Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

イタリア・エッセイ読み比べ

2018-10-12 19:27:20 | 雑談
ここのところ続けざまにイタリア関連のエッセイを読んでいた。

まずは大御所、塩野七生先生の「男たちへ」。
 タイトルは「男たちへ」とあるが、掲載されていたのはどこかの化粧品会社のPR誌らしいので、むしろ女たちへ「私のようにセンスのいい女になりなさい」と言う内容。

塩野七生は学生時代に「ルネッサンスの女たち」や「チェーザレ・ボルジア」をとてもおもしろく読んだが、このエッセイは上から目線が強烈で辟易。
ルキノ・ヴィスコンティに呼び出されて遊んでいたなんて、そりゃ普通の女にはできない経験で自信満々にもなろうが、これを楽しく読めないのはこちらのひがみ根性だろうか。

続いてはイタリア語通訳の大御所、田丸公美子の2冊。
 
この人の名前はロシア語通訳の米原真理の本に良く出てくるので知っていたが、シモネッタのあだ名通り、下ネタというか男女のお話しが多い内容。
ご本人、グラマラスなボディーでもてたそうだが、イタリア好きな方は自己顕示欲が強いのだろうか。

笑いながら軽く読めるが、お友達の米原さんの本にあるようなするどい考察や批評はなくて、また米原真理の本が読みたくなった。

最後は初めて読んだ内田洋子のエッセイ。
 これは技あり。3人兄弟の魚屋をつなぎに食をからめたイタリアの点描が次々に展開する、グランドホテル形式。
登場人物との関係を説明するためにご本人も登場するのだが、こちらはあくまで脇に徹して自分のことは多く語らないのでむしろ内田さんと言う人に興味をそそられる。

内容もしっとりといい話が多く、登場する食べ物もおいしそう。
この人の本はもっと読みたい。

と、イタリアがらみの本ばかり読んでいたのは、もうおわかりであろう、今度はイタリアに行くから。
おいしいもの食べに、ちょっと行って来ます。


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4 コメント

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夢みる想い (デ某)
2018-10-12 20:47:32
塩野七生・・・きらいです。
ず~っと昔、旅行前に1~2冊読んだでしょうか、
「もう、いぃ!」って、以来!読んでいません。
藤原正彦とよく似たところがありますが、
藤原正彦のほうがまだ可愛い(気がある)かな。
曽野綾子にもよく似ていますが、その!綾子よりはマシかも。

米原真理さん、好きです。
読書量に圧倒され、読みの深さに(知識の広さにも)敬服します。
文章の歯切れの良さに厭味が微塵もありません。
塩野七生、曽野綾子とのちがいの根源は何なのでしょう。

> 今度はイタリアに行くから。
> おいしいもの食べに、ちょっと行って来ます。

だと思いました、タイトルみたときから!
えぇ えぇ ちょっと!!いってらっしゃいませぇ~!
どうぞお気をつけて

イタリア・・・ミレニアム年、まだ通貨がリラの時代に行きました。
トレビの泉にたんとコインを投げ入れたので
きっともう一度!と思いつづけて18年・・・嗚呼

今でもイタリア語で歌える「夢見る想い」・・・ジリオラ・チンクエッティで!
https://www.youtube.com/watch?v=w8VhVG6aEmI
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デ某様、 (Lunta)
2018-10-13 08:23:52
好みが似ているんでしょうか、「塩野七生・・・きらいです」とはっきり言っていただいて(笑)。
エッセイでは向田邦子と米原真理が大好きで、ほとんど読んでいると思います。
お二人とも早逝されたのが何とも残念。
米原さんの晩年など、闘病の様子までかっこよかったですね。
こちらの行動も読まれてますね(笑)。
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Unknown (trintrin)
2018-10-15 09:25:51
おはようございます
米原さんはオシャレな表現で毒吐く
高度なテクニックをお持ちで好きですよ
向田さんは米原テクがないかわりに
文章が歌うようで好きです
もうご出発されたでしょうか?
道中お気をつけて
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trintrin 様、 (Lunta)
2018-10-15 13:38:56
ただいまイターリア。
いまだ日本人が珍しいという、今や貴重な所におります。
米原さんも向田さんも、才気あふれる方は薄命なんでしょうかね。
しばらく内田洋子さまを追いかけてみようと思います。
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