をとなの映画桟敷席         ~ほぼ毎日が映画館

映画取材から編集裏話まで、るかのここだけの話を忘れた頃にアップします

幸せはシャンソニア劇場から (映画)

2009年07月30日 | 映画
                            (c)Cos Aelenei


映画「幸せはシャンソニア劇場から

1936年パリ。息子と暮らしたいばかりに奮闘するダメおやじの心温まる小品です。
パリの下町にあるシャンソニア劇場が舞台。しかし経営が行き詰って劇場主が自殺し、劇場は街の顔役の手に。顔役はさっさと劇場を閉鎖し、裏方たちは解雇。

失業者となったビゴワルという親父にはよい息子がいるんだけど、これが物乞いをしていて警察につかまり、別れて裕福な妻の元に送られてしまう。失ってみてオロオロするおやじがうまい。運の悪いことに失業者となり、相手の弁護士には「引き取りたいならまずは定職を」と、けんもほろろ。

さあ、ここからおじさんパワーが炸裂します。自分たちで劇場を生き返らせようとするんです。ちょうど歌手志望の女性がやってきて、シャンソニアは転機を迎えます。さて、顔役との対決はいかに、おやじの息子は取り返せるのか?!

劇場のショーのシーンはとても美しく華やかです。よき時代のショーを見ることができますよ。また、ピゴワルおじさんの「定職が欲しいんだーっ」という叫びや、息子への切ない思い、女性歌手と顔役、若手の裏方男性との三角関係の行方など、目が離せません。

雪の中のラスト、とても心がジーンと暖かくなるシーンで幕を閉じます。
大人のための一作ですね。

監督: クリストフ・バラティエ
出演: ジェラール・ジュニョ、クロヴィス・コルニアック、 カド・メラッド 、
ノラ・アルネゼデール 、 ピエール・リシャール
9月シネスイッチ銀座シネリーブル池袋ほかでロードショー
http://www.chansonia.jp/




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ハリー・ポッターと謎のプリンス (映画)

2009年07月24日 | 映画
映画「ハリー・ポッターと謎のプリンス

ハリー・ポッターもいよいよ大詰めになってきました。
シネコンへ足を運ぶと、天気のせいか平日の微妙な時間だからか、館内はとても空いていました。
そのせいか、全編にわたり家でDVDを見ているときのように友達と話をしている2人組女性がいて大変迷惑しました! 注意しようにも近い場所ではなく、中央部分に座っている誰かなのですが、確認しようとすると黙ってしまってどの人かわかんないんですよね。わざわざ歩いていくのは…の距離だし。
しかし、スカスカとはいえ中央部はそれなりに人がいたし、周囲の人は注意をしないのかな。昔はすぐ周囲の人が「シーッ!」と言って収まったものでしたが。
ともかく、地声で解説、しかも日本語は目立つ! 
映画館でのマナーは守りましょう!

と、うっとうしいこともあったのですが、できるだけ映画の中の音楽や会話に耳を集中して乗り切りました。
肝心な本編は、原作を読んでいた時も思ったのですが、この回は最終話の前置きのような回です。ただ、ここを見ておかないと、「謎のプリンス」がどういう意味を持つかが最終話でつながってきません。
古ぼけた魔法の書の元の持ち主「謎のプリンス」は誰か。日本語訳が「謎の」と訳してしまったので、原作本なら文章を読んでいくうちどういう立場か分かるのですが、映画だとイマイチ観客に届きにくいですね。
「Half Blood」ですから半純潔、原作では「魔法界」「マグル」というフレーズこの物語の根幹としてでてくる問題なんですよね。

あと、トム・リドルの親や祖父の話が割愛されていましたので、対決のキーポイントとなる、あるものを探しに行くのに、3個目にあたる最大の難関のものに焦点が当てられていました。ここの場面は見せ場で、ダンブルドアへの苦行が待ち構えていて、本で読んでいてもゾーッとしました。

でも、それぞれの経緯があって3個目に行った方が盛り上がるし、ダンブルドア校長とハリーのこの支え合いがあって、ヤッターと思ったそのあとのラストが「えぇ、そんな!」となると思うのです。
恋の行方も大事ですが、本とは違い、やはり制約された時間で見せる映画となると、謎と冒険がメインであったうえで、合間にちりばめるべきと思うのですね。同じ重さで見せようとして、かえって平板になってしまったような気がします。

敵役の「あの人」が出ないだけに、今回はもっとドラコの心の波やスネイプ先生への疑惑などをもっと敵役側の陰影深く語るべきだったのではないかなと思います。

でも、観れば下手な映画を観るより断然面白いのも事実です。





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もうすぐ日食

2009年07月14日 | 閑話休題
もうすぐ日食ですねー。
日曜日に東京国際ブックフェアで茂木健一郎さんの講演を聴きに行ったあと、東京ビッグサイト近くにあるパナソニックリスーピアへ行き、東京国立天文台の職員の方の日食に関するレクチャーを聴きに行きました。
7月22日、見れるかな?

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写楽~幻の肉筆画 江戸東京博物館特別展

2009年07月11日 | アート
写楽~幻の肉筆画 ギリシャに眠る日本美術~マノスコレクション
江戸東京博物館にて(7月7日)

やっと担当雑誌が一段落したので、休みをとったら良い天気!
そこで、たまには浮世絵でも観るか~!と、昨年、ギリシャで写楽の肉筆画発見と新聞にも出ていたコレクションを観に行きました。
調査されたのは日本画を勉強した人なら誰でも知っている小林忠先生。最後に調査中のお写真が飾られていました。

さて、火曜日だけあって、来館者は年配のグループと外国人観光客のグループだけ。先月のルーブル美術館展(国立西洋美術館)の入館までの牛歩&人だかりに比べればとても観やすくじっくり鑑賞できる!

しかも、メインの写楽の肉筆画は、ケースに対し2~3人の鑑賞者でしたよ。写楽が版画の活動を終えた以降に描いたもので、顔の特徴は写楽そのもののタッチで、きれいに残っているものだなと、着物の色合いを見て思いました。ギリシャの美術館でとても大事に保存されていたのだなとわかります。
これは扇状の形をしていて、「仮名手本忠臣蔵」を演じている松本幸四郎を描いた絵なんですが、4代目を5代目と誤記してあって、その証拠として他の4代目を描いた絵と比較しているパネルが参考になって面白かったですね。
これが前半最後というか中盤に展示されています。

でも前半の展示より中盤以降の展示がさらに良いのです。歌麿北斎英山英泉らの状態の良い繊細で美しい版画の錦絵が並び、しかも、何枚かで1枚の絵になる「~枚つづき」と呼ばれる連作が並んでいて、しかも展示されるのが初めてというものもありました。
特にステキだったのは、歌麿の「風流六玉川」という6枚続きのもの。美しい!
あとは歌川豊国の「両国花火之図 三枚つづき」も、今も続く両国花火大会が面々と続いていることを感じさせてくれますし、続き絵は画が大きくなりますから見ごたえがありますよね。

それから夏の風物詩「怪談」も、北斎の「百物語」が1枚づつ5作展示されています。もちろん北斎といえば「冨嶽三十六景」も5点ですが赤富士などありました。

また、歌舞伎好きにお勧めしたいのが、国定の「さかい町中村座楽屋之図」です。各楽屋の中でどんなことをしていたのか、ぱっと見ドラクエの建物内の画面みたいで面白い!

と、こんな感じ。

常設展も江戸~東京の立体物や体験できるものがたくさんあって飽きさせません。でもじっくり見ると足は痛くなるかも。そんなときは最上階のレストランでひとやすみ。窓側のカウンターだと国技館が眼下に見えます。

平日はまだまだ空いていましたよ。


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