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「ボルベール」 映画

2007年07月07日 | 映画
ボルベール

この映画、「オールアバウトマイマザー」や「トークトゥハー」などでアカデミー賞を受賞したスペインの巨匠アルモドバル監督の新作。
見終わってひとこと。「女って強い」。

ストーリー的には正当防衛の殺人やら、他人の店のっとりやら、道義的によいのかこれ?って部分もなきにしもあらずだが、むしろ、スペインやメキシコの雰囲気を考えると、そこは主眼に置かれておらず、あっけらかんとしている。

とにかく本作品は、ペネロペ・クルスのバイタリティーあふれる演技に尽きる。逆境をはねのけ、生活をつかんでいく男気に近い肝っ玉母さんぶりは、この人の本性だろうか。(T・クルーズと付き合っていたときは大人しそうだったが…さすがラテン系!)
はっきり言って、ここに出てくる女性はすべて不幸を背負っているのに、誰一人悲しげではないのが凄い。
また、火災で死んだと思われた母親が生きているかも・・・という前振りがあるが、ミステリーではない。

圧巻は、ペネロペが母を思って歌うタンゴ「ボルベール」。こういうところにこの監督の骨頂があるのだろう。



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