をとなの映画桟敷席         ~ほぼ毎日が映画館

映画取材から編集裏話まで、るかのここだけの話を忘れた頃にアップします

カズ健在! 東北太平洋沖地震復興支援チャリティーマッチ

2011年03月29日 | 東日本大震災
本日、大阪・長居陸上競技場で行われた「東北太平洋沖地震復興支援チャリティーマッチ」が先ほど終了しました。
ザッケローニ監督率いる日本代表対ストイコビッチ監督率いるJリーグ選抜の試合は、長友岡崎本田ら海外組も帰国してのドリームマッチでした。

でも、何より華があったのは、後半途中から出場し、ゴールを決めた「カズ」こと三浦知良選手です。この震災や原発で疲弊した中、久々に手を叩き喜ぶことができました。ありがとう、カズ!!

カズのことは全盛期はあまり応援したことはなかったのですが、横浜に移り、「たとえ15分しか出れなくても、いつ言われてもいいコンディションで出れるよう、毎日の練習を全力投球で取り組んでいる」というようなことを新聞で書いていたことがあり、年を重ねても、声がかかればメインとなっている20代選手に負けじと現場に出れるよう常に鍛錬しているという姿に感動し、今では応援しています。
だから、自分の編集稼業においてもカズの心意気を目標に、頑張りたいと思い日々書いたりまとめたり校正したり…しているわけです。

ま、それはともかく、全ての選手・サポーターらから「頑張ろうニッポン」の気持ちが響いてきたいい試合でした~。
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東日本大震災から2週間

2011年03月26日 | 東日本大震災
皆さん、元気にしていますか。
地震から2週間経ちました。
おかげさまで東北にいる友人たちは無事でした。中には自分の家族の暮らしも大変なのに、公務で他の被災者のために尽くしている岩手の友人もおり、「海側に住んでいた人たちに比べれば、自分は本当に幸せなのだと思う。今は海側から生き残った人々が避難してきているので迎え入れている」との言葉に涙しました。なにか欲しいものはないか聞くと、燃料は困っているが、スーパーに食の方は並び始めたので今の所大丈夫だからいらない、大丈夫、ということでホッとしました。

普段は滅多に会えませんが、学友同士のスクラムの輪が今回はすぐ作動したことで、被災地の友人への援助や、逆に彼らからの言葉に自分も頑張らねばと心を奮い立たせたり、いい作用が働いているように思います。

ただ、便乗した義援金詐欺が横行しているようですから皆さん気をつけましょう!
こういう日本のさまざまな面に関わる危機なのに、善意の輪を踏みにじる奴等はホントサイテー!!と皆、怒ってます。


話変わって、自分の仕事としては、昨日、手がけた雑誌が発行より一足早く納品されて感無量です。地震と並行して編集作業を進めてきただけに、いろいろなことが思い返されます。いつも使う紙が手配できず、薄い紙を使って刷られたものですが、これを見るたびこの震災のことを思い出すことになるでしょう。

4月ということで送別会も多かった1週間でしたが、語らう間は余震の恐さも薄らぎました。
29日にはザックJAPANとJリーグ選抜のチャリティーマッチが行われます。
日本の皆がスクラム組むつもりでなんとか乗り切り、映画なども普通に見られる日が来ることを願ってやみません。
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地震から1週間

2011年03月19日 | 東日本大震災
平成23年3月11日 午後2時46分に発生した東北地方太平洋沖地震で亡くなられた方々には心からお悔やみ申し上げますとともに、被災された方々にお見舞い申し上げます。

未曾有の大地震が起き、当日徒歩で延々と帰宅してから1週間が経ちました。まだまだ余震、原発の不安が続く毎日ですが、東北の友人たちが無事だったとの声も届き、その人々を思い、自分も気力・体力をふり絞って頑張ろうと毎日を過ごしています。
会社の社屋が古く、継ぎ目から粉塵が舞い上がったり、天上が落ちたり、ひび割れがあちこちあるのですが、なんとか毎日出社しています。

また、出版業の宿命で、外勤も相手都合でなければ通常通り行われました。当方も2日間、あるタレントさんの取材と雑誌の出張校正のため印刷所の校正室で、土地勘のない会社以外のTVなど情報もない場所で不安はありましたが、通常のお仕事をこなしました。
取材の方は今をときめくアイドルグループのトップの方。キャンセルになるかと思ったのですが、きちんと時間通りに入り、こういう中でも笑顔を絶やさずお仕事をこなしていました。聞くと実は小さい頃から頑張ってきて、若いながらもしっかりした女性で、とても好感のもてる方でした。このときの記事やポスターが、いずれ頑張っている人々の励ましになることを願いながら仕事をしました。

出張校正も出版物の最後の確認ですから、集中しなくてはいけないのですが、校正室のシーンとしたこの静けさが今回ばかりは・・・。しかもこの日は「大規模停電」になるということで17時ごろ「すぐ帰るように」と社から電話で指示が。すぐって言ったってあまりよく知らない外勤先のこの場所で・・・!! 運よくバスが通りそれに飛び乗って、終点が知っている地名だったので助かりました。
出版類は紙の手配やロジティクスの関係で発行が延期になるかもしれませんが、なにより人命や被災者支援第一です。
また、映画の仕事では試写は一切中止、映画館も休止になっています。しばらくは安全・節電両方の意味で必要な対処だと思います。

また、このサイトも節電のためしばらくお休みします。
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アレクサンドリア (映画)

2011年03月05日 | 映画
映画「アレクサンドリア

時は4世紀、ローマ帝国が地中海沿岸を支配していた時代、エジプト・アレクサンドリアを舞台にした歴史大作。
実際のローマ風建築のセットや世界の七不思議の一つの大灯台などの建築物を目の当たりにし、主演は「ナイロビの蜂」のレイチェル・ワイズとくれば、見応え有りです。

彼女が演じるのは、史実に残る女性天文学者ヒュパテイア。時代を担う若者たちの教師として、彼らの信仰によって差別をすることなく知識を与え、敬われていた。それは、彼女の家の奴隷であるダオスについても同じ。鞭打たれた体に内緒で薬を塗ってくれたヒュパテイアに許されぬ恋情を抱くのです。

しかし、社会の変化は安寧から激動の時代へ彼らを追い込みます。
ローマ帝国の力はもはや末期で、まだ勢力の弱いキリスト教が貧しい人々や奴隷などの支持を集め、支配層の貴族たちを圧迫し始めた。ヒュパテイアの幼馴染で恋心を告白するオレステスがローマ帝国の長官になる頃には、キリスト教司祭が力を持ち、元老院の貴族たちも改宗し始めるのでした。
そんな中でいよいよ暴動が起き、知の宝庫である図書館なども襲撃を受けます。新しい勢力が強くなると以前の勢力の文化さえも壊されてしまう。これは現代でも紛争地域などのニュースで報じられることがあります。それが人類全体の進歩を数世紀遅らせる原因になってしまうという点も、この映画は垣間見させてくれます。

ダオスもキリスト教の修道戦士となり、立場的にはヒュパテイアと対立した立場に。そんな中でも自分の身の危うさを考えず、ひたすら天文のことだけを追求し、誰もが証明できなかった理論にたどり着くヒュパテイア。天動説が信じられていた時代、今でこそ科学的に正しいとされるその理論=地動説は後世でもガリレイが迫害を受けたくらいのもので、さらに過去の4世紀では、益々彼女の立場を悪くするものであったのだ。そして、皆の尊敬を集め、意志を貫くヒュパテイアは見せしめのターゲットとして捕らえられる運命に・・・。

愚直なまでに勉学を追及した彼女には、政治的駆け引きも、特権階級のおごりも、女を武器にすることさえないのに、全てが捻じ曲げて解釈されて生贄になったといえます。悲しすぎる…。
しかも彼女が平等に教えた男性陣のふがいなさ。長官オレステレスしかり、他教区の司祭となった生徒しかり、ダオスしかり。
ただ、ダオスのみが報いる形であることをヒュパテイアにしてあげるが唯一の救いなのですが。

壮大なスケールで描かれたこの悲劇。劇場の大きなスクリーンでの鑑賞をお勧めします。


監督:アレハンドロ・アメナーバル出演:レイチェル・ワイズ、マックス・ミンゲラ、オスカー・アイザック
丸の内ピカデリーほかロードショー中
http://alexandria.gaga.ne.jp/
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