[8月20日00:02.廃ホテル“シークルーズ”地下研究所(B4F?) 敷島、アリス、キール、エミリー]
「日付が変わったなぁ……」
敷島は腕時計を見た。
「参事、さっきから気になるのですが……」
「何だ?」
「ホテルの所からではあったのですが、通信状態が芳しくありません。特にここに至っては、ほぼゼロです」
「外部との連絡ができないってか。俺達も、本部から見れば行方不明ってとこだな」
「ちょっと。行方不明になったら、すぐ救助が来るってプランじゃなかった?」
アリスが作業の手を止めて言った。
「むしろその方がいいかもなぁ……」
敷島は腕組みをして天井を見上げた。
この4人、今どこで何をしているのかというと……。
「あー、くそっ!非常予備電源の1つ、ブッ壊れたか何かしたか!?よりによって、エレベーター乗ってる時に!」
エレベーターに乗って更に下層に移動中、それが止まった為に閉じ込められた4人だった。
「ただの故障でしょうね。停電なら、この中の照明も消えるでしょうから」
アリスが操作板を開けて、配線をチェックしていたりしているが、なしのつぶてだ。
「もういい。エミリー、このドアこじ開けてくれ」
「イエス。敷島さん」
「エミリー、私も手伝おう」
「右を・お願い」
「よし!」
2人のアンドロイドは、左右のドアをこじ開けた。
すると幸いなことに、よじ登れば脱出できそうな位置にエレベーターが止まっていた。
「早いとこ脱出しよう」
4人はエレベーターから脱出した。
「図面によると、別にエレベーターがあるようです。それは使えるでしょう」
「一体、この研究所の最下層はどこまで下りればあるんだ?」
「この1つ下でしょうね。その為のエレベーターがもう1基あるはずなので、それを探しましょう」
「よ、よっしゃ!」
[同日00:15.同場所同じフロア 敷島、アリス、キール、エミリー]
「この向こう側にエレベーターがありそうです」
「シャッター閉まってんなぁ……」
キールが指さした先には、防火シャッターが閉まっていた。
「こじ開けます」
「おっ、頼む」
再びアンドロイド2人が防火シャッターをこじ開けた。
そこから先に進むと、
「おっ、エレベーター発見」
エレベーターを発見した。が、
「起動キーを差し込めって……」
「鍵が・合いません」
ホテルのカジノにあったエレベーターの起動キーが合わなかった。
「マジかよ!えーっ、また鍵を探しに行かなきゃダメなのか!」
「……シッ!何か聞こえない?」
アリスが敷島を黙らせた。
「ん?」
ナンミョー……ゲホゲホッ……ホーレー……ゲヘッゲヘッ!……キョォォォォ……!
「何かの声のようだな?」
するとエミリーは両目をギラッと光らせた。
「接近してきます!気をつけて!」
ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!
「うわっ!?」
エレベーター脇のドアがいきなり、向こう側から叩かれた。
「イィィィィデスカァァァァ……」
ドンッ!ズゥゥゥン!(←ついに向こう側から鉄扉が破られた)
「な、何だ何だ!?」
するとドアの向こうから現れたのは、相撲取りのような巨体に頭が2つある物体だった。
正確に言えば、頭の1つは明らかに化け物としか形容できないものであり、もう1つは人間によく似ていた。
「ミィィィテェェェゴランナサァァァァァイ……!」
「うわっ!」
化け物の口から、火炎が放射された。
何とか避ける。
「あれが資料で見た、『あたかもロボットの方が人間を操っているかのような……』ってヤツ!?」
「なっにーっ!?じゃ、向かって右側のジイさんみたいなのは人間か!?」
「あれがどうやら、ケンショー・イエローのようですよ?」
と、キール。
「何だって!?おい、爺さん!目を覚ませ!」
「ドォォォデショオォォォォォ!」
突進してくるイエロー。
デブッた体のくせに、意外と動きは速い。
「応戦しろ!ブッ壊して構わん!」
「は、はい!」
敷島が命令すると、エミリーは右手をマシンガンに換えて、模擬弾を放った。
「エミリー!実弾だ!実弾を使え!」
「ノー。あの老人は・生きています」
「バカ!そんなこと言ってる場合か!あの資料には、『弱点は僅かに残った人間の頭部だ』と書かれてただろう!?」
「イケェェェダァァァァァァ!ダイサァァァァァァクゥゥゥゥゥ!」
「なに!?『たけやさおだけ』!?」
「違うでしょ!?」
「参事、博士!あの化け物の口に噛まれると、体を噛み砕かれます!気をつけて!」
「分かったから、さっさと応戦しろ!こっちの身が持たんぞ!」
「ワシャアァァァァァ!ソォォォォコォォォォォトォォォォォォ!」
「何言ってんだか、さっぱり分からん!一方通行だ!」
エミリーは模擬弾をうわ言を放つイエローに向かって撃った。
その度に、イエローがうわ言を吐くのだが……。
「コォォォセン……ルフゥゥゥゥゥ!」
「光線を放って来るぞ!気をつけろ!」
「その光線なの!?」
「オマエハァァァ……バカダノォォォォォ……!」
「もう訳が分からん!エミリー、俺の命令が聞けないってんならいい!キール、お前がやれ!」
「で、ですがっ……!」
キールは地道に相手のボディの方を銃撃していた。が、効いているのかさっぱり分からない。
と、そこへ!
ガッシャァァァァン!(←天井のダクトにあるグレーチングが破壊される音)
「見ィつけたあぁああぁっ!アタシの……オトコぉぉぉぉぉっ!!」
「うわっ!ホワイト!?」
ケンショーホワイトが血のよだれを流して、敷島を追ってきた。
「またか、ホワイト!いい加減、しつこい女は嫌われるぞ!」
そこで敷島はピンと来るものがあった。
「こっちだ、ホワイト!」
「ちょうだぁい……!あなたのォォ……精液ぃぃぃ!」
敷島はわざとイエローの方へ走り寄った。
「参事!危険です!」
「こうするしかないだろ!」
「どォこへェェェ行く゛の゛ぉぉぉぉぉ!」
案の定、敷島を追ってくるホワイト。
「子種が足りなくて治療中の俺の精液を欲しがるとはな……」
「ゴクヨォォォォ……!」
「オトコォォォォ!!」
「そらよっ!」
敷島はイエローの後ろに回り込んだ。
イエローは真っ直ぐ進むことに際しては意外と速いが、反転は遅いのに気づいた敷島だった。
ホワイトはイエローに激突し、
「アンタ、邪魔よォォォ!」
「ワシ以外……ミンナ敵ィィィィィ……!」
「上手く行った!」
敷島は這いずって、アリス達の前に戻った。
敵同士が仲間割れというか争う。
「危ない!この中へ!」
キールとエミリーは敷島とアリスを連れ、イエローが出て来た小部屋の中に逃げ込んだ。
エミリーは床に倒れ落ちている鉄扉を拾い上げ、それを盾にした。
何が起こるのかというと、その直後、爆発が起きた。
「おおっ!?」
「この資料、太った方のヤツがある程度ダメージを食らうと自爆するって書いてあったわ」
アリスは資料のファイルを開きながら言った。
「それを先に言えよ!」
「しょうがないでしょ!今気づいたんだから!」
「……静かになったな」
エミリーが鉄扉を床に置く。
そこには血だらけのホワイトとイエローが倒れていた。
「何だか知らんが、せめて魂の冥福を祈るぜ」
「参事、何か落ちてます」
「何だって?」
イエローの死体?の横には、鍵が1つ落ちていた。
「これって、もしかして……」
敷島はエレベーターのスイッチの所に差し込んだ。
すると、エレベーターが動いた。
「コイツが持ってたのかよ……」
敷島は呆れた。てことは、結局倒さなければならなかったということだ。
「まあ、これでやっと最深部へ行けます」
「そうだな」
敷島達はやってきたエレベーターに乗り込むと、最下層へ向かった。
「日付が変わったなぁ……」
敷島は腕時計を見た。
「参事、さっきから気になるのですが……」
「何だ?」
「ホテルの所からではあったのですが、通信状態が芳しくありません。特にここに至っては、ほぼゼロです」
「外部との連絡ができないってか。俺達も、本部から見れば行方不明ってとこだな」
「ちょっと。行方不明になったら、すぐ救助が来るってプランじゃなかった?」
アリスが作業の手を止めて言った。
「むしろその方がいいかもなぁ……」
敷島は腕組みをして天井を見上げた。
この4人、今どこで何をしているのかというと……。
「あー、くそっ!非常予備電源の1つ、ブッ壊れたか何かしたか!?よりによって、エレベーター乗ってる時に!」
エレベーターに乗って更に下層に移動中、それが止まった為に閉じ込められた4人だった。
「ただの故障でしょうね。停電なら、この中の照明も消えるでしょうから」
アリスが操作板を開けて、配線をチェックしていたりしているが、なしのつぶてだ。
「もういい。エミリー、このドアこじ開けてくれ」
「イエス。敷島さん」
「エミリー、私も手伝おう」
「右を・お願い」
「よし!」
2人のアンドロイドは、左右のドアをこじ開けた。
すると幸いなことに、よじ登れば脱出できそうな位置にエレベーターが止まっていた。
「早いとこ脱出しよう」
4人はエレベーターから脱出した。
「図面によると、別にエレベーターがあるようです。それは使えるでしょう」
「一体、この研究所の最下層はどこまで下りればあるんだ?」
「この1つ下でしょうね。その為のエレベーターがもう1基あるはずなので、それを探しましょう」
「よ、よっしゃ!」
[同日00:15.同場所同じフロア 敷島、アリス、キール、エミリー]
「この向こう側にエレベーターがありそうです」
「シャッター閉まってんなぁ……」
キールが指さした先には、防火シャッターが閉まっていた。
「こじ開けます」
「おっ、頼む」
再びアンドロイド2人が防火シャッターをこじ開けた。
そこから先に進むと、
「おっ、エレベーター発見」
エレベーターを発見した。が、
「起動キーを差し込めって……」
「鍵が・合いません」
ホテルのカジノにあったエレベーターの起動キーが合わなかった。
「マジかよ!えーっ、また鍵を探しに行かなきゃダメなのか!」
「……シッ!何か聞こえない?」
アリスが敷島を黙らせた。
「ん?」
ナンミョー……ゲホゲホッ……ホーレー……ゲヘッゲヘッ!……キョォォォォ……!
「何かの声のようだな?」
するとエミリーは両目をギラッと光らせた。
「接近してきます!気をつけて!」
ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!
「うわっ!?」
エレベーター脇のドアがいきなり、向こう側から叩かれた。
「イィィィィデスカァァァァ……」
ドンッ!ズゥゥゥン!(←ついに向こう側から鉄扉が破られた)
「な、何だ何だ!?」
するとドアの向こうから現れたのは、相撲取りのような巨体に頭が2つある物体だった。
正確に言えば、頭の1つは明らかに化け物としか形容できないものであり、もう1つは人間によく似ていた。
「ミィィィテェェェゴランナサァァァァァイ……!」
「うわっ!」
化け物の口から、火炎が放射された。
何とか避ける。
「あれが資料で見た、『あたかもロボットの方が人間を操っているかのような……』ってヤツ!?」
「なっにーっ!?じゃ、向かって右側のジイさんみたいなのは人間か!?」
「あれがどうやら、ケンショー・イエローのようですよ?」
と、キール。
「何だって!?おい、爺さん!目を覚ませ!」
「ドォォォデショオォォォォォ!」
突進してくるイエロー。
デブッた体のくせに、意外と動きは速い。
「応戦しろ!ブッ壊して構わん!」
「は、はい!」
敷島が命令すると、エミリーは右手をマシンガンに換えて、模擬弾を放った。
「エミリー!実弾だ!実弾を使え!」
「ノー。あの老人は・生きています」
「バカ!そんなこと言ってる場合か!あの資料には、『弱点は僅かに残った人間の頭部だ』と書かれてただろう!?」
「イケェェェダァァァァァァ!ダイサァァァァァァクゥゥゥゥゥ!」
「なに!?『たけやさおだけ』!?」
「違うでしょ!?」
「参事、博士!あの化け物の口に噛まれると、体を噛み砕かれます!気をつけて!」
「分かったから、さっさと応戦しろ!こっちの身が持たんぞ!」
「ワシャアァァァァァ!ソォォォォコォォォォォトォォォォォォ!」
「何言ってんだか、さっぱり分からん!一方通行だ!」
エミリーは模擬弾をうわ言を放つイエローに向かって撃った。
その度に、イエローがうわ言を吐くのだが……。
「コォォォセン……ルフゥゥゥゥゥ!」
「光線を放って来るぞ!気をつけろ!」
「その光線なの!?」
「オマエハァァァ……バカダノォォォォォ……!」
「もう訳が分からん!エミリー、俺の命令が聞けないってんならいい!キール、お前がやれ!」
「で、ですがっ……!」
キールは地道に相手のボディの方を銃撃していた。が、効いているのかさっぱり分からない。
と、そこへ!
ガッシャァァァァン!(←天井のダクトにあるグレーチングが破壊される音)
「見ィつけたあぁああぁっ!アタシの……オトコぉぉぉぉぉっ!!」
「うわっ!ホワイト!?」
ケンショーホワイトが血のよだれを流して、敷島を追ってきた。
「またか、ホワイト!いい加減、しつこい女は嫌われるぞ!」
そこで敷島はピンと来るものがあった。
「こっちだ、ホワイト!」
「ちょうだぁい……!あなたのォォ……精液ぃぃぃ!」
敷島はわざとイエローの方へ走り寄った。
「参事!危険です!」
「こうするしかないだろ!」
「どォこへェェェ行く゛の゛ぉぉぉぉぉ!」
案の定、敷島を追ってくるホワイト。
「子種が足りなくて治療中の俺の精液を欲しがるとはな……」
「ゴクヨォォォォ……!」
「オトコォォォォ!!」
「そらよっ!」
敷島はイエローの後ろに回り込んだ。
イエローは真っ直ぐ進むことに際しては意外と速いが、反転は遅いのに気づいた敷島だった。
ホワイトはイエローに激突し、
「アンタ、邪魔よォォォ!」
「ワシ以外……ミンナ敵ィィィィィ……!」
「上手く行った!」
敷島は這いずって、アリス達の前に戻った。
敵同士が仲間割れというか争う。
「危ない!この中へ!」
キールとエミリーは敷島とアリスを連れ、イエローが出て来た小部屋の中に逃げ込んだ。
エミリーは床に倒れ落ちている鉄扉を拾い上げ、それを盾にした。
何が起こるのかというと、その直後、爆発が起きた。
「おおっ!?」
「この資料、太った方のヤツがある程度ダメージを食らうと自爆するって書いてあったわ」
アリスは資料のファイルを開きながら言った。
「それを先に言えよ!」
「しょうがないでしょ!今気づいたんだから!」
「……静かになったな」
エミリーが鉄扉を床に置く。
そこには血だらけのホワイトとイエローが倒れていた。
「何だか知らんが、せめて魂の冥福を祈るぜ」
「参事、何か落ちてます」
「何だって?」
イエローの死体?の横には、鍵が1つ落ちていた。
「これって、もしかして……」
敷島はエレベーターのスイッチの所に差し込んだ。
すると、エレベーターが動いた。
「コイツが持ってたのかよ……」
敷島は呆れた。てことは、結局倒さなければならなかったということだ。
「まあ、これでやっと最深部へ行けます」
「そうだな」
敷島達はやってきたエレベーターに乗り込むと、最下層へ向かった。
歓喜の体験発表ができるのは素晴らしいことだ。
そこは能書き垂れる私と違う。
顕正会員達は「怪獣クミゴン」とバカにしているようだが、文句があったら功徳を語るべきだな。