masumiノート

何を書こうかな?
何でも書こう!

相互扶助の崩壊

2019年04月18日 | ガソリンスタンド4

先日テレビを見ていたら、山の中で独りで暮らしている男性が言っていた。
「昔は都会で喫茶店を経営していたけど、20年くらい前からかな、世の中の人が変わってしまって、(嫌になって)店を畳んで越して来た」

::::::::::



4月18日燃料油脂新聞より


4/17 週間コスト70銭上昇
4/18 仕切り改定2週連続値上げ 元売3社全油種1円


※当商圏は本日より3円値上げです。




「社説」業転取引縮小するか 配送難 より
人手不足は他業界でも労務倒産が発生するほど深刻な問題。
昨シーズン、首都圏の一部SSは灯油の在庫不足が表面化したが、運転手不足による配送遅れだった。
(元売が系列ローリー確保に取り組んでいる反動で非系列玉の配送にはより影響が及びやすい)


全量系列仕入れの販売店は、「“馬鹿”正直者が馬鹿を見る」などと揶揄されることもありましたが、
高値と知りながら系列玉を仕入れる理由。 
こういうことです。


※石油元売(せきゆもとうり)とは、原油を精製して石油製品として販売する会社のことである。

「精製(製品をつくる)」が先です。「販売」のはその後。
「販売」をメインにするのなら「元売」なんて必要ない。「商社」があればいい。





高速道もセルフ化 9ヵ所増加42ヵ所





町工場閉鎖、消える需要 切削油・潤滑油販売減少
SSでガソリンを売らなくても、町工場で使う油で利益が出せた。しかし今となっては当時の売り先はほとんど残っていない。
汚れる仕事のうえ、儲からないので跡継ぎが現れずにみな廃業していった。
いま生き残っている工場は工作機械などの設備投資ができる企業。
昔と違って今の工作機械は非常に高価で中には1億円を超えるものも。そうしたメーカーは使うオイルを指定してくる。それ以外の油を使った場合保証が適用されなくなる。
そうしたところへ油を売り込むのは不可能だ。





「今日の市況」



東京の配達価格は全国最高値を継続中。


世の中のアチコチで“しわ寄せ”が生じています。


水道料金、地下水に切り替えて節約→減収の自治体は悲鳴
人口の減少や節水によって使用量が減る中、水道管の更新費用が負担となり、経営悪化が懸念される水道事業。運営する自治体はいま、新たな危機と向かい合っている。経費削減のために自前で地下水を使う施設が増え、水道の料金収入が大幅に落ち込む事態が起きているためだ。




>その分、一般住民の料金が安く抑えられてきた。地下水利用が広まれば、一般住民の料金が高くなる






抗議のためのバス廃止届
黒字路線の利益で赤字路線を支えてきたが、黒字路線に格安運賃のバス会社が参入






「自分さえ良ければ」という意識は無くても、結果として、しわ寄せとなって現れる。


>東京の配達価格は全国最高値を継続中。

安値店(セルフ)が出現するまでは、その地域への全体的な供給はその地域の地場業者が担っていた。
だから大口もあれば小口もあって、(多少の価格差はあっても)大口から得られる利益で小口の配達も担えていた部分が大きい。

安値店(セルフ)が出現したことで、偏りが生じた。
大口であればあるほど安値に移行する。

消費者の中には、窓を拭いて欲しいときだけ、空気圧を見て欲しいときだけ、1,000円分や10リッターの少量給油で昔ながらの地場フルを自分に都合よく使う人が現れ、それはあの当時、結構多かった。
「暴利だから(してもらって)当然」という態度で。


世の中には知らされていなかった卸格差の中で、
昔ながらの地場フルは「損な役回り」を演じるしかなかった。







>東京の配達価格は全国最高値を継続中。

い配達料を徴収してでも、小口配達を続けるか、

そうでなければ、
灯油配達 「救うのはもはや行政の領域」か。


田舎の方では義理人情で、未だに配達料の別建てに踏み切れない店主も多いと思います。




2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
masumiさん (むらっち)
2019-04-18 17:36:09
>義理人情
今は品質や取回しよりコスト重視の風潮になってきましたから…。
(あくまでも最低限の品質のものが提供されているのが前提ですが)

自動車業界でもそうですが、例えば昔は会社で取引している商社で高かろうが安かろうがそこで買え的な感じでしたが(やはり義理人情があるので多少の無理は聞いてもらえて取回しは良い)、今は相見積を取ったりして安い業者やMonotaro等のネット通販のほうが安い場合はそちらで買うような少しでも安いところで買え的な風潮になってきた気がします。

ガソリンスタンド業界でも昔は少し高くてもサービスの良さや取回しが良いフルを利用したり、昔から利用しているからと義理人情で常連客になっている人も多くいましたが、今は系列も非系列も品質はどこも同じ品質だろうと言うイメージが付いてきたのもあり、同地域なら1円でも安いスタンドを探して入れるようになり、少しでも高ければ見向きもしてくれなくなってきました。
(だからこそ仕入れの段階でブランド料などが発生しない非系列スタンドが安値で販売できるため流行ってきたのですが)

本当に世知辛い世の中になってしまいましたよね。
返信する
むらっちさん (masumi)
2019-04-18 18:55:25
はい。
前にも当ブログで書きましたが、セルフが出来てから消費者が変わりました。

実は私は薄情な人間なのです。
自分を基準に考えるから「10円も高値の店でやっていけるわけがない」と思っていました。
それが、
常連として来て下さる方がいる。
そして更に思いやって下さる方がいる。

もちろんそういう方の方が少数派ですから、高値のフルは苦しい経営なのですが...
何と言えば良いのか・・・

そういう人の存在を知ることができたことは幸いでした。

でもやっぱり少数派だから、世の中は世知辛い世の中になってしまったと思います。


大型スーパー登場で商店街がシャッター通りになって、
コンビニはセルフレジ導入で・・・

コールセンターも自動音声で番号を押して答えていく・・・

人対人というのがどんどんなくなって、これで良いのかな?と思いますね。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。