代の仕事」というイメージや、限りある石油資源なので、未来に不安なイメージがあるように思う。これらを払拭すべく、石油会社、ガソリンスタンドでの仕事が社会貢献、地域貢献、やりがいと責任のある素晴らしい仕事、エネルギー供給拠点、町の生活ステーションとして今後も生き残り続ける産業であり、仕事であることなどをイメージ付ける広報活動・広報戦略をたくさん行ってほしい。(近畿)

・昔から元売の数量志向でマージンを無視してやってきた感があります。小売業の粗利は2割と言われており、200円でも100円でも10円前後の粗利ではとても成り立たない。だからこの25年間でスタンド数が半減したと思われる。円ではなく率でやるべきだと思います。全体がそうならなければ、我が社だけ高くてはだれも寄り付かなくなります。石油業界全体で考えねばならない時が来ていると思う。(中国)

・低マージンについて、発券店値付けカードの離島での使用をやめてほしい。(九州)


◆後継者問題

・当社の後継者は異業種に転向(接骨院)のため後継がいない。(東北)

・社長が1日13時間、他のアルバイトが9時間(2人)でまわしている。アルバイトの時給が最低賃金をやっとクリアする825円で、10月からは850円になった。社長の給料を時給に直すと770円。仕事自体は親から継いだものなので、なんとか頑張っているが、施設の老朽化、社長の年齢(63歳)を考えると、あと2年が限界か。息子は教員、介護士の道を選んだ。(関東)

・後継者と思い入社してもらったが、この業界が先細りで、あまり期待が持てなくて、そのまま続けてくれとは言えない状況である。このままこの体制でやるより方法がないかと思う不安が多々ある。私どもの努力不足であることも当然だが。(中部)


◆人材確保難

・とにかく人材難である。募集をかけても問い合わせが1つもないのが現状である。ガソリン業界自体に魅力が薄いのか、車に興味がないのか。今後、従業員の数が増えないと営業体制をさらに見直さないといけない。(北海道)

・人材確保難で大変困っている。なにか良い方法があればと思っていますが、私どもの力では限界がある。行政の力も必要なのかと考えている。(東北)

・経営者のマージンの考え方の違いかも知れないが、ガソリンスタンドをやっていて本業の燃料でマージンが取れないようでは、次の投資が出来ず後継者がいても安心して渡せない。(関東)

・一昨年12月からスタッフ募集をしているが、昨年9月に入った時点でも人材確保が出来ない状況にある。地域の過疎化、若者の仕事に対しての意識の変化(楽な仕事で稼ぎたい)等が原因と考える。最終的には外国人労働者に頼るべきなのかと思案しているところである。しかし、言葉のハンデや生活習慣の違いなどを考えるとなかなか踏み込めないのが現状だ。(九州)


1月27日ぜんせきより
経営実態調査 販売業者の声 (中)


廉売に困窮、存続“危機”  卸格差は依然不信感も

◆業転格差

・異業種、広域ディーラー、大手量販店の仕入れ価格を無視したような販売価格がいまだに見受けられるが、もともと油の出所は元売各社ではないのか。元売は流通経路の透明化を実施し、特に商社玉の管理を強化してほしい。不当廉売に関しても、中小業者を守れる制度になっているとは思えない。国など公共機関は災害があったときには助けろと上から目線で連絡してくるが、入札でたたかれ、安値の大手企業に落札させるなどマイナス面しか思い浮かばない。ぜひ経産省のお役人様、全石連、役員様、議員連盟の先生方、下流の声を聞いて政策に生かしてください。(北海道)


・元売統合が進んでいるとはいえ、商社系をみるといまだに仕入れルートは多数あり。でも規格製品なので末端の価格差に対する偏見。一部の「儲け過ぎは良くない」という時代錯誤の感覚。ボランティアのような入札価格。大手からの「地元企業は生かさず殺さず付き合う」という意識。(東北)



◆不当廉売・差別対価

・近隣の給油所が異常に安い価格で販売している。当社の仕入価格より安い時もあり、非常にやりづらく、また経営に悪影響を被り大変である。(北海道)

・私たちの地域には、経費節約のためにフルサービスからセルフSSに変更した販売店がある。フルサービス時代から超安値で販売し続けて28年ぐらいになりますが、仕入価格より10銭でも高く販売すれば不当廉売に当たらないのだろうか。大手メーカーのサインポールを掲げながら、業転をガンガン入れて販売しているのに、サインポールを外されることもなく営業を続けている。販売数量が多いと許されるのだろうか。公取委やメーカーや石油組合は、何のためにあるのか。長年の疑問である。そのようなSSは、メーカーからも問屋からも優遇されていることが多いように思う。何十年も同じメーカーで業転も入れずに、地域のために頑張っている小さなSSには、なにも良いことはないのです。以前よりは良くなったとはいえ、いまだに価格競争をしている。超低価格で販売しているSSをなんとかしてほしい。心からの切なる思いです。人口減少がますます加速するし、化石燃料の車も減少していくだろう。燃料販売という仕事も時代の流れに乗らざるを得ないだろう。そのためにも採算の取れる販売価格をいつも意識してほしいものだと思う。(東北)


・JXTGエネルギーと出光昭和シェルで2大元売になったことで業界内の業転玉及び系列内での問題は解消されつつある。しかし異業種が石油業界に参入しつつ、系列の仕切価格では逆ザヤになる価格で販売を継続しており、独占禁止法の観点からすると、異業種は不当廉売、供給している側は差別対価が該当するはずだが、いまだに解決されないのはどうしてか。現在、国の政策で災害対策として住民拠点SSが拡充され、より一層、災害対応時の安定供給が重要視されているが、国、県、市の行政機関においては、一般競争入札で安い業転玉を使用した業者からしか購入しない。石油業界には官公需適格組合があるが、行政機関において平常時からの取引があるところはほとんどないのに、災害時には対応してほしいとの要望がある。これはあまりにも不合理であるため、こうした課題を解決してもらいたい。(関東)

・弊社のような小SSは税金を払うためにやっているように思う。元売のセルフSSの近くで、その売値と当社の仕入れが変わらない状態がずっと続いているのが不満。少し良くなったと思っていたが、まだ、元に戻りつつあるのが現状である。(近畿)

・公取は本気で動いていない気がする。消費者保護の観点から注意しにくいのかもしれないが、適正価格で取り組んでいる石油販売業者は経営ができなくなり、廃業・・・。(中国)

・元売販社が安売りに走るのはどうかと思う。スタンド自体が赤字でも倒産することがないが、我々の店は倒産する。(四国)

・ガソリンスタンド運営にかかわる規制が多過ぎ、また厳しすぎて前向きの投資(店舗展開等)が行いにくい。メーカー直営、メーカー系、商社との価格差があり競合する。JAとの競合による価格差があり過ぎる。JAは本来組合員のための組織ではないか。弊社のような過疎地域で資本の強さを前面に出しシェアを奪っていく営業手法はあまりにも酷過ぎる。その力を生かして地元行政の燃料まで奪っていくJAのあり方について非常に疑念を持ってる(私たちの地域ではSS運営にかかわるほど、JASSが問題になっている)。(九州)

 



1月29日ぜんせきより
経営実態調査 販売業者の声 (下)


入札資格に災害対応を  設備補助、過疎地支援急務

◆SS支援

・建物の老朽化が進んでおり、先行き不透明な中、施設維持(補修・更新)も困難な状況です。例年売上金額に対し2%程度の設備投資・更新をし、経費を掛けてきましたが、建物施設補修費等の補助金があると助かります。(関東)

・昨年は旧SSを解体することになり、多額の費用がかかってしまった。SSは危険物を扱う施設なので、維持費や修繕費も高く、解体することまで考えるとその額は大変多額になるとつくづく思ってしまった。マージンは少しではあるが改善され、当社はフルサービスということもあり、ボリュームも増えてきているが、まだまだ低いと感じている。SSは災害があった場合の拠点となる場所であるので、もっと災害対策がしっかりと出来るくらいのビジネスになることを今後も期待している。今年は住民拠点SS整備補助を利用して、自家発電設備を導入予定であり、支援は感謝している。(関東)

・ガソリン販売量が減っていくことに関しては、需要減少分は仕方がない。関連事業への投資、新規事業のための採用費用、古い設備の更新のための費用など、危険物を安全に取り扱い、さらに需要が減っていく業界で、今後の継続性を考えると、収益率アップはかかせない。利益の応援、採用の応援、新規事業のためのコンサルなど、意欲的に石油販売業を継続し、次のスタイルに変化させていくための支援をお願いしたい。(中部)

・地下タンクの改修補助の延長。供給業者としてGSを残したいが、地下タンクの改修中に営業が困難となり、客離れや、改修費の増加を考えると、事業をどう継続するか考えなければならなくなる。(九州)


◆課税負担

・ガソリン(燃料油)を販売している我々のように、自動車を持っておられる方も同じ思いかと感じています。燃料ではなく、税金を販売しているのと同じです。売上の半分が税金で半分が商品です。半分の商品は利益が取れますが、税金は商品を仕入れる時に現金で納めているのです。お客様から頂く前に税金を払うことによって国が潤うのです。私どもに15%くらいの利益を還元して下さることが当たり前ではないのか。税金に消費税をかけて二重取りしている国家。私ども過疎地で困っている地域で、どのようにして生きていけば良いのか。従業員にも家族がいる。企業も困っている事態です。販売しても利益が上がりません。(東北)

・ガソリンへの二重課税を解決してほしいと思います。(関東)

・電気自動車を使用している人にも道路に関する税金を課すべきと思う。(関東)


◆災害対策

・ガソリンスタンドに将来が無くなるのは、零細経営者なら皆理解しています。災害時だけ「火事場の馬鹿力」を当てにするのはやめて下さい。企業としての体力が残っている異業種や大規模SSが災害時に安全のために閉店し、普段は給油もしない方が常連客の邪魔をし、給油しろと詰め寄る。震災の時の経験はもう御免です。自分のお客様は災害時こそ自分で守ってほしい。それを真っ先に見捨てる店の割を食うのはばかばかしいのです。普段から廉売で周りの体力を削るなら災害時もしっかり働いてほしい。(東北)

・官公庁施設および公立病院等の施設の燃料、発電機燃料の入札について。こうした施設は普段から入札によってより安価な業者から燃料を購入しているが、災害時においては、県や石油組合からの依頼を受けた地元業者が緊急的に供給を行うことがある。地元業者は人道的見地に立ち、普段の損得を顧みることなく地域貢献を果たしているが、この温かい行為が数年後には忘れ去られているのは悲しい現実である。入札業者は県外をはじめ、実働部隊を持たず緊急的な燃料供給能力を持たない業者が多く、タンクローリーや人員も配置しておらず、機械経費や人件費の点で入札には圧倒的に有利である。つまり、災害時にしっかりとした供給体制を持った業者は入札では逆に不利となる。よって入札の審査項目に災害時対応を付け加えるべきであると思う。停電時に供給できる発電機を備えているか、当該施設との距離は離れ過ぎていないか、災害時に当該施設に緊急的に平時に戻るまでの期間、燃料供給できるタンク容量とタンクローリー、人員を備えているか、などを付け加えて、いつまでも善意の業者を頼る時代ではなくなっていることを認識すべきだと思う。また民間病院においても同様の指導を関係官庁が行うべきであると思う。(四国)



::::::::::::

これまでの、経営実態調査@販売業者の「声」
https://blog.goo.ne.jp/m128-i/e/9e9cd43e3d06052a1d005cec28fab9e0

2015年01月27日 
石油協会 経営実態調査 販売業者の声

2016年01月27日 
経営実態調査・販売業者の声2015 「廃業やむなし」

2017年01月24日 
経営実態調査・販売業者の声2016 「地場SS全滅」

2018年01月27日 
販売業者の声2017 「SS存続危機顕著」

2019年01月18日 
販売業者の声2018 「存続に強い危機感」

そして今回、 
販売業者の声2019 「SSネットワーク崩壊に危機感」



だったらこうしよう
https://blog.goo.ne.jp/m128-i/e/b187b82583087384e7095b4e51c4d65c


※経営部会さんもそのつもりみたいデス。↓

“住民拠点”協力要請 経営部会 太陽、キグナス歴訪(1/29ぜんせきより)
経営部会としては昨年、JXTGエネルギー、出光興産、コスモ石油マーケティングを歴訪。今回はそれに続くもの。


2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
masumiさん (むらっち)
2020-02-03 10:49:40
St31掲示板には
★SS網の整備=早い話多すぎる問題の見地からすると、再編効果でSSもマージン買う副地区が多くなって=みんなが儲かりだして閉鎖・廃業が進まない=合理化できない
                ↓
(本意ではなく結果的に)系列内格差が生じることになっても、競争力無いところやダブッているところはやめて欲しいので、格差容認・黙認にはなっていないか?
全石の仕事って、SSに顔が向いていれば自然とそういうことになるはずなのですがね。

と言うことが書いて有りましたが、masumiさんはどう思われますか?
個人的な意見としては、有事の際の最後の砦とか綺麗事を言っておきながら、元売や全石・石商等の本音や行動はSt31で書かれているような感じに見受けられてなりません。
返信する
むらっちさん (masumi)
2020-02-03 12:57:49
私もそう思います。

6万店→2万店計画そのものが1SS運営(中小零細)業者の排除だったのだろうと想像できます。


>綺麗事
補助金ですからね。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。