報恩坊の怪しい偽作家!

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“愛原リサの日常” 「成田空港温泉」 2

2024-01-16 20:32:17 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[2月23日12時00分 天候:晴 千葉県成田市山武郡芝山町香山新田 成田空港温泉空の湯]

 リサ「メイドさん、サウナにいたの?」
 パール「はい。その後は露天風呂にいました」
 リサ「サウナかぁ……」
 レイチェル「リサはサウナに入ったことありますか?」
 リサ「うん。アンブレラの研究所にあったよ」
 レイチェル「Oh!ホントですか?それは……アンブレラの職員用ですか?」
 リサ「ううん。わたし達用」
 レイチェル「リサ・トレヴァー達にサウナを?何か、嫌な予感がするのですが?」
 リサ「まあ、『汗だくプレイ』させられたなぁ……」
 パール「リサ様、その話、詳しくよろしいですか?」
 リサ「いや、なに乗り出してるの?」

 日本版リサ・トレヴァー達には、それぞれがなるべく顔を合わせないようにする為、個室を与えられていた。
 それだけなら好待遇だと思われるが、実際には独房のようなものである。
 居室の温度が徐々に上げられ、少なくともリサにとっては、10代の女の子を汗だくにさせて、汗びっしょりの服やそれを脱がせる所を観賞する為ではないかと見ている。

 リサ「エロ実験の1つだったと思うよ」
 レイチェル「アンブレラの日本支部は、アメリカの本体や他の支部と比べても異色だったようですね。生物兵器を高値で売り捌くのが目的だったはずですが、日本支部だけ別の理由があったのだという噂がありましたが、どうやら本当のようです」
 リサ「リアルな萌えキャラを人工的に創って売り捌くってか」
 パール「ある意味、平和ですね」
 レイチェル「No!No!何を言いますか!人身売買の商品を、1から人工的に創り出そうという恐ろしい考えですよ!?」
 パール「どこからか攫って来た女の子を売り捌くわけじゃないからなぁ……」
 リサ「いや、素となる女の子は攫われてるんですけど?」

 リサは右手で手を挙げ、左手で自分を指さした。

 パール「大変申し訳ございません!」
 リサ「それより、お風呂上がりの牛乳飲も?」
 パール「は、はい!自販機がそちらにございます!」

 リサはバスタオルだけ体に巻き付ると、ロッカーの中からタグ付きのリストバンドを取り出し、それで牛乳の自販機に向かった。

 リサ「これにしよう」

 リサが買ったのは、コーヒー牛乳。
 瓶入りなので、商品が陳列されている番号を押して購入するタイプである。

 レイチェル「隣にも何かありますよ?」
 パール「アメニティ関係ですね、それは。下着とかナプキンとか売ってますよ」
 レイチェル「なるほど。ここでは、そういうのも売っているのですね」

 風呂上がりの牛乳を飲んだ後は、服を着て1階の食事処に向かった。
 尚、風呂上がりで体が熱いので、リサはパーカーは着ないでおり、下もブルマは穿いていない。
 そもそも館内は、暖房が効いて暖かいというのもある。

 愛原「お、来たなー」
 リサ「お待たせー!」
 高橋「先生を待たせんじゃねーよ」
 パール「時間ピッタリのはずだけど?」
 愛原「その通りだ。それでいいんだよ。早速、中へ入ろう」

 食事処は昼時ということもあって賑わっている。
 それでも、満席というほどではなかった。
 リサ達はテーブル席へと案内される。

 愛原「さーて、遠慮しないで好きなもの食べてくれよ。俺はラーメンだな。こういう所で食べるラーメンが、また美味いんだよ」
 高橋「さすがは先生です。俺もラーメンにします。パールは?」
 パール「それでは、私は味噌ラーメンを」
 リサ「生姜焼き定食」
 レイチェル「私も生姜焼き定食を」
 愛原「よし、決まりだな。あとは風呂上がりのビールだ」
 高橋「いいっスね!」
 リサ「昼間っから飲む」
 愛原「休みだからいいんだよ」
 高橋「その通り」

 高橋がタブレットを使って、皆の食事や飲み物を注文した。

 高橋「注文、完了っス」
 愛原「ありがとう。レイチェル、日本の温泉はどうだ?」
 レイチェル「はい、気持ち良かったです。こんなスパ、アメリカにはなかなか無いですから」
 愛原「だろうなぁ」
 リサ「その代わり、ヌーディストビーチは日本には無いもんね」
 レイチェル「そうなんですか。代わりに、こういうスパで裸になるのですね」
 愛原「あー……まあ、そういうことだな。あー、その……何だ。レイチェルはヌーディストビーチに行ったことがあるのか?」
 レイチェル「ありますよ」
 高橋「あるんかーい!」
 愛原「本当か!?」
 レイチェル「はい。フロリダ州のビーチに行きましたね。私がもっと小さい頃でしたけど。パパとママ、それと妹とで行きましたよ。トールオークスのバイオハザード1年前でした」
 愛原「ほ、本当にすっぽんぽんで?」
 レイチェル「そうですよ?」
 リサ「先生、やけにこだわるねぇ?」
 愛原「まあ、日本には無いから?物珍しさかな」
 レイチェル「私にとっては、こういうスパ施設でヌードになる方が珍しいです」
 愛原「向こうにも無いことはないだろ?」
 レイチェル「そうですけど、その場合も水着を着ますね」
 愛原「そうなのか……」
 パール「レイチェルさんはいい体してますから、水着を着られると、よりグラマーですよ?」
 レイチェル「養成学校で体を鍛えるだけですよ」
 リサ「でもホント、プロのアスリートみたいに腹筋バキバキだもんね」
 レイチェル「養成学校のトレーニングメニューをこなしていると、どうしてもそうなります」
 愛原「資料映像を見せてもらったけど、ホント、BSAAの隊員さん達は疲れ知らずだよなぁ?」
 レイチェル「場合によっては、バイオハザード発生地を何日も移動しなければなりません。とにかく、体力と気力を鍛えることが、養成学校では求められます」
 高橋「そしてそんなBSAAを容赦無くブッ殺す化け物がここに」
 リサ「な、何かスイマセン……。ていうか、わたしはまだ殺していないからね?」
 レイチェル「タイラントを操れるリサなら、知能の低いクリーチャーも操れそうですね」
 リサ「まあ、それはできるね。何なら、わたしの寄生虫も使えば」

 日本式プラーガ。
 あくまでも便宜上の呼称であり、まだ正式名称は無い。
 2004年にスペインの片田舎で起きたバイオハザードは、地元のカルト教団が意図的にバラ撒いた寄生虫プラーガによるものだった。
 地元の風土病の治療薬並びに予防薬として、教団側が地元の村人達にプラーガを投与。
 被支配種とその上位種である支配種があり、被支配種に寄生された者は、それまでどんなに敵対的であったとしても、途端に支配種に対して絶対的な忠誠を示す。
 この関係がリサが持っている寄生虫とよく似ている為、便宜的に『日本式プラーガ』と仮称されている。
 スペインの寄生虫とは全く異なる物であり、リサの場合は回虫や線虫が体内の特異菌やGウィルスに感染したものである。
 感染者のリサに対する態度が、プラーガにそっくりなのである。
 オリジナルのプラーガと違うのは、リサの方は感染しても、特に体内で変異を起こして化け物になるわけではないということだ。
 元が普通の寄生虫なので、駆虫薬も効く。
 何なら、回復アイテムとしてのグリーンハーブを食しても駆虫できるので、BSAAではそこまで警戒していない。
 リサが友達作りの為に使用しているだけなら、まだ御愛嬌と黙認されている。

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