をとなの映画桟敷席         ~ほぼ毎日が映画館

映画取材から編集裏話まで、るかのここだけの話を忘れた頃にアップします

「第2回したまちコメディ映画祭in台東」

2009年09月22日 | 映画
                           (c) 2009 keikosootome/
                          「したまちコメディ映画祭in台東」実行委員会    

第2回したまちコメディ映画祭in台東」が、~9/25日(金)まで行われています!
コメディを多角的な視点から楽しむこの映画祭では、喜劇人が育った浅草・上野を擁する東京都台東区にて映画人、地元の皆さん、観客が一緒に盛り上がれる仕掛けが盛りだくさんなのだそうです。

本日(終了)午後夕方近くには、下町の喜劇ゆかりの岸本加世子、しりあがり寿、哀川翔、海老名香葉子、櫻川梅后 、内海桂子、いとうせいこう他、といった人々が、吾妻橋横から船に乗り込み、映画祭の成功を願うのだとか。まるで上方の歌舞伎みたいですね。

映画祭スタッフからは、映画祭期間中、「当日券をお買い求めのお客様は、「したコメ」上映作品の前売・当日券の半券をお見せいただければ、 当日料金を前売料金に割引きさせていただきます。」とのウレシイお知らせ。

堺雅人の最新作「クヒオ大佐」(写真下:9月23日(水・祝)開場AM10:00、会場:浅草公会堂
、その後は10月に渋谷シネクイント、新宿バルト9ほか全国ロードショー)」や、生誕100周年「伴淳三郎」(「ムー一族」好きだったなー)特集上映(9月24日(木)開場AM9:10~、会場:浅草中映劇場)、海を越えて「祝!モンティ・パイソン結成40周年 空飛ぶBBC帝国」(9月24日(木)開場PM12:30、会場:国立博物館平成館)、有名声優さんたちが多数出演Reading Comedy「したまちカップル ハリウッドへ行く」口演(9月23日(水・祝)開場5:30、会場:不忍池水上音楽堂)、浅草キッドのコメディ学講演などなど盛りだくさん。クロージングセレモニーには欽ちゃんと二郎さんも駆けつけるとのこと。地元を盛り上げようという下町の皆さんの思いが伝わります。

いろいろ鑑賞・参加したいけど、キャパシティが決まってますので、必ず下記HPや主催者に問い合わせてご確認ください。すでに前売りまたは満員で入れない作品・イベントもあると思いますので。
そのほか、落語の鈴本演芸場浅草演芸ホールの寄席の定席に立ち寄っても面白いと思いますよ。

笑いは健康にいいとのこと。下町をぶらりと訪ねて大いに笑ってください。

公式HPは http://www.shitacome.jp/2009/

(C)2009『クヒオ大佐』製作委員会
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TAJOMARU (映画)

2009年09月19日 | 映画
                          ©2009「TAJOMARU」製作委員会           
映画「TAJOMARU

まさにその名の通り、名実ともに旬の若手俳優・小栗旬が、表題の多襄丸を演じる歴史エンターテインメント作品。
この名前を聞いてピンと来た方もいるだろうが、芥川龍之介著「藪の中」、そしてそれを原作にした映画「羅生門」に出てくる大盗賊・多襄丸のことなのだ。
だからといって、これらの焼き直し作品ではまったくないから面白い。

実は、この小栗旬の役どころは最初から大盗賊・多襄丸だったわけではない。むしろ、幕府の中枢、管領家の次男として優雅な暮らしを送る立場。
しかし、桜丸という貧民の子・桜丸を助け侍者にしたことから歯車が狂っていく…。

小栗の演じる、実直どころか愚直なまでのまっすぐさが、不条理に耐えに耐えて最後に爆発させるときの殺陣に迫力を与えている。この対決場面では、ただただ息を呑むばかり。

小栗ばかりではない。共演しているベテラン俳優たちもすこぶるいい演技を披露している。
まず、大盗賊多襄丸に松方弘樹。小栗とは大河ドラマ「天地人」でも徳川家康(松方)と石田三成(小栗)として火花を散らしており、松方が家康を憎憎しげに演じるほど、小栗の三成が静かな演技ながら知将の輪郭が浮き上がってくるのだから、演技というものは1人ではできないものだなとつくづく思う。この「多襄丸」の中では新旧多襄丸として再び争うこととなるが、こちらの対決はいかに。

そして、スゴイ演技といえば8代将軍足利義政を演じる萩原健一であろう。ありあまる権力をものにしながらも、人を自分の思い通りに動かさねばいられない、イヤーな人間の嫌らしさが滲み出ている。

松方も萩原も最近では私生活のゴタゴタの話題ばかりで演技を披露する場がとんと減ったが、この大御所たちを見て、観客のためにも後進のためにも、1本でも多くの作品で「こういう演技もあるんだ」というのを見せて欲しいとつくづく感じた。昔のようにシークレットではない分、私生活に興味があるという風潮は過去のものになってきたと思う。それより、生きてきた道が滲み出るスクリーンで、主役を支えるここぞという役を演じてもらい、ニヤッと観客をさせるような彼らの芝居を見せて欲しいと思うのである。
「TAJOMARU 」
監督:中野裕行、出演:小栗旬、田中圭、松方弘樹、萩原健一
現在丸の内ルーブル他 全国ロードショー! 


<story>原作は芥川龍之介の「藪の中」。本作は原作に登場する大盗賊・多襄丸を主役に据えた完全オリジナルストーリー。裏切られても、傷ついても自分の心に嘘はつかない。それが守るべきものならば、命を懸けてでも守り抜く。信じていいのは誰なのか?最後まで本心が見えない信頼と裏切りのどんでん返し!見えない真実に翻弄される多襄丸がたどり着く場所とは…?

URL http://wwws.warnerbros.co.jp/tajomaru/?frompromo=movies_comingsoon_tajomaru


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