をとなの映画桟敷席         ~ほぼ毎日が映画館

映画取材から編集裏話まで、るかのここだけの話を忘れた頃にアップします

スターウォーズ エピソード3 シスの復讐

2005年07月26日 | 映画
台風が来るというので、仕事が早帰りになり、おかげさまでやっと見れた新SW第3弾。メディアージュはがらがら状態でした。
で、旧作に比べてパワーダウンの否めなかった第2弾までをなんとか挽回した第3弾 でしたが、やっぱり私はハン・ソロの出る旧作が好き。

さて、これを観てアナキンやパドメが可愛そう、これならベイダー卿になっても仕方ないと巷の声がありましたが、わたしはオビ・ワン・ケノービが悲惨だと思いましたね。クワイ=ガンがなくなったために兄弟子から師匠としてアナキンを教えなくてはいけない立場になり、やりづらかったと思いますよ。相手は元兄弟子ということで軽く見てしまいますから。しかも裏切られた上に、相談もしてもらえず(多分オビ・ワンはうすうす2人の仲をわかっていたと思う)、しかもパドメとの仲を疑われて最後は弟子を殺さなくてはいけないという使命を帯び決闘するという。

ここまでアナキンにされても、両足を切ったあとトドメがさせないところがこの人の人生を物語っているなぁ。新作で明るくウィットのあるオビ・ワンが、旧作でストイックで変人と言われるベン・ケノービになってしまったのはホント悲哀を感じます。あのあと、ルークたちが成人するまで隠遁を余儀なくされたのですから。だから、配役が最初はとやかく言われましたが、ユアンとサー・アレック・ギネスで正解だったと言えましょう。

あと、R2-D2が強いので驚きました。あんなバトルシーンは旧作にないので。メイス・ウィンドウもなんと強い!やはり紫パワーですかね。

ヘイデンもベイダー卿に合ってました。そうそう、シミの相手は(アナキンの父)はわかりましたね。パルパティーンの話に出てくる「すべてを手に入れたためにすべてを無くした 」という人でしょう 。決してパルパティーンのようなコザッキー(こざかしい奴)ではないはず。

最後にルークの養父母にルークが預けられるシーンは、2人の未来を知っているだけにつらいです
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ヴィレッジ

2005年07月25日 | 映画
監督 ナイト・シャラマン 主演 ホアキン・フェニックス
1作ごとに評価がトーンダウンしている「シックス・センス」のシャラマン監督作品。前作「サイン」の宇宙人には「なんじゃこりゃあ」(by優作)でしたが、汚名挽回なるか、と見てみました。

怪物との協定(?)により、森から外に出られない村の話。前半は不可思議な村が、怪物に襲撃されたりして雰囲気を盛り上げようとするのが前半で、けがを負った恋人のために盲目の女性が外界へ薬をもらいにいくのが後半の山場です。

残念ながら、D・リンチほど謎めかず、クローネンバーグほど悲哀も無い。ああ、小手先だ。

怪物のトリックも「ジェヴォーダンの獣」のパクリでは?と思うような感じだし、村のオチはアーミッシュじゃないのという感じ。次回に期待。
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同窓会 (映画)

2005年07月07日 | 映画
映画「同窓会
出演 加藤剛愛川欽也宍戸錠
熟年の役者さんたちが演じるのは、野球部のメンバーたちが、戦争で奪われた青春を問い、再会して野球の試合をするという物語でした。合間に、オムツや痴呆など、老人問題をからめています。昔は見るかどうかはおいといても、こういった真面目な映画もきちんと宣伝されてロードショー公開していましたが、最近はかかっているのかさえ知られていないことが多く、残念に思うこの手の作品です。
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ケイブマン

2005年07月02日 | 映画
主演 サミュエル・L・ジャクソン
公園の洞窟に住んでいることからケイブマンと呼ばれるホームレスをサミュエル・Lが演じる。これがまったく公開時話題にならなかったのは、ひとえに紙一重の人を描いているから宣伝が手薄だったのか? 

サスペンス仕立てにしてあるけど、「父娘もの」ですな。サミュエルだけあって一筋縄ではいかないけれどね。

特筆すべきが、幻聴や妄想の中でインスパイアされたときに現れる、黒人のモス(蛾)たち。集団で踊る姿はまさに劇場でのモダンダンスで、ザワザワ感も伝わりアートしてます。

ケイブマンはジュリアード音楽院出身の天才作曲&ピアニストという設定は「シャイン」に似てる。ということは、はやり物(サミュエル×心理サスペンス×アート系×親子もの)を集めたのに意図がはずれた作品といえるだろうか?

ともかく、サミュエルの怪演は見るべきものがある。
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アルフィー

2005年07月01日 | 映画
出演ジュード・ロウ、スーザン・サランドン、メリッサ・トメイのっけから相当軽薄なんです。アルフィーってやつは。「女は男がいいやつであれば多少顔がまずくたって気にしない。しかし男は違う。女のFBB(顔、胸、尻)を追っかけるんだ」というようなことを冒頭に言うし、いろんな女性をとっかえひっかえ。

でも、後半、落ち目の三度笠になったあたりから、ざまあみろのコメディー調ではなく、人生の機微を漂わせる内容になっていくのは脚本の確かさと、ジュード・ロウの演技のウマさだと思う。
アカデミー賞でクリス・レイに「ジュード・ロウはなんにでも出るが残っていく俳優か」のようなヒドいジョークにされていたけど、彼はインディペンデントでおもしろい役をたくさんやっているし、実に演技巧者だと思う。ファンではないけどそう思う。クローネンバーグの「イグジステンス」しかり、「クロコダイルの涙」しかり。

それと、アルフィー自身に心のうちを観客に向かって語らせるやり方がいいねえ。

サランドン扮する、年上のキャリアウーマンに裏切られたときに言われる言葉は「彼はあなたより若かったから」。普通の映画ならサランドンが言われてるセリフだよ。それがロウに、そして観客にもつきささります。

そしてエンディング。「鳥のように自由」ということは「孤独」だってこと。
ここまで来る間にも身につまされるような会話や状況になにかしら思い当たると思う。期待せず見たら意外な掘出し物でした。
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