をとなの映画桟敷席         ~ほぼ毎日が映画館

映画取材から編集裏話まで、るかのここだけの話を忘れた頃にアップします

老後の資金がありません

2023年02月11日 | 芝居小屋
老後の資金がありません (新橋演舞場)

小説をもとに映画にもなった本作。
今回は、映画版のスラっとした天海祐希とは違い、庶民的な渡辺えりが主役。
マイクがあるとはいえ、渡辺えりは声量と活舌が良く、とてもセリフが聞きやすい。さすがだ。
そして、準主役に室井滋ときては、芸達者の競演というほかない。周囲の演者も、羽場裕一、宇梶剛士、長谷川稀世など、上手な俳優が脇を固めている。

今回のチケット、昨年末の商店街の福引で当たったのだが、海外旅行やテレビよりも当たって良かった。
喜劇で明るく楽しい内容だし、演技の合間に歌って踊ってで華やか。
しかも、終活の知識まで身に着いたりして。
後半は、高齢者問題も絡めながら、楽しく明るい大団円に。
カーテンコールも応えてくれました。

ちょうど席は1階でこそないが2階の1番前で観やすく、このご時世の上でも密集していなくてよかった。
満足な舞台だった。
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映画「SHE SAID その名を暴け」 

2023年02月03日 | 映画
SHE SAID その名を暴け (映画)

アカデミー賞でもゴールデングローブ賞でも女性たちが「#Me Too!」と立ち上がった年がありました。
「ロード・オブ・ザ・リング」「恋に落ちたシェイクスピア」など数々の名作を手掛けた映画プロデューサーが、数々のセクハラを行っていたとして、告発されたのです。
この話題は、アメリカだけでなく、全世界で報道されました。

この映画を観ると、プロデューサーが行ったことはセクハラの中でも重く醜悪な犯罪。その上、権力をかさに何度も被害者からの告発を握りつぶしてきたことで、多数の被害者を出してきたため、さらに罪が深い。
そんな中でも、ニューヨーク・タイムズ紙の2人の女性記者が調査を重ね、明るみに出した…。この経緯を映画化した実録ものだ。
実在の女優も自身の役で出ていたり、姿こそ出ないが著名女優の名前も出てくる。
あの女優が急に出なくなったのは、拒否して干されていたのか…など、そうだったのかという内容が出てくる。

ちょうど、TV界のセクハラを告発した「スキャンダル」も見たが、同じような構図だった。
女性たちの一部が連帯して、やっと明るみに出るが、それまではキャリア・クビをたてに泣き寝入りを余儀なくされてきたというもの。

でも、男性はどこへ行ったのかと思うほど、明らかにして声を上げていくのは女性たち。
普段、正義を追及している男性陣が見えてこない、ここが問題点の一つなのではないだろうか。



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