をとなの映画桟敷席         ~ほぼ毎日が映画館

映画取材から編集裏話まで、るかのここだけの話を忘れた頃にアップします

映画「チャーリーとチョコレート工場」

2005年10月30日 | 映画
やっと観に行きました。お子ちゃまが来そうな映画は混んでるとき観たくなかったため、もうすいてるかなと思い行って来ました。おかげさまで東銀座・東劇は初回すいてたなぁ。(但し、次の回はかなり並んでました)

さて、本編。笑えるところが結構あったですね。例えば口の悪い爺さんが悪態をつく間チャーリーが耳をふさがれるシーンとか、「2001年宇宙の旅」へのオマージュとか、ビートルズやヴァン・ヘイレンへのオマージュが笑えました。
「2001年」はTV画面になにげに類人猿が映った時からピンと来るはず。モノリスがチョコバーで「ツァラトゥストラはかく語りき」がBGMで流れるシーンは、それをためらわず取り食べるチャーリーが賢いということを暗喩しているんでしょうか。
どちらにしても、このシーンは原作には無い、映画ならではのお遊びでしょう。

そして誰もが書いているウンパ・ルンパ。これも「サタデーナイト・フィーバー」のオマージュ(黒ルンパ)、シンクロナイズドスイミング(赤ルンパ)どっかで聞いたようなポップス系ハーモニー(黄ルンパ)で楽しめました。

でもやっぱり、今回のジョニー・デップが美しくて好きです。つくづく顔の造形がきれいだなあと感心。昔のことを回想する時の放心状態の顔も良いし。デコラティブな衣装も良く似合います。

しかし、最後は家族愛。お父さんの切り抜きに子どもを思う気持ちが集約されて、積年の親子の断絶が雪解けした時ついウルウル。

この原作者ロアルド・ダールって、児童文学より大人向けのショートショートが有名で、自分も大学の英語で原書をテキストとして使っていたけど、ブラックな話ばかりなんだよね。「チャーリー」はそこら辺児童向けだからかソフトだけど。
まあティム・バートン監督テイスト満載の本作です。
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「チャーリーとチョコレート工場」(2005、米)
監督:ティム・バートン、出演:ジョニー・デップ、ヘレナ・ボナム・カーター
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横尾忠則個展

2005年10月19日 | アート
今日は帰宅途中に寄り道をした。
小雨交じりの中、京橋の南天子画廊へ立ち寄り、昨日から始まった横尾忠則の個展を見た。
今回の作品は最近描かれた油絵だが、過去に描いたものをモチーフを変えて描いたお馴染みの題材のものだった。作品としては版画調(リトグラフ)の方が興味があるので今回はソファの上にあった1点だけで残念。もちろんスペースが無いので多ジャンルは展示できないだろうが。
個人的には現美はさておき、この間の八重洲ブックセンターの展示も(ご商売ではあったが)楽しかった。
1人が見終わると1人が来るぐらいの、人が切れない程度のペースでドアが開けられるのが面白い。
オノ・ヨーコから花が届いていたり、芳名帳に見覚えのある名前があったりそういう観点でも面白みがあった。
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映画「秘密のかけら」

2005年10月14日 | 映画
なんともやるせなさが残る物語である。
女性ジャーナリストが15年前ハリウッド華やかなりし頃起きた女子大生殺人の真相を追う物語。
しかし、犯人探しよりも、ショウビズの変遷、ジャーナリズムの変遷といったバックボーンを紐解き、何がタブーで、タブーでなかったか、今はどうであるかや、周囲の人を傷つけてまで報道して真のジャーナリズムといえるかなど、色々な問題をはらんでいるのを見逃さないで欲しい。
画面的にはR-18指定らしく、スターと群がる女たちの赤裸々なシーンが随所にあるが、目くらましされず、裏にある男たちの友情とも愛とも憎ともとれる事件から15年の歳月を見て欲しい。男と女の物語であるようでいて、男の物語なのだ。言及されてはいないが、犯人さえもその中の一人だと私は思った。
監督:アトム・エゴヤン
出演:ケヴィン・ベーコン,コリン・ファース
(2005/加・英・米合作/1時間48分)
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念願のイラストレーターさんに描いてもらえる!

2005年10月13日 | 編集夜話
ここのところ来年度の誌面構成で急がしいんだけど、とても充実しています!
先週は執筆者の先生方が全員なんとか決まり(といっても長ーい交渉の末という方も)、今週はこの文章にはこの方に書いていただきたいと考えを温めていた方に3人ほどトライして、最終的には全員描いていただけることとなりました!(予算が少ないので泣いてもらっていますが。とほほ…)

とにかく、最近のイラスト(プロの)はちょっと画一化している感じなので、大人の鑑賞に堪えうる、それでいて個性的な方にお願いしました。何より、そういう人を自分で見つけるというのが楽しいですね。

写真はイタリア館(今度イタリアの話題で盛り上がりたいですね!)
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